愛玩用として品種改良されて世界中で飼育されているカナリア。細カナリアや巻毛カナリア、リザードなど様々なスタイルカナリアと赤、オレンジ、黄色などの多様なカラーカナリアが存在しており、非常にコレクション性の高いペットです。
カナリアをお迎えする前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。
カナリアの特徴とは？
大きさや鳴き声などの特徴
アトリの一種であるカナリアはその名の通りカナリア諸島をはじめ、マデイラ諸島やアゾレス諸島に生息している小鳥です。大きさは１２cm前後で品種改良によって大小様々なカナリアが作出されています。
最も普及しているのはカナリアイエローでレッド、ピンク、ホワイト、茶色など豊富なカラーバリエーションが揃っています。最大の特徴としては澄んだ鳴き声でそのさえずり鑑賞を目的に飼育をする人が多くいます。
特に「ローラーカナリア」という品種は美しい鳴き声で有名です。ちなみにさえずりは繁殖期にオスのみ行います。
販売価格
カナリアは品種やショップによって大きく価格が異なります。目安としては約５０００~３００００円です。
品評会に出品されるほどの美しい鳴き声や容姿をしたカナリアは相応に高値で取引されます。カナリアは里親募集でも頻繁に見かけるのでこだわりがない人にはオススメです。
寿命
カナリアの寿命は約１０年です。温度管理と栄養バランスに注意いていれば長生きしてくれることでしょう。餌を食べないときや様子がいつもと違うと感じたら鳥を診てくれる動物病院で受診してください。
一般的な動物病院は犬や猫、ウサギなどメジャーな動物しか対応していないことが多く事前の確認が必要です。
カナリアの飼い方
飼育環境
カナリア飼育には小鳥用のケージを使用します。ケージ内には給水器とエサ箱、止まり木を設置します。
給水器にはカルキにより腐りにくい水道水を入れてあげましょう。床材には新聞紙やキッチンペーパーを利用するとメンテナンスが楽になりオススメです。
冬季は保温電球やパネルヒーターでケージを温めて２５℃前後に保つようにします。お部屋で暖房器具を付けている場合は必要ないでしょう。カナリアは臆病な性格なので慣れないうちからスキンシップを頻繁に行うとストレスを抱えてしまいます。
餌の与え方
カナリア用の配合飼料がペットショップや通販で販売されていますのでそれを利用します。餌を過剰に食べることはないのでエサ箱には配合飼料を多めに入れておいて毎日食べた量だけ補充するようにします。
補助的に小松菜などの青菜を与え、牡蠣の殻を砕いて作られたボレー粉でカルシウムやミネラル、ヨウ素を補給します。
ボレー粉は塩分が多く含まれますので水洗いして煮沸してから少量与えます。ミルワームを食べる個体もいるので、おやつとして与えても良いかもしれません。
日頃のお世話
カナリアは水浴びをして身体を清潔に保つ習性があるためできるだけ水浴びをさせたほうがいいでしょう。夏季は水浴びをすることで体温調節をしているのでカナリアにとって水浴びは大切な行為です。
風呂場など水滴が飛び散っても良い場所で浅いバケツに水を張って水浴びをさせます。冬季は水浴びをさせるときに部屋と水温を暖かくしておきます。
びしょ濡れ状態では体調を崩しかねないのでカナリアから十分に離してドライヤーで乾かしてあげるといいでしょう。糞きり網を使用していると爪が伸びた時に引っ掛けて怪我をしてしまうので、定期的な爪切りが大切です。
カナリアは懐くのか？
カナリアを手乗りにしようと思うなら雛鳥から育てる必要があります。しかし、雛鳥は温度管理や給餌に手間が掛かり費用対効果からあまり店頭で取り扱われません。
ただ成鳥をお迎えしてもはじめは警戒心が強く慣れてくれませんが、お世話をしていくにつれて徐々に慣れてくれます。雛鳥から人に触られ慣れていないとストレスに感じてしまうので、成鳥段階でお迎えしたカナリアは観賞用として扱いましょう。
飼育上で気を付けること
小さなアクセサリーや硬い小物など誤って飲み込んでしまうモノはケージの近くに置かないようにしましょう。カーテンの近くにケージを設置すると中に引き込んでトラブルの原因となります。
お部屋で放鳥する際は戸締まりを確認してから行ってください。ケージで飼育するのは可哀想だと放し飼いをする際はカナリア専用に用意した部屋か危険なモノが無い部屋で行いましょう。
カナリアはすごく小さいのでリビングなどで放し飼いをしているとソファーや床に止まっていることに気づかず潰してしまう可能性があるので注意してください。
トイレのしつけはできませんので、放鳥した際の排泄物は確認次第ティッシュで拭いてください。放置すると固まってなかなか取れなくなってしまいます。
まとめ
古くから世界中で愛玩動物として親しまれてきたカナリア。少し高価な小鳥ではありますが、様々な品種が販売されているのでコレクション性が高くおすすめのペットです。
成鳥は温度管理さえ気をつければ簡単に飼育ができるので、鳥飼育初心者の方にも安心してお迎えすることができるでしょう。
