周囲の環境に擬態できる大型ヤモリの代表格とも言えるガーゴイルゲッコー。特徴的な柄が特徴的で壁面を自由に移動できることから行動範囲が広く鑑賞性に優れた種類とも言えます。
そんなガーゴイルゲッコーですがストライプ模様と一つとして同じ体色・柄がなくコレクション性が高いことから人気の種類となっています。人気のガーゴイルゲッコーをお迎えする前に知っておくべきことを余す所なくご紹介したいと思います。
ガーゴイルゲッコーの特徴とは?
大きさや生態
ニューカレドニア本島の固有種でミカドヤモリ属に分類される大型のヤモリです。全長は約25cmで胴体が大きいところが特徴的な種類で短めの尻尾は枝などの細い棒状のものに巻きつけることができます。
樹上性で夜間に餌を探す習性があるのですが、ビタミン類を生成するために昼間は日光浴を行う姿も観察できます。ガーゴイルゲッコーは別名ホソユビミカドヤモリやツノミカドヤモリと呼ばれることもあります。
とても人気種なのですがお店に入荷されるのは不定期で、在庫が十分にある場合もあれば数ヶ月も入荷がない状態になることもあります。
寿命
ガーゴイルゲッコーの平均的な寿命は約10年です。身体が大きく日光浴をするので他の夜行性ヤモリよりも体調管理をしやすく体力があるので長生きさせることは比較的容易な種類ではないでしょうか。
販売価格
ガーゴイルゲッコーは野生動物の輸出が禁止されているニューカレドニアの固有種なので流通個体は飼育下繁殖されたCB個体のみとなります。
そのため入荷される時期は不定期で常にお店のウェブサイトで入荷情報をチェックしておく必要があります。気になる販売価格は約2万円です。
ガーゴイルゲッコーの飼い方
温度や飼育ケース
樹上性なので高さのある風通しの良い飼育ケースが好ましいと思います。大きさとしては余裕を持って90cm規格以上の飼育ケースを選ぶと良いでしょう。高さのある流木や止まり木などを立体的に配置して観葉植物もレイアウトするとストレス緩和に繋がりオススメです。
飼育温度は27℃前後に保温してホットスポットを日中のみ35℃前後に設定します。紫外線ライトは日中のみ点灯すると良いでしょう。紫外線ライトは半年から1年程度で効果が薄れてくるので定期的に新しいものと交換する必要があります。
ある程度の湿度は必要なので保湿性のあるヤシガラやミズゴケを床材に使用して湿度が60%以下になると数回霧吹きをしてください。霧吹きをする際に生体に直接当たらないように気をつけながら行ってください。
霧吹きの水は必ずカルキを抜いて新しい水と交換してから使用してください。水入れはなるべく設置するようにしてエアレーションや小型の投げ込み式フィルターを入れて水を動かすようにします。
湿った環境を維持しているとカビやキノコなどが発生する場合があるので、その都度タワシや歯ブラシでこそげ落として木酢液を塗っておくと予防にも繋がります。
本種は壁面を歩くことができるので脱走されないように蓋を必ずして配線を通す穴から出られないことを確認しましょう。
餌の与え方
ガーゴイルゲッコーの食性は動物私欲メインでコオロギやデュビアなど一般的な昆虫食を与えます。カタツムリや小型の爬虫類・哺乳類も捕食することが知られているので飼育した際は与えてみても良いでしょう。
ただし毒のある多足類やサソリのような強靭なハサミを持っている動物を餌に与えると怪我をしてしまう可能性があるので予め取り除いておくか与えないようにしましょう。
またフルーツや昆虫ゼリーも摂食するので様々な餌をバランス良く与えることが健康的に育てる上で大切となります。
初期費用と維持費用
初期費用は約2~3万円は必要となります。維持費用はリクガメや昼行性のトカゲほど電気代は必要ありませんので月々約1000円未満で維持できるでしょう。
複数飼育
ガーゴイルゲッコーは「テールイーター」と呼ばれることもあるほど様々な爬虫類を摂食することで知られているので同種間においても共食いをします。
そのため繁殖を狙うとき以外は基本的に単独飼育が推奨されます。また透明な仕切りで隔離しているとストレスが溜まりやすいので別々の容器で管理したほうが維持しやすいのではないでしょうか。
飼育上で気を付けること
バスキングをさせている場合はクル病などの病気の心配はありませんが、念のためにビタミン剤やカルシウム剤を餌にダスティングしておくと安心です。病気になった際は動物病院へ行くことをお勧めします。
人間用の目薬は爬虫類の病気や怪我に有効な抗生物質が微量に含まれているものがあるので、それを応急処置として使用する方法もあります。
それほど気性は荒くないのですが空腹時に指を噛まれることがあるので、噛まれた後は必ず石鹸で手を洗うようにしないとサルモネラ菌を口に入れてしまう可能性があります。
まとめ
様々な生餌に食いつき周囲と擬態できる能力があるので見ていても飽きることがないほど色々な姿を観察することができます。体力もあり丈夫な種類なので飼育環境を整えることができる方は気軽にお迎えすることができます。