一見地味で海水魚の中でも認知度はありながらも、人気があまりないのがナメラヤッコ。よく見てみると美しいポイントもあるので、初心者の方にもおすすめ。
ナメラヤッコとは?
出典:アクアギフト楽天市場店
特徴
原産地は西部太平洋で、大きさは10㎝前後に成長します。ナメラヤッコの特徴は、体の色が綺麗なグラデーションで白から黒に変化していく所と他のヤッコと同様に、体の周りや目の周りをネオンブルーで縁取られている事です。
特にグラデーションとして、ここまでの変化が楽しめるものは海水魚独特の物ですので、淡水魚しか経験した事のないアクアリストの方は楽しめるのではないでしょうか。
一見地味に見えてしまい人気としてはイマイチではありますが、比較的派手な海水魚が多い中で主張をしすぎない程度のカラーリングのナメラヤッコは水槽の脇役としてベストな選択かもしれません。
寿命
ナメラヤッコの寿命は5年から7年程度です。小型ヤッコの中では平均的な寿命です。
水質の汚染にも強い強健な種類ですので、気を付けて飼っていればこのくらいは平均的に飼育可能ではないでしょうか。
販売価格
ナメラヤッコの価格は、ある程度変動しますがだいたい2000円から3000円もあれば入手可能でしょう。価格が安い事も初心者にとってはありがたいですね。
ナメラヤッコも海水魚の中では定番といっても良いくらいですのでショップにいる事が多いとは思いますが、人気がイマイチという理由から在庫として持っていない可能性があります。
確実に手に入れたい場合は状態も変わらないと思いますのでネット通販で買うと良いでしょう。
ナメラヤッコの飼育方法
水温と水質
ナメラヤッコの水温は23度から27度。26度設定のヒーターで飼育をするよりも、少し温度を下げて低水温にした方が調子はよさそうです。
一方で水質は、ある程度管理さえされていれば、飼育が出来そうです。他のデリケートなヤッコ類と比べると水質の汚染にも強く、この辺が初心者でも飼育をしやすいポイントなのではないでしょうか。
混泳
ナメラヤッコの混泳については、協調性がありヤッコの中でも大人しい部類の性格をしているため、基本的には混泳出来ると言えるでしょう。
ただし、やはり同じヤッコの仲間同士だとつつきあったり小競り合いをしたりと難が出てきますので、ヤッコ同士の混泳には注意が必要です。
マリンアクアリウムの中では定番のスズメダイ系統と混泳させる方も多いとは思いますが、スズメダイとの相性はよくなく、つつきまわしたりする個体もいるようです。
この辺りはナメラヤッコ自体の性格による物もありますので、水槽に導入して追い掛け回さないかどうか、よく観察してみましょう。
サンゴとの相性
ナメラヤッコのサンゴとの相性は場合によりますが、ケントロピーゲ属に分類されるヤッコのため基本的には失敗する可能性が高いです。
ただし、ソフトコーラルと呼ばれるサンゴに関しては成功する可能性があります。スターポリプやマメスナギンチャクなどの一般的に初心者でも簡単、と言われる部類のサンゴの仲間の事ですね。
逆にハードコーラルと呼ばれるサンゴに関しては、野生でも食べるくらいですので、導入しても期待した結果通りにはなりません。
もし、サンゴを導入しようと考えている場合はショップにいって詳しい話を聞いてみると良いでしょう。
水槽
ナメラヤッコの飼育に必要な大きさの水槽は、45㎝から60㎝程度のいわゆる中型水槽と呼ばれている大きさの物から可能です。
いく水質の汚染に強いとは言えど、ナメラヤッコの最大の大きさが10㎝前後になる可能性がある事も考えると小型の水槽では飼育が難しくなってしまいます。
やはり大きさを考える事と混泳やサンゴの事も考えると60㎝が一番よいのではないでしょうか。60㎝に1匹が収容できる数です。
ヤッコ同士ですので、基本的には同種同士の混泳は不可能で、ペアであれば混泳出来る可能性がある、といったところです。
逆に90㎝以上の大型水槽の場合だと混泳も可能になるケースも出てきます。初心者にはおすすめ出来ませんので、腕に自信のある方は試してみても良いのではないでしょうか。
餌の与え方
ナメラヤッコの食性としては植物質の栄養を与えた方が良いのですが、大きいナメラヤッコだと餌付きにくいと言われています。
小さいナメラヤッコの場合はフードを毎日少しずつあげれば興味が出てきてつつく可能性もありますが、ほとんど興味を示さない場合が多々あります。
餓死してしまう前にホワイトシュリンプやコペポーダ等の嗜好性が高く、匂いが強いものから始めると餌付く可能性が高いです。
一度餌付いてしまえば、ホワイトシュリンプやコペポーダなどの冷凍餌から人工飼料であるフードに移行していく事は簡単ですので、特に最初だけ気を付ければまったく問題なく飼育をする事が可能でしょう。
なりやすい病気
ナメラヤッコも他のヤッコと同等に白点病にかかりやすいです。特に導入当初の水槽の水に慣れていない時や体が弱っている時には、すぐに白点病にかかってしまいますので、十分に気を付けてください。