カニの種類|ペットで飼える?日本の品種は?

海洋性のカニといえばタラバガニやセイコガニなど食用として流通する種類や海岸で見られる地味な色合いの小さなカニを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

観賞用として流通するカニは色鮮やかな種類や変わった容姿をした面白い種類など鑑賞性の高いものが多く存在します。

そこでこの記事では国内で流通する観賞用のカニをご紹介したいと思います。

 

ペットで飼えるカニの人気の種類

 

エメラルドグリーンクラブ

出典:リミックス

その名の通り翡翠色をした美しいカニの一種です。

脚に無数の長い毛が生えている点と3cm前後の小柄な身体が特徴的な本種は草食性が強いためクリーナー生体として水槽にお迎えされることの多い種類です。

 

主に夜間に活動するカニで照明が点灯している時間帯はライブロックや隠れ家に身を隠していることが多いようです。

海藻を入れている場合や他の魚と混泳している際は給餌する必要はありませんが、同種間のみで飼育している場合は植物性の人工飼料を3日に一度程度与えてください。

 

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キンチャクガニ

出典:FreeWater

歌舞伎役者のような赤と白の格好いい胴部と透明度の高い白と黒のバンド模様をしている脚をもつ非常に小柄なカニの一種です。

通常は小型のイソギンチャクをハサミで持っている不思議な種類で外敵が近づくとイソギンチャクを相手に向けて威嚇します。

 

身を守る行動が特徴的な本種ですが、体長が2cmにも満たない個体が多く肉食性の強い観賞魚やシュリンプと混泳してしまうと捕食されてしまいます。

同種間に於いてはある程度ゆとりのある隠れ家の多い水槽なら問題ありませんが、小さな水槽に複数匹同居させると頻繁に喧嘩をして弱ってしまうので避けるべきです。

また本種は高水温に弱く30℃以上になると死んでしまうことが多いのでなるべく23~24℃に保つように注意してください。販売価格は1500円前後と安価です。

 

 

アロークラブ

出典:FreeWater

10cmを超える長い足と上方に伸びた長い三角形の頭部が特徴的なカニの一種です。肉食性が強く特にウミケムシと呼ばれる生物を好んで捕食することで有名です。

器用に長いハサミを口元に持ってきて箸のようにして食べる姿は必見です。

多少の水質悪化や水温変化には対応できるほど丈夫な種類ではありますが、導入時の水合わせをしっかりと行わないと数週間で死んでしまうことがあるため注意しましょう。

 

特に生餌にこだわる必要はなく肉食性の観賞魚に与える人工飼料や乾燥飼料を与えても問題ありません。

混泳については小型の甲殻類や観賞魚との相性は悪く捕食されてしまいますのでアロークラブよりも大きな魚との混泳に限ったほうがいいでしょう。

他のカニよりも比較的活発に活動する種類なので少しゆとりのある環境で飼育することをお勧めします。

 

 

パンプキンクラブ

揚げ物みたいなオレンジ色や緑色をしたゴミやカイメンを身体に身に着けて周囲と擬態するカニです。付着させるものによって様々な容姿になるため見ていて飽きにくい種類といえるでしょう。

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食性は肉食性でブラインシュリンプやクリルなどを好んで摂食します。縄張り意識が強く同種間においても気性の荒い本種は混泳に向いているとは言えません。

 

また導入時に表面につけたゴミやカイメンがポロッと落ちてしまいますが飼育しているうちに飼育環境内にあるものを体表につけるので心配はいりません。

低水温には強い面がありますが、夏場の高水温にはめっぽう弱いので注意しましょう。

 

 

モクズショイ

出典:島の生きもの

タランチュラのような見た目をした中型のカニです。パンプキンクラブ同様にゴミやカイメンを付着させて周囲と擬態させる習性を持ちます。

一見どこに目があるのか分からないほど色々な物を付着させて上手にカモフラージュします。肉食性が強く小型の魚や甲殻類と混泳させてしまうと捕食しますので注意が必要です。

 

 

スポンジクラブ

出典:SLEERY SPONGE CRAB 

体長が10cm近くになる大型のカニの一種でカイメンやゴミなどを付着させてヤドカリのような見た目をしている変わった種類です。

稀に貝殻を背負う個体もいることからカイカムリという和名が命名されたようです。

 

外敵が近づくと背負っているカイメンやゴミの塊であるスポンジに上手く隠れる仕草がみられ、どことなくヤドカリを髣髴とさせるようなカニです。

食性は肉食性ですが、生餌を与える必要はなく人工飼料で終生飼育が可能です。価格は少々高く3000円程度します。

 

 

トゲアシガニ

出典:島の生きもの

黒をベースとして胴体部分にネオン色に発色するブルーのラインが入る美しい小型のカニです。

太平洋からインド洋にかけて暖かい地域に広く分布する本種は足が長く細かいトゲが無数に生えています。

 

臆病な性格で人の気配がすると素早く物陰に隠れるためじっくり観察することは難しいでしょう。

人に怯える習性は長期間飼育していても慣れることはなくひたすら人影が見えると物陰に隠れてしまいます。

 

しかし食性が植物性のためライブロックや底床に付いているコケを掃除してくれるクリーナー生体として優秀なので人気があります。

日本近海でも採集できることから流通量が多く価格が安価な点も人気の理由ではないでしょうか。

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