大きくなることでお迎えする前に注意喚起されることが多い可愛らしい見た目のプレコ。種類によって全長が異なることから目的や飼育環境に合わせて慎重に選ぶ必要があります。
プレコの気になる種類や飼育方法などお迎えする前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。
プレコの特徴とは?
岩や流木に吸い付くことができる吸盤型の口を持っているナマズの仲間です。また複雑な模様や立派な背ビレのトゲは見応えがあり水槽のクリーナー生体として導入した結果一番目立つメイン生体になっていることが多くあります。
種類も豊富に揃っていてコレクション性が高いことからプレコのみを飼育する愛好家が数多く存在します。一部地域では大型個体を食用として採集されているところもありますが、欧米や日本では主に観賞魚として販売されることの多い魚です。
値段や寿命
プレコは淡水魚の中では比較的高値で取引されることが多い種類です。数千円程度で取引される個体もいますが、多くは数万円で販売されています。しかしプレコは10年以上生きることができるので相応の価値は十分にあります。
プレコの大きさごとの人気の種類
プレコは十数cm~百数cmまで種類によって最終的な体長が全く異なります。そこで下記に大きさ別にメジャーなプレコを分類してみました。
プレコの小型種
ミニブッシープレコ
出典:nomad
本種は繁殖難易度の高いプレコの中でも比較的簡単に繁殖させることができます。体長は15cm以下と小型水槽に導入しやすい大きさで人工飼料にも問題なく餌付くことから初心者向けのプレコといえるでしょう。
混泳に関しても温和なので捕食される危険性のある大型魚以外は問題なく同居させることができます。
タイガープレコ
国内で最も人気のあるプレコの一つで飼育しやすい種類です。体長は8cmより大きくなることは少なく、混泳もさせやすいプレコです。
本種は様々な銘柄で販売されることが多く「クラウンプレコ」や「ベネズエラタイガー」の名称で親しまれています。注意点としては水草を食べる習性があるのでレイアウトする水草はアヌビアス系のような硬い水草しか選べません。
プレコの中型種
オレンジフィンカイザープレコ
出典:アクアフォレスト
白い斑点模様が美しい本種は尾ヒレと背ビレに白いアウトラインが入る鑑賞性の高いプレコです。大きさは30cm程度で90cm規格以上の水槽で飼育することができます。
環境の変化に弱い面があり導入後数日は餌を食べないことも多いようですが、時間が経過して馴れてくると丈夫な種類です。可愛いらしい見た目から衝動的にお迎えする人が多く想像以上に大きく成長してしまい管理に困ってしまうので注意してください。
ドラゴンスタークラウンプレコ
出典:イブ
白と黒のコントラストが強く混泳水槽で強い存在感を放つプレコです。飼育は簡単で比較的低水温にも強いことから初心者向けといえますが、30cm前後にまで成長するので相応の大きい水槽を準備してからお迎えすることをお勧めします。
本種は気性の荒いタイプのプレコなので小型魚との混泳はできません。アロワナやオスカーなどの中~高層を泳ぐ大型魚と混泳させることの多い種類です。
プレコの大型種
ロイヤルプレコ
出典:中野愛魚園
流木の表面を齧って生活をしている人気のプレコです。稚魚段階では数本程度の黒いラインが入っていた個体が成魚になると複雑な模様に変わることが多く見ていて飽きることのない種類です。
飼育下では40cm程度に成長するので120cm規格以上の水槽で飼育されることが多いようです。本種は気性が荒い個体が多く他の大型魚に攻撃をすることもあるので混泳には注意が必要です。水流は強めにして弱酸性の軟水で管理すると健康的に飼育することができます。
ゴールドエッジマグナムプレコ
プレコに多い白い斑点模様を持つ種類ですが、他の種類と大きく異なる点として各ヒレが明るい黄色に縁取られていることが挙げられます。
鑑賞性に優れた種類ではありますが水質悪化に弱く気性が荒いため混泳に適していないことから飼育難易度は高めと言えます。また食性は肉食で専用の配合飼料を与える必要もあります。
プレコの飼育方法
プレコは弱酸性の水質を好みますので流木や水質調整剤で水を作ります。酸欠になると色落ちや餌の食いつきが悪くなるので念のためにエアレーションは稼働させておくと良いでしょう。
ベアタンクで管理されるアクアリストは数多く存在しますが、シェルターや流木などで隠れ家を用意してあげたほうがストレスを緩和させやすく管理しやすくなります。
大型種は水を汚しやすいので排泄物を見つけ次第取り除くようにして週に一度は必ず水換えをするようにしてください。ろ過装置は水流を調節できるものが望ましく、外部フィルターや上部フィルターを使用してスポンジフィルターや投げ込み式フィルターを併用すると良いでしょう。
水温は20℃以下にならないように注意してください。高水温には比較的強い印象ですが35℃を超えてしまうと危険ですので、30℃を超えたあたりから様子を見てクーラーを稼働させるか判断してください。