学校でも飼育されることの多い烏骨鶏。昔は商用だけでなく家のお庭でも多くの烏骨鶏が飼育されていたことからも人の暮らしと密に関わってきた生き物です。
そんな烏骨鶏ですが都市化や費用対効果の観点からご家庭では飼育されることが少なくなってしまいました。烏骨鶏をお迎えする前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。
ペットとしての烏骨鶏の特徴とは?
烏骨鶏はニワトリの一種で骨や皮膚など身体の大部分が黒色です。羽根に関しては真っ白な個体と真っ黒な個体の2通り存在しています。
近年では愛玩動物としてお迎えされることも多く、美しさを競う烏骨鶏の品評会が定期的に開催されているほどペットとして普及しています。
烏骨鶏の魅力とは?
烏骨鶏は頭の良い動物で簡単な芸を覚えたり名前を呼ぶと来てくれたりします。餌代も非常に安いので管理費用が抑えられてお財布に優しいペットといえるでしょう。
メスを飼育していると卵を産むので食べることもできます。室内飼育する際は鳥用のおむつとして市販されているフライトスーツを活用すると掃除の手間が省けて衛生的に飼育ができます。
寿命や値段
烏骨鶏はニワトリと同じく寿命は約10~15年です。稀に30年近く長生きする個体もいるそうなので、医学の発達した現代では長い付き合いになりそうです。
烏骨鶏は雛鳥で販売されることが多く、約3000円で取引されています。牧場やひよこを取り扱うショップで販売されています。成体が欲しい場合は里親募集されていることがあるので、定期的にチェックしているとお気に入りの個体が出品されるはずです。
ペットとしての烏骨鶏の飼い方
飼育環境
基本的に烏骨鶏の飼育は通気性の良い小屋やお庭での放し飼いとなります。室内飼育も可能ですがトイレは覚えませんので多少お部屋が汚れてしまいます。
しかし鳥インフルエンザやその他の病気にさせないためには室内飼育がオススメです。また土や砂を摂取して有用菌を体内に取り入れる習性があるため、室内飼育する際は市販の腐葉土を時々与えるといいでしょう。
採卵や食用に養鶏する場合は180✕90cm程度の敷地に5羽程度飼育します。愛玩用として飼育する場合はもっとゆとりのある環境でのびのび育てることになるでしょう。
小屋は木材などで側面と屋根の部分を作り床は土になるようにします。側面には風通しを考慮して部分的に網戸や金網部分を作るといいでしょう。ヘビや猫などの外敵が侵入しないように隙間ができないようにしてください。アダルトの烏骨鶏が登れるような止まり木を入れておきます。
冬季の保温は極寒の地域以外は必要なく、夏季のみ高温に注意してください。烏骨鶏は愛玩動物としては頑丈な生き物ですが、ニワトリなど家禽としては貧弱な部類なので体調管理には気を使いましょう。
お庭で放し飼いにする場合はお花や観賞用の植物を食べてしまうので注意が必要です。
餌の与え方
出典:ワールド牧場
餌はとうもろこしや魚粉などが配合された家禽類用の飼料を与えます。エサ箱に入れておいて食べた分は飲水と一緒に毎日交換・補充してください。
餌は専門店でなくてもホームセンターやペットショップで販売しています。おやつに新鮮な野菜やフルーツを与えると喜んで食べます。
初期費用と維持費用
小屋を制作するために3~5万円程度必要ですが、廃材などを利用してDIYすれば初期費用を抑えることができます。維持費用も餌代のみで月々1000円程度です。
家禽として飼育される種類なので維持費用はとてもリーズナブルとなっています。
烏骨鶏は懐くのか?
養鶏場では愛着が湧いてしまうので名前を付けないでおく人が多くいます。それだけ人に馴れて愛らしい行動を見せるのです。餌を持って行くと喜んで近寄ってくれますし手から給餌した際はクチバシで飼い主に怪我をさせないように力加減もできます。
複数飼育をしていると一匹当たりに割けるお世話の時間が限られてくるので、懐かせたい場合は飼育頭数を抑えると良いでしょう。
複数飼育
基本的に複数飼育は可能ですが喧嘩をする場合は様子を見て隔離しましょう。オスは「コケコッコー」と大きな声で鳴くので、複数飼育する場合はメスがオススメです。
雛鳥の飼育方法
雛鳥は温度管理が必須になります。基本的に室内で大きめの水槽に入れて飼育します。温度は27℃前後に保ち、牧草を敷いてエサ入れと水入れを入れておきます。
ヒーターは鳥飼育に使用される保温電球かパネルヒーターを使用します。水入れには浄水器に通した水ではなく水道水を使用しましょう。餌は成体に与える配合飼料を細かく砕いて与えます。約2~3ヶ月で成鳥となります。
まとめ
家禽としてのイメージが強かった烏骨鶏ですが、近年では愛玩動物としての人気が高まっています。その背景としては人に馴れやすく餌代もリーズナブルで長生きすることが挙げられます。
非常に簡単に飼育できますので、はじめてペット飼育に挑戦する方にも安心して烏骨鶏をお迎えできるでしょう。是非烏骨鶏をお迎えしてみてはいかがでしょうか。