ペット用のヘビとして有名なボールパイソンですが、その飼育方法や性格は謎に包まれています。そこで密かに人気上昇中のボールパイソンについてお世話や生態などをご紹介します。
ヘビ「ボールパイソン」の特徴とは?
別名ボールニシキヘビやロイヤルパイソンと呼ばれてアフリカに生息しているニシキヘビ科の爬虫類です。体長は1~2メートルほどですが、普段は名前の通りボールのように身体を巻いていることが多いためそれほど大きな印象はありません。
性格はとても穏やかでヘビの中では小柄なため初心者に向いているヘビといえるでしょう。
販売価格・寿命
ボールパイソンには品種改良されて多くのモルフが流通しています。安いものは5000円以下で売られていますが、珍しいモルフは数十万円もする個体がいます。
初めて飼う場合は安いものを選ぶ傾向にありますが、寿命は長く、10年以上生きるためお気に入りのモルフをお迎えすることをお勧めします。
モルフとは?
出典:リミックス
特徴的な個体を選別交配して色や柄などの容姿を累代繁殖により固定化されたものを指します。ボールパイソンは「スノー」「レッサー」「バンブルビー」「スパイダー」など十数種類ものモルフが作られました。
いずれも飼育方法に違いはありませんがアルビノ系は身体が弱い傾向にあります。
ショップで購入する際はあまり多くのモルフが販売されていませんが、爬虫類イベントではたくさんのショップが一同にイチオシのモルフを販売しますので是非チェックしてみてください。
性格
ボールパイソンは草原や森林に生息しており、夜行性なので夜に行動します。そのため飼育下ではシェルターに身を隠すことが多く臆病な性格です。
外敵から身を守るときは身体に頭を隠してボールのように丸くなる特徴があります。ヘビは攻撃的なイメージを持たれやすいですが、ボールパイソンは一般的なイメージとは真逆の性格をしていて入門種として度々紹介されます。
ボールパイソンの飼育方法
飼育に必要なもの
インテリア性を重視する方は水槽や爬虫類用のケージに流木やビバリウムプランツを立体的にレイアウトすると鑑賞性に優れた飼育が可能です。ただ、ボールパイソンは地表棲のため流木に身体を巻きつけながら過ごす姿はなかなかお目にかかれないでしょう。
逆に生体飼育に重きを置く方は大きめのプラケースにキッチンペーパーを敷いてシェルターを設置するだけでも飼育できます。湿度は適度に有る方が脱皮不全の予防につながりますので、新鮮な水を設置してあげると良いでしょう。
水入れはタッパーにボールパイソンが入れるぐらいの穴を開けて利用している方が多い印象です。
適した温度
ボールパイソンはアフリカに生息しているため日本の気候に適応できません。そのため一年中25~30℃に保温する必要があります。
あまり気温が低すぎると消化不良に陥りますので、温度計を毎日欠かさずチェックしてください。本種は夜行性のため紫外線ライトの必要はありません。パネルヒーターのみで十分でしょう。
餌の与え方
ボールパイソンは完全肉食性でマウスやヤモリなどの小型動物を食べて生活しています。活餌を与えることが理想的ですが、冷凍ピンクマウスに餌付けすることも可能です。
冷凍されたものを与える際は必ずお湯などで温めてから与えてください。アダルト個体は週に一度の給餌で問題ありません
なりやすい病気について
ボールパイソンは便秘やウイルス感染による出血、クル病など様々な病気に罹る可能性があります。
何か異変に気づいたときはエキゾチックアニマル対応の動物病院で診察してもらいましょう。早期発見のためにも毎日欠かさずペットの観察をすることはとても大切です。
繁殖
ボールパイソンは秋や冬の寒い時期に繁殖行動を確認することができます。繁殖に使用する親は十分に成熟した個体を選び、雌雄ともに同じケージに入れてあげてください。
交尾をしたあとは約半年後に産卵をしてメスが孵化まで守ります。孵化した稚ヘビは初めての脱皮まで何も食べないのでそっと見守りましょう。
複数飼育について
基本的にヘビは単独行動を好むため複数飼育に向いていません。繁殖以外は基本的に単独飼育をお勧めします。
飼育上の気を付けること
ボールパイソンなどの爬虫類はサルモネラ菌を保有しているため触った後は必ず石鹸でしっかり手を洗ってください。爬虫類は体温調節ができないのでケージ内に温度が高い部分と低い部分を作るようにしてください。
ヘビは頻繁に餌を食べないので長期間糞をしないこともありますが、2週間以上糞をしない場合は便秘の可能性が考えられますのでお近くの動物病院で受診してください。
まとめ
ヘビなんてペットにできるの?と思う方が多く飼育方法はあまり知られていませんが、実は最も飼育しやすいペットに分類される初心者向けの爬虫類です。
単独行動をしているので留守にすることが多い社会人も安心してお迎えすることができるでしょう。他のペットも同様に逃さないようにしないといけませんが、特にヘビは怖がる人も多くいるため脱走対策は必ず行ってください。