ブラックタイガーダリオの飼い方、餌の与え方などについて紹介します。
ブラックタイガーダリオとは?
白色と茶色の縞模様が美しくヒレに光が当たると青白く輝く鑑賞性に優れたブラックタイガーダリオはミャンマー原産の小型熱帯魚です。
大きさは3cm前後で世界的にも人気の高い熱帯魚となりますが、日本国内における流通量はそれほど多くはなく珍しいペットとも言えるでしょう。また飼育難易度はやや高めで水質管理に慣れた飼育者でなければ長期間の飼育は難しいでしょう。
販売価格
ブラックタイガーダリオは流通量が少なく価格が安定していないため、時期やショップによって大きく価格差が開くことがあるようですが、最近では1000円前後で販売されていることが多いようです。
基本的にペアで販売されていることは少なく、単品で売られているため通販サイトなどを利用する際は注意が必要です。
ブラックタイガーダリオの飼育方法
出典:フラスコ熱帯魚研究所
水槽
ブラックタイガーダリオはそれほど水を汚す熱帯魚ではないので小型水槽で管理することができますが、弱酸性の軟水を好み水質悪化に弱い面があるためやや大きめの水槽で管理することをお勧めします。
混泳についてはあまりに体格差のある熱帯魚や甲殻類は避けるべきですが、ネオンテトラやアカヒレのような小さな熱帯魚とは混泳させることが可能です。
また同種間においてもやや小競り合いをする姿を観察できますが、怪我を負うほど喧嘩をする訳ではないので問題なく同居させることが可能です。
ミナミヌマエビやチェリーシュリンプなどの小型の稚エビはブラックタイガーダリオにとって捕食対象となりますので、シュリンプ水槽に導入することはお勧めできません。
底床に関してはブラックタイガーダリオの好む弱酸性の軟水を作るためにソイルを使用することをお勧めします。また水質調整剤でPHを調整するのなら大磯砂や川砂のような直接水質に大きな影響を与えない材質の底床を使用するのも良いでしょう。
フィルター
次にフィルターに関しては何を使用しても問題となることは少ないようですが、投げ込み式フィルターや外掛け式フィルターのような濾過能力の低いものだと水質悪化が早いので頻繁に水換えを行う必要があります。
オススメは上部フィルターや外部フィルターのような水流を作り出して十分な濾過能力を発揮してくれるものです。
基本的にブラックタイガーダリオは肉食性なので水草の食害を受けることはあまりありませんので、水草水槽に数匹泳がせても面白いかもしれません。
管理温度は25℃前後に設定して冬季は20℃を下回らないように、夏季は30℃を上回らないように注意しましょう。
餌の与え方
出典:フラスコ熱帯魚研究所
ブラックタイガーダリオは根気よく餌付けすることができれば人工飼料も食べてくれますが、冷凍アカムシやイトメなどの生餌を与えた方が発色もよくカンタンなのでオススメです。
沈下性の餌よりもどちらかと言うと浮上性の餌のほうが食べやすいようです。
複数匹または異なる種類の熱帯魚と混泳させる場合は少量を複数回給餌するのではなく、一度に少し多めに給餌したほうが全体に餌が行き渡るので餓死する個体が少なくなります。
弱酸性の水を作るには?
熱帯魚の多くは弱酸性の軟水を好みます。一方で日本の水道水は弱アルカリ性の硬水であることが多いため、水質が合わずに上手く飼育できない方が多いようです。
弱酸性に傾けるには様々な方法がありますが、最もカンタンなのはPHを下げる水質調整剤を活用することです。
調整剤は適量を混ぜるだけでカンタンに作れることから時間のない社会人にとっても嬉しい商品です。その他にはヤシャブシやマジックリーフなど天然の素材を利用した方法です。
流木でも作り出すことが出来るので気軽に行えますが、調整剤を使用する方法に比べると1~2日程度必要とするため時間がかかってしまいます。
また、上手くPHが下がらないといった問題に直面することも多いのでPH測定器は必需品となるでしょう。
最後にソイルを使用すると最適な水質を作り出すことができます。水質変化に敏感な甲殻類の飼育に利用されるほど信頼性が高く初心者でもカンタンに弱酸性の軟水を作り出すことが出来るため人気を博しています。
飼育上の注意点
ブラックタイガーダリオは小さく体力があまりないので病気が進行してしまった状態だと完治しないことが多いので早期発見が大切となります。
薬浴の際は水草や貝類、甲殻類など薬に耐性のないものは全て別の容器に非難させてから行うように注意しましょう。
白点病などが蔓延した場合は罹患している個体のみ薬浴するのではなく、水槽に入っている生体全てを一度水槽ごと薬浴させるようにしないと根本的な問題を解決できないことが多いので注意が必要です。
およそ1~2年程度で寿命を迎える個体が多い中、7年前後生存する個体もいるのでこれと言った寿命は不明です。
クリーナー生体として石巻貝などの貝類を導入している場合は、落ちてしまった後はすぐに回収しないと貝殻が弱アルカリ性に傾ける作用があるのでブラックタイガーダリオが生存できる水質と真逆の水質に傾いてしまいます。