スズメバチの飼育方法|販売価格・餌は?

毒性が強く獰猛なイメージで人々から恐れられているスズメバチ。しかし、どっしりとした巨体は圧倒的な存在感を放ち黄色と黒色で彩られた警戒色は非常に美しく鑑賞性に優れているとも言えます。

そのためペットとして飼育する人も多くしっかりとした知識を持った上で管理すればクワガタムシやカブトムシと同じように飼育することが出来るのです。スズメバチを飼育する上で知っておくべきことや特徴などをご紹介していきたいと思います。

 

スズメバチとは?

ハチ目に属する中でも大型の種類が多く、気性が荒いことで有名です。スズメと同じくらい大きい蜂であることから「スズメバチ」と命名された説があり、女王蜂は5cm近くにまで成長します。

ただ攻撃的になる理由として巣を守る防衛行動が主に挙げられることからスズメバチの巣にさえ近付かなければ刺されることはありません。

 

またスズメバチはアリのような女王蜂をトップに据えた社会を築き、産卵は女王蜂が生きている間は他の雌が産卵することはなく、女王蜂が落ちた際に産卵したとしても雄蜂のみとなります。

スズメバチの社会は女社会で働き蜂も雌のみで構成されており、雄は交配にのみ誕生して役目を終えると死んでしまいます。ちなみに雄のスズメバチは毒針を持っていないため、はじめて飼育する方にオススメです。

巣作りは涼しくなる9~10月ごろにピークを迎えるため、秋頃に見かけるスズメバチには注意してください。国内には16種類のスズメバチが生息しており、方言でクマンバチやカメバチと呼ばれることもあるようです。

 

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雌雄判別方法

スズメバチはオスよりメスの方が大型化するため判別し易いのですが、オスは頭部が小さく腹部が丸々と太い点が特徴的でメスは頭部が大きく腹部が細い点からも判別することができます。

他にはメスよりオスの触覚の方が1節分多く長いのが特徴ですが、採集する際に確認することは難しいでしょう。

 

 

販売価格

近年はテントウムシなどありふれた昆虫類が販売される時代となりましたが、スズメバチは毒性が強いためか生体販売されることは殆どありません。

飼育するには野外採集する他ないようです。

 

 

スズメバチの飼育方法

スズメバチは生命力が強く簡易的なプラケースで終生飼育が可能です。飛翔能力に優れていますが狭い飼育ケース内だと積極的に飛ぶ行動は見られないため小さめのプラケースで大丈夫です。

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足場となる止まり木と昆虫ゼリーを入れるだけで飼育を始めることができ、底床は何もなくても問題ありません。

 

オスは生まれつき毒針を持ち合わせていないため飼育する場合はオスになることが大半ですが、大型個体を飼育したい場合はメスの毒針を除去すれば飼育することができます。

ただ失敗すると命の危険があるためゴム手袋をして虫あみなどで行動を制限するなど安全対策を十分に行うようにしてください。ピンセットでは毒針を上手く掴む事ができないので毛抜きのようなものを活用することをお勧めします。

 

嬢王蜂は温厚で毒針を刺してくることが殆どありませんが念のために取り除いておきましょう。毒針がなくなっても体内に残っている毒液を散布する行動が見られるため注意が必要です。

スズメバチは肉食でもあるため複数飼育すると共食いをする可能性を否定できないため、基本的に単独飼育をお勧めします。飼育ケースは排泄物で汚れが目立ってきたら丸洗いすることをお勧めします。

 

お部屋で飼育する場合はアロマオイルやエッセンシャルオイル、芳香剤といった香りのあるものの使用は極力避けるようにしてください。特にハッカ油はアリ対策に使用されるほどストレスを与えますので注意してください。

採集したスズメバチは1ヶ月も経たないうちに死んでしまうことが多く、嬢王蜂でさえ1年生存するか微妙な所なので、夏季のみ飼育できると考えて良いでしょう。

 

室内飼育の場合は冬季にパネルヒーターなどで保温する必要はなく、常温で管理することができます。飼育ケースは直射日光の当たる場所は避けて風通しの良い涼しい場所に置くようにしてください。

累代飼育に関しては巨大な巣を形成して嬢王蜂を中心に社会を形成する特性上、飼育下で挑戦することはできないのではないでしょうか。

 

特にオオスズメバチは気性が荒く毒針がないオスでも手を近づけると大アゴで怪我をする可能性があるので注意してください。

蜂に刺されてしまうとアナフィラキシーショックを引き起こす場合があるため毒針を吸引する装置を常備しておき、ステロイドが含まれる抗炎症薬を準備しておきましょう。

アンモニアは効果が得られないため衛生上からも塗布のお勧めはしません。

 

 

餌の与え方

スズメバチの食性は雑食で青虫やバッタなどの昆虫類を捕食することもあれば木から分泌される樹液を接種することもあります。

飼育下では高タンパクの昆虫ゼリーを与えられることが多く、生餌を与える必要はないとされています。凶暴な性格をしているので取り扱い辛い種類ではありますが上手く昆虫ゼリーを駆使すると扱いやすくなります。

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