サクラダイの飼い方|販売価格、寿命は?

名前の通り春を感じさせる鮮やかな桜色が美しいサクラダイ。日本国内に生息する本種は食用のみならずその鑑賞性の高さから水族館や自宅の水槽で飼育されることも多い魚です。

ダイバーからも絶大な人気を誇る本種はそれほど飼育が難しい種類ではないので初心者の方にも安心してお迎えいただけます。サクラダイの気になる飼育方法や餌などお迎えする前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。

 

サクラダイの特徴とは?

大きさや雄雌判別方法

西日本の近海で採集される大きさ15cm前後と小柄なハタの仲間です。稚魚の段階ではすべての個体がメスの状態で成長するにつれてオスに性転換するため購入時に雌雄を判別することは難しい種類です。

成魚の雌雄判別方法としては背ビレに大きく黒い丸模様がありオスは体表に白い模様がいくつか描かれています。どちらも明るい暖色系の色合いをしているので非常に水槽栄えする魚と言えます。

スポンサーリンク

 

販売価格

小柄なため食用としての流通量よりも観賞魚としての流通量の方が多く、価格は約6000円となっています。少し高めの値段設定がされる理由の一つは同種間で争う傾向にあるためまとめて在庫管理ができないことが挙げられます。

成魚が販売されている場合は雌雄別で購入することもできるようですが、オスは希少性が高く高額で取引されることも珍しくありません。

 

寿命

本種は20年前後生きることができると言われていますが、飼育下だと10年前後飼育できれば良いほうでしょう。運動量が多く水槽内ではどうしても運動不足になってしまって短命に終わってしまうことが多いようです。

 

 

ペットとしてのサクラダイの飼い方

水槽や水温

飼育水槽は60cm規格以上の大きめな水槽で飼育することが望ましいでしょう。水槽に1匹のみしか入れない場合は個体の大きさにもよりますが30cmキューブ水槽でも管理は可能です。

本種は日本近海に生息している種類なので管理水温は低めに設定しましょう。そのため夏季は20℃以上になると生存し辛い環境となりますので水槽専用のクーラーやお部屋の冷房を稼働させて調節してください。

 

冬季は屋内飼育される場合はそれほど温度が低くなる時間帯がなければヒーターなしでも管理は可能ですが、念のため設置しておいたほうが良いでしょう。生息地では水流の強い環境で生活しているので水槽内の水流も強めに設定すると調子良く飼育することができます。

底床はサンゴ砂やアラゴナイトサンドを使用して弱アルカリ性の硬水を保つように心掛けてください。特に隠れ家が必要な種類ではありませんのでベアタンクで管理しても良いでしょう。

本種は薬浴するとかなり体力を消耗してしまうのでなるべく水温を管理温度よりも若干上げたり海水の比重を調節して治療するようにします。サンゴとの相性は悪くないのでリーフタンクで飼育することも可能ですが水温が問題となりますので技術が相応に必要となり難しいようです。

スポンサーリンク

 

餌の与え方

サクラダイは冷凍イサザアミをはじめとする冷凍エサや人工飼料を与えて管理します。個体によって人工飼料に餌付きにくい場合もあるので徐々に慣らすようにして冷凍や生餌から人工飼料に切り替えていくようにすると良いのではないでしょうか。

小型の甲殻類や貝類を捕食することがあるので小さすぎるクリーナー生体は避けたほうが無難です。

 

混泳の相性について

本種は生息地で群泳する姿が観察できるためダイバーからの人気が高い種類ではありますが、2~3匹程度の少数で飼育すると小競り合いやいじめが発生してしまうので複数飼育する際は5匹以上が望ましいでしょう。

他の種類の魚との混泳は基本的に可能ですが飼育水温が多くの海水魚と異なり20℃前後と低いので注意しましょう。また1~2cmほどの小魚や甲殻類は餌と認識するので混泳は避けましょう。

混泳におすすめの熱帯魚の種類5選

 

初期費用と維持費用

初期費用は最低でも2万円以上は必要でしょう。維持費用は電気代・水道代・人工海水の素・カルキ抜きなどが必要となりますので月々1000円前後かかります。

 

飼育で気を付けること

排泄物を長期間放置したままにすると水質が弱酸性に傾き始めて著しく水質悪化を始めるので確認次第取り除くようにしてください。購入したお店で管理されていた飼育水と同じ比重になるように心掛けながら調節すると白点病などの病気予防になります。

オスがほしい場合に一つの目安としてはメスの方が早く成熟するのである程度大きな稚魚がいる中で最も小さな個体を選ぶとオスの可能性があります。個体を選ぶ際に気をつける点としては色がはっきりとしていてスレや病気になっていない個体を見極めることが大切です。

中型熱帯魚のおすすめ種類|混泳、性格は?

 

まとめ

昔は味噌汁や刺し身にして食べられていた魚でしたが、小柄で身があまりないことから観賞魚として出回ることが多くなりました。

日本のみならず海外でも人気を博している種類なので入荷されるとすぐに売り切れ状態となることも多く、マメに入荷情報をチェックしておくと良いでしょう。

古くから日本原産種として認識されていたサクラダイですが実は他の地域にも生息していることからもその生命力の強さが覗えます。そのため初心者の方にも是非お迎えしてほしい観賞魚のひとつです。

スポンサーリンク