犬や猫に比べ、カエルをペットにするというと今一つ抵抗感のぬぐえない方も多いかと思います。そんなカエルの中でも世界的に人気がありペットにしている人が多いというツノガエルの飼い方について。
ツノガエルの特徴
まんまるな二頭身体型と大きな口、何よりもその名にあるように目の上にツノのような突起物があるのが特徴です。
他の動物には見られない様々なカラーバリエーションが楽しめるのも特徴です。性格はおっとりしていてほとんど動きません。そのためか、飼育スペースをあまり必要としないあたりも人気の秘密のようです。
ツノガエルの種類
飼育用として主に流通している種類として、ベルツノガエルとクランウェルツノガエルの2種があります。
ずんぐりむっくり体型で餌もよく食べ飼いやすいと言われるベルツノガエル、色彩変異個体などカラーバリエーションが豊富なクランウェルツノガエルはいずれも飼育しやすく、初心者向きと言えるでしょう。
他にアマゾンツノガエルという種類も流通しているようですが、こちらは流通量も少なく、性格も神経質なため初心者向きではないようです。
ツノガエルの飼育に必要なもの
飼育ケース、飼育ケージ等
ツノガエルの仲間は活発に動いたりジャンプしたりしないので、高さのあまりない比較的小さめの飼育ケースでの飼育が可能な種類です。
とは言え、自然環境を再生させて飼育する場合はある程度の広さは必要ですので、床材や観葉植物とのバランスを考慮しながら選びましょう。通気性のよい蓋の付いたプラケースが手頃です。
床材
腐葉土、ヤシガラ、赤玉土、黒土やウールマットなど色々なものが利用できます。園芸用のものを購入して利用する場合は、カエルにとって有害な農薬や殺虫剤等が含まれていないかのチェックが必要です。
水入れ
ツノガエルは陸上で生活し水中を泳ぎまわるという事はないので、水深1cm程度で浅く水が張れる容器が良いでしょう。
給餌用ピンセット
元々待ち伏せて目の前に来たものを捕食する習性のあるツノガエルの仲間は、給餌の際に与えるものを口元に差し出して与えることが多いので、あった方が良いでしょう。
温度湿度計
ツノガエルにとって快適な温度や湿度を保つためにも必要となってきます。適正温度や適性質などを把握し、カエルの過ごしやすい環境づくりをしてあげましょう。
霧吹き
湿度を調整する上でも必要となってきます。ペットショップなどで販売している専用のものなどもありますが、100円ショップなどで販売しているものでも間に合います。
観葉植物
他の種類の陸棲カエル同様、自然環境を再現して飼育するためにもあった方がいいでしょう。
ペットショップなどで販売されているものでもいいですし、川や沢などに生えている水草や小枝などを採取して再現するのもいいかと思います。
シェルター
安全な飼育下なら無くても大丈夫ですが、ツノガエルそのものが身を隠す習性がありますので、あれば喜びます。
ツノガエルの飼い方
出典:~溺れるカエル~
餌の与え方
基本的には生きた餌が主食となります。ハエ、ミミズ、バッタ、イナゴ、コオロギなどの昆虫類や金魚などの小魚と、いろいろなものを食べます。
冷凍マウスや人工飼料と言ったものを与える例もあるようですが、栄養の偏りが心配ですので、他にあげるものがない時の非常手段としたほうが良いでしょう。
動きが鈍いカエルなので、追いかけまわすというより目の前に来たものに食らいつく習性がありますので、ピンセットなどで口元へ持っていき直接与える方法が良いようです。
また、ツノガエルは餌と一緒に床材を飲み込むなど、何でも飲み込んでしまう習性もありますので、床材などの誤飲を防ぐ意味でもピンセットなどで与えるほうが良いでしょう。
飼育上の注意点
カエルの中でも比較的温度変化に強く丈夫ですので、冬場は常温で20℃以下、夏場は常温で30℃以上になっても生き延びられます。
とはいえ、温度は25℃前後、湿度は70~80%というのが飼育下における理想的な環境となりますので、カエルの様子を見ながら環境を整えてあげましょう。
湿った床材や水場の近くにいることが多くなったら、飼育ケース内が乾燥している合図です。カエルに掛からないよう、霧吹きでケース内に水を吹きかけてあげましょう。冬場は温度が20℃を下回るようでしたらヒーター等で調整してあげましょう。
直射日光のあたらない環境下での飼育が必須となりますが、たまに日光浴をすること、成長のために適度な紫外線が必要となることなどから、ある程度の日光は必要となります。薄暗い環境下で飼育する場合、熱帯魚用のミニライトを使用するといいでしょう。
ツノガエルは土の中に潜ることが好きな種類ですので、床材に用土類を使用する場合は、柔らかめに且つ深く敷いて潜りやすくしてあげましょう。身体がすっぽり隠れてしまうくらいの深さ(概ね10cm位)が理想です。
水場で糞やおしっこをする習性がありますので、水場の水はこまめにかえてあげましょう。特に糞をした場合はすぐにかえてあげましょう。
また、ほかのカエル同様きれい好きですので、飼育ケースの中はこまめに手入れをして清潔な環境を保つようにしましょう。