オレンジ色と白色の斑点模様が特徴的なトッケイヤモリ。キュートな見た目とは裏腹に全長30cmにまで成長することからペットヤモリの中でも高い人気を誇っています。
実は7回トッケイヤモリの鳴き声を聞いた人は幸せがやって来るという言い伝えもあるので多くの人々に愛され続けてきたヤモリとも言えます。トッケイヤモリの気になる飼育環境や寿命などお迎えする前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。
トッケイヤモリの特徴とは?
インドや中国などのアジアを中心に広く分布している大型ヤモリの一種であり、ニホンヤモリ同様に民家で発見されることが多くあります。
日本ではペットヤモリとして大量に輸入されていますが、ワイルド個体は状態が悪いことが多く購入される際はしっかりと生体をチェックしましょう。
飼育には湿度と温度管理に気を使う必要がある上に気性が少々荒い個体が多いので相応の手間がかかります。生息地では集団行動をする必要がないため単独で行動しています。
販売価格
トッケイヤモリの販売価格は約3000円です。生息地では個体数も多く大量に捕獲されている関係で日本にも多く流通しています。購入する際は店員さんに声をかけてしっかりと状態をチェックして怪我や病気がないことを確認してからお迎えしましょう。
寿命
トッケイヤモリの平均的な寿命は約5年です。野生下では鳥やヘビなどの天敵が多いため5年に満たないことも多いようですが、適切な環境下で飼育をすることで5年以上生存することもあります。
トッケイヤモリの飼い方
出典:ワイルドモンスター
飼育環境
飼育ケースは90cm規格以上の高さのあるものを選びます。本種は樹上性なので高さのある流木や止まり木などを立体的にレイアウトすることでストレスを緩和させて本来あるべき姿を観察することができます。
湿度は60%以上で管理した方が良いのですが、蒸れてしまうと体調を崩しますので風通しの良い商品を選びましょう。床材はペットシーツやキッチンペーパーなど排泄物を処理しやすいものがオススメです。
腐葉土や砂を使用すると見栄えは良くなりますがコバエやダニが発生する原因となり衛生上あまり良くないのでお勧めしません。飼育ケース内に湿度の高い環境でも育成可能な観葉植物を設置するとトッケイヤモリの隠れ家になりストレス緩和に繋がります。
また大きめのシェルターも用意しておくと更にいい環境になります。多湿環境でアクの抜けていない流木を入れているとカビが発生する可能性があるので、事前に鍋で煮込んだり数日間水に浸しておく等してアク抜きをしておくことをお勧めします。
万が一カビやキノコが発生した場合は木酢液を活用すると解決されるでしょう。
温度管理
トッケイヤモリは夜行性なので紫外線ライトを必要としませんが、年中25℃前後に保温する必要があるのでパネルヒーターや保温球などが必要となります。
パネルヒーターは飼育ケース内に温度勾配ができるようにして、設置されていない箇所があまりにも温度が低すぎる場合には水槽用の断熱材や発泡スチロールを活用してください。
毎日温度計と湿度計をチェックして乾燥しすぎていないか、温度が低すぎないかをチェックしましょう。
餌の与え方
出典:ワイルドモンスター
トッケイヤモリの食性は昆虫食中心でコオロギやデュビアなどにカルシウム剤を添加した状態で与えます。特に大型の個体で昆虫の摂食量が多すぎて管理しづらい場合は冷凍ピンクマウスを人肌程度に温めてから与えてください。
全長が30cm前後と非常に大型化するのでミルワームでは栄養が不足してしまうのでメインに与えるのは良くありません。昆虫ゼリーを入れておくとペロペロと舐める仕草を観察できるため試してみると面白いでしょう。
水分補給は飼育ケースの壁面に霧吹きを2~3回程度しておくだけで問題はなく、水入れなどに飲水を入れても飲むことはほとんどありません。
初期費用と維持費用
初期費用は一式揃えると約5万円です。風通しの良い飼育ケースとして爬虫類専用のケースが挙げられますが、通常の水槽よりもやや高額になりますので初期費用は少し高めです。
維持費用はパネルヒーターで保温するので月々数百円程度に収まるのではないでしょうか。
複数飼育
野生下においても単独行動を好むため複数飼育はできません。また他の種類の爬虫類や両生類との複数飼育もできないと考えておきましょう。
飼育上で気を付けること
夜行性のヤモリも昼間にライトを照らすことで生活リズムを作ることができますので、安価なLEDライトなどを点灯しておくと良いでしょう。トッケイヤモリは攻撃的な性格をしていますが、裏を返せば大人しい時は体調が優れないことが多いので病気や怪我のサインが分かりやすい種類と言えます。
調子が悪いときはエキゾチックアニマル対応の動物病院へ連れて行くことをお勧めします。夜行性のヤモリは紫外線を浴びることがないのでクル病の罹患率が高い傾向にあるのでしっかりと毎食カルシウム剤を添加することが大切です。
まとめ
大型のヤモリなので飼育スペースはそれなりに必要となりますが、鑑賞性に優れていて面白い仕草も見れますので是非お迎えしてみてはいかがでしょうか。