飼育がとても簡単で長生きをするため各国で人気のペットとして知られているマツカサトカゲ。しかし、原産国が輸出規制をしていることもあり国内における流通量は多くありません。そんな謎に包まれたマツカサトカゲの魅力や飼い方をご説明したいと思います。
マツカサトカゲの特徴とは?
出典:http://roomzoo.blog.fc2.com/blog-entry-982.html
オーストラリアの固有種で尻尾が頭と似たような形をしているのが特徴的です。頭が2つあるように見えるのは頭部への攻撃を回避できるためと言われています。
大きさは30cmほどで鱗が松ぼっくりに似ている事からマツカサトカゲという和名が命名されました。原産国でもペットとして人気を博しているマツカサトカゲですが海外への輸出が禁止されているため国内で販売されている個体は高額なものが多いです。
生息地
森林や草原、住宅街など幅広い環境に適応することができます。外敵から身を守るために口を開けて青い舌を出しながら威嚇をします。
繁殖
卵ではなく幼体を産む繁殖形態をとります。一度に2頭ほどしか出産しないため飼育下繁殖個体の数も得られず流通量は多くありません。
繁殖方法も明確に分かっている訳ではないので試行錯誤をしながら試みることになるでしょう。
性格
出典:サウリナ守口店
マツカサトカゲはのんびりした性格をしています。国内の固有種だと素早く移動するためトカゲに対して忙しないイメージをもつ方が多くいますが、本種はカメのようにゆっくりとした動きでとても癒やされます。
寿命
人馴れもし易いためコミュニケーションを取りやすいトカゲではないでしょうか。寿命も軽く10年以上は生きますので大切に育ててあげましょう。
販売価格と入手方法
価格は安くて4~8万円と高額なペットです。通常は20万円以上します。人気なのであまり価格が下がることはなく、爬虫類即売会で若干安く販売されるぐらいでしょう。
あまりに安すぎるマツカサトカゲは密輸か訳あり個体なのでお迎えの際は適正価格で購入しましょう。
マツカサトカゲの種類
マツカサトカゲは主に4種類に分類されています。いずれもショップで販売されていますが流通量が非常に少ないため事前に問い合わせてから見に行くことをお勧めします。
それでは4種類のマツカサトカゲをご紹介していきたいと思います。
ロットネスマツカサトカゲ
出典:一日一蟲
体色は黒色でマツカサトカゲの中では最も小さい種類です。国内でも流通していることが多く希少性が高い割に安価で手に入れることができます。
シャークベイマツカサトカゲ
出典:サウリナ守口店
20万円を軽く超えるほど高値で取引される種類です。白い斑点が入った美しい体表をしています。
ニシマツカサトカゲ
出典:サウリナ守口店
こちらも20~30万円ほどする希少性の高いトカゲです。頭の部分が赤く色付く個体がいます。
ヒガシマツカサトカゲ
出典:爬虫類倶楽部
マツカサトカゲといえばヒガシマツカサトカゲを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ツチノコと見間違えるほど太くがっしりした容姿をしており人気があります。体色は黒っぽい個体が多いようです。
マツカサトカゲの飼い方
飼育環境
体長が30cmまで成長しますので90cm規格の水槽で終生飼育が可能です。寒さに弱いため冬季はパネルヒーターなどでケージ全体を25℃前後に保温してホットスポットを30~35℃に設定することで温度交配を作りましょう。
本種は昼行性で紫外線ライトやバスキングランプは必須です。夏季は紫外線量も多いため日光浴をさせると良いでしょう。乾燥系のトカゲですので保湿性の少ない床材が適しています。隠れるためのシェルターと重さのある水入れを入れておきましょう。
特にエアレーションをして水を動かす必要はありません。湿度は可能な限り低くなるように配慮すると状態良く育てることができるようです。また極度の低温・高温に弱いので温度計をこまめにチェックして異常がないことを確認してください。
マツカサトカゲは丈夫なトカゲで初心者の方でも問題なく飼育することができますので是非挑戦してみてください。
餌の与え方
出典:爬虫類倶楽部
マツカサトカゲは雑食性で何でもよく食べます。トカゲ用の人工飼料は栄養価も高く優れた餌といえますが、やはり生きた昆虫やピンクマウスを与えるほうがマツカサトカゲにとっても嬉しいはずです。
また果物や野菜なども食べるため試しに与えてみるといいでしょう。栄養バランスを考えて与えていると病気にも強くなりますが、念の為にカルシウム剤などをダスティングしてから与えると病気予防に繋がります。
複数飼育について
出典:サウリナ守口店
マツカサトカゲは単独で行動するため単独飼育がベストです。ただし繁殖を目的としている場合はペアで飼育することも可能です。
その際は120cm規格以上の大型水槽で飼育してください。また異なる種類のトカゲ同士は喧嘩をしたり捕食したりしますので避けたいところです。
まとめ
ツチノコに似ていてテレビや雑誌などでも特集されることが多く知名度の高いトカゲと言えるでしょう。しかし、価格は中古車を買えてしまうほどしますのでお迎えの際はしっかりと検討する必要があります。また長寿のためお迎えした後は長い付き合いになることも考慮しましょう。