人間に良く懐き、手のひらで眠ったり名前を呼ぶと飛んでくるなど可愛らしい性格の文鳥は、根強い人気があります。初期費用があまりかからず、体も丈夫なので初心者にもお勧めなペットです。
文鳥の飼育方法
毎日のお世話も短い時間で済みますし、餌代も月に300円〜500円くらいとリーズナブルなことも、ありがたいですね。
だからと言って、ペットとしてのスペックは侮れません。毎日話しかけたり、しっかりコミュニケーションをとって遊んであげると、人間に全般の信頼を寄せてくれます。
きっと、様々な表情を見せてくれることでしょう。文鳥はつがいでのペア飼いもできますが、手乗りにするならば一羽で雛の時から飼育するのが良いでしょう。
飼育に必要なもの
ペア飼いでも一羽でも、鳥かごは大きい方が良いようです。元々運動量も多いので、広い方がストレスがかからないでしょう。大体、幅35センチ以上、奥行35センチ以上、高さ40センチ以上のものが望ましいです。
鳥かごを購入すると、
- 餌入れ
- 飲み水入れ
- 止まり木
などはついているものが多いです。
他には水浴びができるように、バードバスを用意しましょう。冬場は冷えるようなら、ペットヒーターを使って温めてあげて下さい。文鳥は寒さに弱い種類です。これらは全部で3千円〜5千円ほどで準備できます。
- 他にも吊り下げタイプのブランコ
- 小鳥用のおもちゃ
- 粟の穂
なども入れてあげると喜びますが、無くても十分飼育できます。お家に迎えたばかりの文鳥は、パニックになってケージの中を飛び回ってしまいます。
怪我をしてはいけないので、最初は必要最低限のもの以外は設置せず様子をみて下さい。おもちゃ類を追加するなら、しばらくして落ち着いてからにした方が良いでしょう。
餌の与え方
小鳥用の混合シードが主食です。精米後のお米も好きなので、少量混ぜても良いでしょう。カルシウム補給にボレー粉を混ぜて食べさせます。ビタミン補給に小松菜などの青菜は、少量でいいのでマメに与えて下さい。
毎日のお世話と飼育環境
餌と飲み水は毎日新鮮なものに変えてあげて下さい。特に餌は水が飛び散って湿ると虫が湧くこともあるので注意が必要です。
また、シード類の皮が残っていると食べにくかったり、餌がまだあるように見えて、実は足りないことに飼い主さんが気付かないこともあるので毎日新しいものに替えるのがベストです。
文鳥は1日食べないと落鳥してしまうとも言われているので、気を付けましょう。鳥かごの掃除はマメにしましょう。ケージの下部分が引き出し式になっているので、新聞紙を敷いておくと掃除が楽です。
夜は日が暮れたら寝かしつけます。遮光性の布を鳥かごにかけてやると、落ち着いて休めるようです。バードカバーや鳥かごテントなどの名前で市販されている物もありますが、使っていないカーテンや厚めのバスタオルなどでも代用できます。
これらのお世話は、慣れると10分もかからないので、毎日しましょう。その際に文鳥におはようやおやすみなど話しかけると、声を覚えてくれるので、コミュニケーションが取りやすくなります。
水浴び
文鳥はインコや他の小鳥に比べて、水浴びをよくします。大好きらしく、ほぼ毎日バードバスで水浴びしています。汚れやすいので、綺麗な水に替えてあげてください。
その際は、寒い時期でもお湯を入れてはいけません。羽の油分を落としてしまい、体調を崩してしまうこともあります。
冷たくても水を張って、天気が良ければ日当たりの良い場所に鳥かごを移動してあげるといいでしょう。水浴びは、換羽を促したり体に付いた虫を落とす役割があります。
文鳥のツルンとした羽毛を維持するためには必要不可欠です。しかし、羽ばたきながらかなり水を撒き散らすので、そのままにしておくと鳥かごの周りのフローリングや塗装、壁紙が傷んでしまうこともあります。
ビニールで鳥かごの壁面をガードする、予め水が散りそうな場所に雑巾を置いておくなどの対策を考えましょう。
爪切り
人間と同じように、文鳥も爪がのびます。しかし、大抵の場合は爪が伸びる要因として、止まり木が合っていないことにあります。皮がついた自然の木があれば、文鳥の足にとって一番いいので、ペットショップで見かけたら用意してあげて下さい。落下も防げます。
太さは12ミリくらいが最適ですが、太さもまちまちの方が喜ぶでしょう。自然と爪がすり減るので、かなり爪切りの頻度は減るはずです。それでも爪のカーブが出てきて、衣服やカーテンに引っかかるようになれば、怪我の防止と足への負担の軽減のため、爪切りをします。
動物病院で切ってもらうことが一番安心なので、定期検診で訪れた際には忘れずに切ってもらいましょう。家で爪切りする時は、人間用の爪切りでカットします。光に透かして、血管が入っていないところをよく見てカットしましょう。
もし切りすぎて血が出てしまったら、落ち着いて患部を抑え、圧迫止血して下さい。中々止まらないようなら、線香の火で患部を焼きつけて止血する方法もありますが、文鳥も動くので中々難しいようです。
繁殖するなら巣を
ペアで飼い、卵を産ませて家族を増やすならつぼ巣を設置します。あればつぼ巣の中で眠りますが、無くても止まり木に止まったまま眠るので、必ず必要という訳ではありません。
むしろ、巣があることで発情して卵を産むのですが、卵を産むことで体力を消耗し、卵詰まりなどのリスクが高まります。結果、寿命を縮めることになるので、繁殖する気がないのならつぼ巣はつけない方がいいでしょう。