エンゼルフィッシュの飼い方と種類について

熱帯魚のクイーンとも称されるエンゼルフィッシュは昔から人気を集めており、現在は様々な品種が作出されて市場を盛り上げています。

エンゼルフィッシュは体高が高いため大掛かりな設備で飼育されている場合が多いことから飼育が難しい熱帯魚と思われがちですが、実は他の小型熱帯魚よりも丈夫で飼育しやすい種類なのです。エンゼルフィッシュの詳しい飼育方法をご紹介したいと思います。

 

エンゼルフィッシュの特徴とは?

大きさや生息地

観賞魚の代表格とも言えるシクリッド科エンゼルフィッシュ属に分類されている熱帯魚です。全長は15cm前後と数値的にはそれほど大きな印象はありませんが、体高が高いためかなり大型の観賞魚という印象が強いでしょう。

生息地はアマゾン川の緩やかな水域に生息しており、その特徴的な身体の作りは狭い場所に逃げ込みやすいようになっているためと言われており多種多様な天敵が生息するアマゾンにおいてより長く生存するために特化した形となっております。

エンゼルフィッシュは気性の荒い種類が多いとされるシクリッドの仲間ではありますが、温厚な性格の個体が多いため小型魚との混泳も可能とされています。

 

スポンサーリンク

 

エンゼルフィッシュの人気の種類

エンゼルフィッシュには品種改良された個体や原種が流通しているためコレクション性が高い熱帯魚となっています。

 

アルタムエンゼル

出典:さかなやブログ

体高が非常に高いことで有名なエンゼルフィッシュの原種の一つです。丈夫と言われているエンゼルフィッシュの中でもやや水質に敏感な種類なので飼育が難しい部類に入るでしょう。

また流通量が少なく希少価値が高いため一匹あたり1万円近くする個体も多く存在します。

 

ブラックエンゼル

出典:アクアショップ イブ

全身漆黒の闇に包まれたかのようなディープなブラックカラーが格好いい改良品種です。古くからアクアリウム市場を支え続けた人気種ですが、他のエンゼルフィッシュと比べるとやや病弱な面があります。

 

ゴールデンエンゼル

出典:ペット情報ポータルサイトPECOAS(ペコアス)

非常に丈夫で日本で繁殖された個体が多く流通していることから最も飼育しやすいエンゼルフィッシュの一つです。

原種に見られる縞模様がなくなり、光沢のある体表はプラチナカラーとゴールドカラーに彩られたエレガンスな容姿をしており人気を集めています。体高はそれほど高くはありませんが、余裕を持って45cm以上の高さのある水槽で飼育すると良いでしょう。

 

 

エンゼルフィッシュの飼い方

水槽

推奨される水槽サイズは60cm規格以上の大きなサイズのものとなります。体高が高いため種類によっては30cmの高さでは飼育しづらくなりますので、ゆとりを持って45cm以上の高さのある水槽を選んでおくと安心です。

飼育頭数の目安としては60cm規格で3~5匹程度飼育可能ですが、換水頻度をあげることでもう少し多めに飼育しても良いでしょう。

 

エンゼルフィッシュは小さくて可愛らしいのですが、大人になると全長が12~15センチと割と大きめになります。その為用意する水槽は出来るだけ大きめの物を用意します。目安で言えば60センチ水槽なら2匹、90センチ水槽なら5匹が適当と言えます。

子供のうちは物足りないかもしれませんが、大きくなって狭くなるとストレスになりますので、サイズには気を付けましょう。サイズに気を付けること以外は、他の熱帯魚と同じような設備があれば大丈夫です。

 

設備の用意が出来たら購入ですが、ここで意識していただきたいのは「店に来たばかりの魚はかなり弱っている」と言う事です。海外からの長い輸送時のストレスで、病気にもなりがちです。また日本の水にも慣れておらず、見た目だけではわからない体力の消耗をしています。

エンゼルフィッシュはそこまで水質にうるさい魚ではありませんが、やはりこの段階で購入してしまうのは上記にあるように、購入後1週間で星になってしまっても仕方ありません。

 

ですので購入する時はいつ入荷された個体なのかを、確認しておく必要があります。購入の記録は店に残っているはずですので、きちんと確認をして入荷から1週間から10日経った個体を選びましょう。

こうする事で少しは、購入後にすぐ死んでしまったという悲劇を回避する事が出来ます。また大きな水槽にエンゼルフィッシュだけと言うのは少し寂しく感じるかもしれませんが、エンゼルフィッシュは肉食で、口に入る大きさの物はなんでも捕食してしまします。

スポンサーリンク

 

飼育環境

非常に大食漢で水を汚しやすいので濾過能力の高いフィルターをお勧めしますが、外部フィルターの場合は排泄物を吸い込んで詰まってしまう可能性が高いことから上部フィルターと投げ込み式フィルターを併用した濾過環境を構築することをお勧めします。

水質に敏感な種類でなければ1~2週間に一度の換水で問題ありませんが、2ヶ月以上換水しない場合は調子を崩す個体も多くなり病気が水槽内に蔓延しますので注意してください。

 

温度の高い夏場はベランダや庭に水量の多い溜池やビオトープを用意してそこで泳がせると美しく色上がりしたエンゼルフィッシュに仕上がることがあります。

底床は基本的にベアタンクで飼育されることが多いようですが、大型魚飼育に用いられるガーネットサンドを利用している飼育者も数多くいるそうです。ガーネットサンドは重量があるため底床掃除の際に砂を吸い込んでしまうことが少ないことから人気があります。

 

 

水温や水質

適応能力が高く、水温は24度から30度前後。水質は弱酸性の軟水から、弱アルカリ性の中硬水まで対応してくれます。

しかし原産のアマゾン川の水質は弱酸性から中性と言われていますから、そのあたりを狙って調整するといいかもしれません。特にブラック系は少し水質にうるさく、弱酸性から中性を好みます。

 

エンゼルフィッシュは体が大きいだけに、飼育水も汚れやすくなります。フィルターである程度の水質は保たれますが、1.2週間に1から2回は1/3程換水するのが理想です。

水が汚れにくいようにとフィルターを強くするのはおススメ出来ません。元々はあまり水流がない所で、水草や樹木の陰にいる事が多い魚なので強い水流はストレスや体力の消耗になってしまします。

水質や温度は寿命にも深くかかわり、大切に飼育すると10年以上生きることもあるようです。

 

餌の与え方

エンゼルフィッシュの食性は肉食性で幼虫類や甲殻類、小魚など多種多様な生餌を捕食します。特に生餌にこだわる必要はなく乾燥飼料や冷凍飼料、人工飼料など何でもよく食べてくれるので立ち上げてから間もない頃は水が汚れにくいものを選ぶと良いでしょう。

非常に大食漢で一日に3分以内に完食できる程度の餌を2~3回に分けて与えることをお勧めします。大型個体に仕上げたい方や早く成魚に成長させて病気に強くしたい方は水温を30℃近くにまで上げて毎食食べるだけ与えるようにすると良いでしょう。

 

色揚げには高タンパクの餌を与えると上手く行くようですので冷凍アカムシやディスカスハンバーグなどを与えましょう。口の中に入るものはなんでも食べてしまうため、逆を言えばどんなエサでもたいていの物は食べてくれます。

あえて言うならば、フレーク状のものよりもディスカスフードのような顆粒タイプの物の方が食べやすく、また水も汚れにくくなるようです。

冷凍赤虫も好きですが、消化不良を起こしやすいと言う話もあるため、様子を見ながらあげるのがいいでしょう。回数は基本的に1日に1回。5分程で食べきれる量が目安ですが、成長期などであれば1度で食べきれる量を数回に分けてあげるのもいいでしょう。

 

水質測定について

立ち上げてから間もない頃は定期的に水質測定を行うことで未然に環境が崩壊することを防ぐことができます。

主に「PH(ペーハー)」「KH(炭酸塩硬度)」「TDS(伝導率)」「アンモニア」「亜硝酸」「硝酸塩」などを測定することが多くなります。

 

特にpHとアンモニアは必ずと言っていい程測定すべき項目です。

一方でKHやTDSなどは定期的な換水とエンゼルフィッシュの場合は弱酸性を好むため水質調整剤を使用してpHを確認しておくだけで解決されることが多いので、測定されることは少ない印象です。

ただ絶対に水質測定をしなければ飼育できない訳ではなく、エンゼルフィッシュは丈夫な熱帯魚なので多少の水質悪化や水温変化は大きな問題にならないでしょう。

 

混泳の相性

まだ小さいうちはいいのですが、大きくなるとテトラなどの小さい魚類や小さなエビ類、また稚魚なども食べられてしまう危険性があります。グッピーなどのヒレの大きな魚も、ヒレを齧られたりしてしまうので混泳はおススメ出来ません。

どうしても混泳させたいなら、コリドラスのような水槽の下の方を生息域にしている生き物が被害は少なくすみます。

アクアリウム初心者に熱帯魚おすすめ種類10選

中型熱帯魚のおすすめ種類|混泳、性格は?

まとめ

エンゼルフィッシュは購入時に弱った個体を選ばないように注意すれば、グッピーやテトラ達と比べてとても長生きする事が出来ます。

その為には国内での信頼できるブリーダーさんを探すのがいいのですが、それも中々難しい所です。ですので購入の際は一目ぼれや勢いで即決してしまうのではなく、一呼吸おいてキチンといつ入荷された個体なのかを確認する必要があります。

 

それが出来て家の水質で安定して育つようになれば、そう簡単に星になる事はありません。気性の荒い魚ですが、カップリングもうまくいけば産卵を見る事も出来ます。

他の魚との混泳や、複数での飼育には向いていない為、産卵からの成長を見守るのはまた別の楽しみがあるのではないでしょうか。

スポンサーリンク