イモリの飼い方|飼育に必要なもの・餌は?

イモリの飼い方や初心者向けのイモリの種類について紹介します。

 

イモリとヤモリの違いについて

名前とパッと見た感じが似ているため、よく混同されることが多いのですが、野生種のイモリは田んぼや池の淀みなどに生息する両生類、同じようにヤモリは陸地にすむ爬虫類に分類されますので、実際はかなりの違いがあります。

名前の由来も、井戸の近くに棲み有害な生き物から井戸を守ったことが由来の「イモリ」と、人家などに住み着き有害な昆虫などから家を守ったことが由来の「ヤモリ」とそれぞれに違いがあります。

 

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イモリの飼育に必要なもの

水槽

両生類のなかでも比較的水場近くに生息していますので、水槽に水を張り水草を植えた上に陸地を施すといった飼育環境が必要となりますので、45cmサイズ以上のものを用意するのがおすすめです。

 

 

水槽用の蓋

イモリは水槽の壁面を上りますので、蓋がなければしれっと脱走してしまいますので、脱走防止のためにも蓋は必須アイテムとなります。スライド式よりも上下に開閉するタイプのものがおすすめです。

 

 

底砂(水底砂)

水草を植える理由からも必要となります。1cm程度の厚さになる量を用意しましょう。

 

 

水草

野生種を捕獲した場合、その生息地に自生したものを一緒に持ってくることが可能な場合もありますが、ペットショップやホームセンターで販売されているものを植えてもいいでしょう。

 

 

陸地

両生類やカメなどの水棲爬虫類の飼育の経験のある人は、底砂を盛り上げて陸地にして飼育している例があるようですが、水槽の水質管理が難しくなるため初心者向きではありません。ペットショップなどで販売されているカメ用の浮島が手ごろでオススメです。

 

 

温度湿度計

自分で体温調節をせず、外部の温度変化を受けやすい変温動物にイモリは適正な温度管理が必須となります。

夏は暑すぎず冬は寒すぎない場所で過ごせるよう温度を確認しながら、温度変化の少ない場所に水槽を設置しましょう。また、両生類のイモリにとって乾燥も天敵となります。

 

 

イモリの飼い方

餌の与え方

野生のものは自分で捕獲していますので、メダカやエビ・イトミミズといった生餌を与えるのがベストですし、実際に喜んで食べるようです。

ただ、必ずしもそういった生餌が手に入る人ばかりではないかと思いますので、ペットショップやホームセンターなどで販売されている「イモリ用のエサ」、あるいはそれでも手に入りにくい場合は「カメ用のエサ」などで代用しましょう。

 

また餌の与えすぎは水質悪化の原因となるため、与える場合は食べきれる量を1日1回与えるようにしましょう。

夏場に比べ、気温が下がる季節には代謝能力が下がるため餌もあまり食べなくなります。その場合は与える量を減らすなどして調整しましょう。

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飼育上の注意点

狭い隙間があると、身を隠すためそこへ入り込み隠れる習性があります。その中に尖ったものや身体を傷つけやすいものがあると体を傷つけやすいので、その様なものを設置しないようにしましょう。

また、餌でなくても口に入るサイズのものは誤って飲み込んでしまうことがあります。そういったものが水槽内にないかのチェックも常に心がけましょう。

イモリにとっての適正水温は20℃前後と言われています。また、水温が30℃を超えると命の危険に関わってきます。夏場は暑すぎないようにエアコンやクーラー等で外気の調整を心掛けましょう。また冬場は10℃を下回ると冬眠してしまいます。

 

冬眠する事についての問題はありませんが、弱い個体の場合は注意が必要となります。飼育環境にもよりますが、イモリの寿命は10~20年と意外と長生きです。

軽い気持ちで飼育を始めて途中で飼えなくなったからと言って無責任に放流することは遺伝子汚染などの環境破壊につながります。最後まで責任もって飼えるかどうかの確認をまず行いましょう。

イモリは皮膚の下に毒を出す毒腺を持っている生物ですので、当然の事ながら毒を持っています。この毒は人間にとってそれほど強いものではありませんが、イモリを触ったあとは手を洗うよう心がけましょう。

 

 

初心者にも飼育しやすいイモリの種類

 

アカハライモリ(別名:ニホンイモリ)

出典:theoecoの日記

名前の通りお腹の部分が赤いのが特徴の日本原産種です。ペットショップやホームセンターなどのペットコーナーでも販売されていることが多いです。

また冒頭でも述べた通り田んぼや池の淀みにも普通に生息しています。購入する場合はなるべく弱っていない個体を選びましょう。

また、野生種を捕獲する場合は飼育可能な数量のみで留めておきましょう。飼育できなくなったからと言って「日本原産種だからその辺に逃がせばいい」といった考え方は禁物です。

 

 

シリケンイモリ

出典:今帰仁城跡周辺の自然

こちらも日本に生息する種類で、アマミシリケンイモリとオキナワシリケンイモリの2種類がいます。

名前からわかるように、生息地が限られており野生種の捕獲となるとかなり困難となります。よっておもにペットショップやホームセンターのペットコーナーでの購入が主な入手方法となります。

アカハライモリに比べて暑さに強いので、アカハライモリに比べやや飼いやすい種類と言えます。とは言え、適正温度や適正湿度の管理は抜かりなく。

 

 

コイチョウハナダイモリ

出典:Tosh’s ~ 我家の生き物日記 ~

中国原産種で日本のアカハライモリの近縁種にあたります。アカハライモリの近縁種だけあって、アカハライモリの飼育方法に準じた飼い方が可能ですので、そういった意味でも初心者向きと言えます。

ただし、こちらの場合うっかり逃がしたり、飼えなくなったからと言って逃がすと、深刻な遺伝子汚染の原因となりますので、ご注意を。

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