人気のイモリ「アカハライモリ」の飼い方、餌の与え方、販売価格などについて紹介します。
アカハライモリとは?
日本原産種のイモリの仲間でアクアテラリウムに導入される生体として人気を集めています。国内で「イモリ」と呼ばれるものの多くは本種のことを指しており、ときにはニホンイモリと呼ばれることもあります。
最大の特徴は何といっても腹部に彩られた赤色の警戒色でしょう。
アカハライモリは微弱なテトロドトキシンと呼ばれるフグなどと同じ毒素を含む体液を放出することができ、天敵に対して有毒性をアピールするために赤色に彩られています。
イモリは再生能力が非常に高い生物として有名で、尻尾や脚はもちろん眼球でさえも完全に再生するほどです。そのため初心者や忙しい社会人の方々にも安心してお迎えいただけます。
人気の理由
世界中にサラマンダーやイモリと呼ばれる生物が生息しており、ペットとしても流通していますが、いずれも飼育環境をきっちり整えないと摂食行動が見られなかったり病気を発症してすぐに死んでしまう種類が多く初心者向けの生体とは言えませんでした。
しかしアカハライモリを始めとする国内原産種のイモリたちは温度変化や環境汚染に強く、その飼育のしやすさから世界中に輸出されてペットとして大人気となりました。
また流通量も多く販売価格が安いため誰でも気軽にお迎えできる点も人気の理由の一つと考えられます。
販売価格
出典:ペットナビ
アカハライモリは500円前後と安価で販売されています。採集された地域によって腹部の赤い部分の面積が少しずつ異なってくることからその地域によっても価格が左右されます。
しかし1000円以上に設定されることは少なくワンコインでお迎えできることが多いでしょう。
アカハライモリは両生類に分類されるため対面販売が義務付けられていませんので、オークションサイトや通信販売サイトなどのオンラインショップも利用できるので是非覗いてみてはいかがでしょうか。
アカハライモリの飼い方
飼育環境
アカハライモリは全長10cm前後と小柄なので30cmキューブ水槽でも飼育することは可能です。
摂食量が多いため必然的に排泄量もそれなりに多くなってしまい水が汚れる頻度が高くなってしまいますので、小型の飼育ケースで管理する場合は相応にメンテナンス頻度が上がります。
流木を陸部にしたアクアテラリウムで飼育されることが多く多少なりとも陸部分を用意してあげることが望ましいです。
水場は浅くても深くても構いませんが、水量の多いほうが水質を安定させやすくメンテナンス頻度を下げられますのでオススメです。
また水量が多いとメダカやタナゴなどのイモリ以外の生物も入れることができるため鑑賞性が上昇します。普段から定期的に給餌をしていれば混泳させている魚を捕食することは少ないので心配いりません。
本種を飼育するにあたってヒーターの設置に迷うことがあると思いますが、お部屋で飼育される場合は必ずしも必要はなく5℃を下回るような環境下で管理される場合にのみ水中ヒーターを使用すると良いでしょう。
一方で夏場の高水温に対する対策は必要で30℃以上になる環境下で管理される場合はクーラーなどで温度を下げる必要があります。
また高水温で管理していると水質悪化が激しく異臭が漂うようになり飼育が苦痛になる場合があるため注意が必要です。
導入される水草は基本的に何でも問題ありませんが、流木にウィローモスや南米ウィローモス、水場にマツモやアナカリスなどをレイアウトすることが多いのではないでしょうか。
陸部を作ると自然と水カビが発生することが多いので木酢液で対応するか、流木を一度取り出してタワシや歯ブラシなどで削ぎ落とすように洗うと良いでしょう。
管理する水質は弱アルカリ性の硬水で管理すると調子良く飼育することができますが、弱酸性の軟水でも問題なく飼育できるのでそれほど気にしなくていいでしょう。
複数飼育に関しては様子を見ながら喧嘩をするようなら別容器で管理するべきですが、それほど気の荒い性格ではなく共食いをすることもないので大半の場合はうまくいくことが多いでしょう。
ただし別種類のサラマンダーやイモリとの相性は悪いことが多いので避けるべきです。可能な場合は紫外線ライトを設置すると病気の対策にもなり水草を育成する上でもプラスに働きますのでオススメです。
隠れ家をいくつか用意するようにして水槽内に明るい部分と暗い部分を作るようにしないとストレスが溜まる可能性があります。
餌の与え方
アカハライモリの食性は肉食性でミミズや小型昆虫を捕食します。飼育下ではコオロギやミルワーム、アカムシなどを与えると良いでしょう。
個体によって異なりますが人工飼料に餌付くものもいるようなので一度試してみてはいかがでしょうか。
飼育上の注意点
アカハライモリを触った後は必ず石鹸で手を洗うようにしてください。微弱な毒やサルモネラ菌が手に付着した状態で目をこすったり口に入れたりすると大変なことになります。
弱った個体や落ちてしまった個体はなるべく早くメイン水槽から回収しないと水中に毒を撒き散らす可能性があります。繁殖させたい場合は水草をたくさん入れましょう。