コーンスネークの飼育と必要なもの|特徴や魅力は?

ヘビというと「気味が悪い」「咬みつきそう」というイメージがついてまわりがちですが、それらを全て吹き飛ばしてくれるほどの魅力を持つヘビ、それがコーンスネークです。

飼育が容易で大がかりな飼育設備も必要なく、初期費用はほとんどかかりません。

世話のしやすさは「ペット用爬虫類」の代表格ともいうべきヒョウモントカゲモドキとほぼ同じか、それ以上ともいえます。そんなコーンスネークの魅力、飼育方法を詳しくご説明します。

 

コーンスネークの特徴とは

出典:はちゅアリウム

コーンスネークはアメリカに生息するナミヘビ科のヘビで、日本に生息しているシマヘビやアオダイショウの仲間にあたります。名前の由来は、「トウモロコシ畑でよく見られるから」という説や「体の模様がトウモロコシに似ているから」という説などがあります。

また、日本のアオダイショウと同じ仲間であることから「アカダイショウ」とも呼ばれます。なお、現在ペット用として流通しているコーンスネークは全て、ブリーダーによって自家繁殖された個体です。

 

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コーンスネークの魅力

出典:Tropical-GEM

コーンスネークの魅力はなんといってもそののんびりした性格、マイペースな暮らしぶりでしょう。ヘビに対する知識のない人からすれば「ヘビってこんなにおとなしいの?」と驚かれるかもしれません。

コーンスネークはよほど怒らせたり驚かせたりしない限り、咬みついてくることはまずありません。

また、ヘビという生き物は人に触られて喜ぶということはありませんが、コーンスネークは触られることをとくに拒絶することもないので、ハンドリングや首に巻いてスキンシップを楽しむことができます。

 

もう一つの魅力は、豊富なカラーバリエーションです。

本来は「アカダイショウ」の名の通り赤を基調とした体色のヘビですが、世界中の愛好家が赤みのとくに強い個体や逆に色の薄い個体などを選んで交配を繰り返し、様々な色の個体を作り出しています。

美しい純白の個体もいれば可愛らしいピンク色の個体もおり、「可愛いヘビ」として女性に人気があります。

 

販売価格

出典:爬虫類倶楽部

様々なカラーバリエーションがあり、値段も様々です。希少なカラーの個体は驚くような価格がつけられていますが、ノーマル個体などは安価で5,000円から8,000円ほどで売られています。

やはり大切なのは、たくさんのコーンスネークを見て、気に入った子を選ぶことでしょう。ボールパイソンの飼い方と比べてみるのも、爬虫類を飼う上で良い勉強になりますよ。

 

寿命

ヘビは長寿な生き物で、コーンスネークの寿命は10年から15年といわれています。

ある種のヘビは40年も生きた記録があり、大切に飼育してあげればコーンスネークも十分それに応えてくれます。

 

 

コーンスネークの飼育に必要なもの

出典:Snake’s Tea Party

(1) 飼育容器(ゲージ)

しっかりと蓋の閉まるプラケースが適しています。プラケースの大きさは、コーンスネークがとぐろを巻いた状態の3倍ほどが目安です。地表棲のヘビなので、高さはとくに重要ではありません。

 

(2) パネルヒーター

フィルム状の加温器具です。これを、プラケース内に温度差ができるように、床面の3分の1から半分に当たるように敷きます。

こうすることによって、コーンスネーク自身が好きな温度の場所へ移動することができます。

※パネルヒーターは、プラケースの中に敷くのではなく、プラケースの下に敷きます。パネルヒーターを敷いて、その上にプラケースが乗っている状態です。

 

(3)床材

出典:pepy

基本的に何でも大丈夫です。ハムスターなどの小動物飼育に用いるポプラチップ(ポプラの幹を細かく砕いた物)なども使えますし、もっと手軽な物では新聞紙、キッチンペーパーなどが使えます。

掃除のしやすさを考えると、フンとおしっこの水分を吸い取ってくれるキッチンペーパーか、犬用のペットシーツがおすすめです。

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(4)水入れ

床材の上に水を入れた容器を置きます。コーンスネークは水に浸かることが大好きなので、とぐろを巻いた状態のコーンスネークが丸々入ることができる大きさの物を置いてあげましょう。

容器自体は何でもよく、100円ショップで売られているタッパーがおすすめです。

 

(5)シェルター(隠れ家)

あってもなくても飼育はできますが、まだ人や環境に慣れていない幼体には、あったほうがよいでしょう。

 

 

コーンスネークの飼い方

出典:Cross tail

飼育環境

コーンスネークに限らず、爬虫類の飼育において温度管理は最も大切なことのひとつです。プラケース内の温度は、パネルヒーターの当たっていない場所で25℃~28℃になるようにします。

こうすると、パネルヒーターが当たっている場所は35℃ほどになります。体を温めたくなると、コーンスネーク自身がこの場所に移動してきます。

 

与えるマウスのサイズは、コーンスネークの胴体部分が目安になります。胴体部分の最も太いところと同じくらいの大きさのものを選び、与えます。餌を与えたら、その餌が消化されてフンとして排出されるの待ちます。コーンスネークは餌の消化に2日ほどかかります。

コーンスネークは餌を食べることにかなりの体力を費やします。そのため、フンを確認したからとすぐに次の餌を与えると、疲れが溜まってしまいます。

給餌のペースは、餌を与え、フンをしたら、もう1日置いてから次の給餌、というのが理想的です。ほぼ4日に1回ということになります。他にすることといえば、フンの掃除、水の交換だけです。

 

餌の与え方

出典:爬虫類倶楽部

野性下では小型哺乳類、小型鳥類、カエルなど見つけた獲物は何でも食べますが、飼育下においては冷凍マウスだけで終生飼育が可能です。

冷凍マウスはピンクマウスと呼ばれる毛の生えていない小さなものから白い毛の生えた大きなものまであり、これらを飼育しているヘビの成長具合に合わせて選ぶことになります。

 

ピンクマウスはS、M、Lサイズがあり、その上は毛の生えたマウスでファジー、ホッパー、アダルトM、アダルトL、リタイアと続きます。

冷凍マウスは爬虫類専門店のほか、ペットショップや熱帯魚店などで売られています。インターネットで購入することもできます。

 

脱皮

出典:ビーボックスアクアリウム

コーンスネークは他の爬虫類たち同様、脱皮を繰り返して成長していきます。脱皮の時期が近づくと体の色が濁りはじめ、頻繁に水に浸かるようになります。

白い体色の個体などは体の色の濁りは分かりづらいですが、目も白く濁るのですぐに判断できます。また、脱皮の時期になると、フンの排出のペースに乱れが生じます。

そのため飼い始めの頃などは心配してしまうかもしれませんが、これも脱皮の過程でのことなので、コーンスネーク自身のペースを乱さぬよう見守っていれば大丈夫です。

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まとめ

真ん丸の目と大人しい性格、マイペースな暮らしぶり。それまで「ヘビが苦手」と言っていたのに、コーンスネークと出会ってからすっかりその魅力の虜になってしまった人が大勢います。

ぜひ一度、ショップへ足を運んで、その愛らしい姿をご覧になってみてはいかがでしょうか。

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