ハナカマキリの飼い方|販売価格・餌・寿命は?

美しいラン科の花に集まり、擬態をしながら獲物を捕食する鑑賞性に優れたハナカマキリ。昆虫が苦手という方でもその美しさからペットにお迎えする方も多く、飼育も比較的簡単に行える点で人気を集めています。

しかし外国産のカマキリは日本の環境で飼育するにはちょっとしたコツが必要なのも事実です。そこでこの記事では気になるハナカマキリの飼育方法や特徴などをご紹介していきたいと思います。

 

ハナカマキリとは?

出典:芭蕉blog

生息地

幼少期はカメムシに擬態するために色鮮やかな容姿をしており、成長するにつれて白い体色へと変化する東南アジアに生息するカマキリです。

ラン科の花に擬態するためランカマキリとも呼ばれる本種は、高温多湿な熱帯雨林で見ることができる種類です。

 

本種は見た目だけではなく、口から花の匂いを放出することができるため香りからも昆虫を引き寄せることができます。

カマキリはどこかツンとした独特の匂いがする印象ですが、本種は不快な香りというよりも花のいい香りを放出してくれるのでお部屋で管理することもできます。

大きさは4~7cmほどと小柄で、オスよりもメスの方が一回りほど大きく成長します。そのためメスの方が高価であることが多く、人気があります。

 

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販売価格

出典:AVICULA and THE HOBBIES 2

ハナカマキリはその年の流通量やショップによって価格が異なりますが、大体3000~6000円程度と考えてもらえば良いでしょう。

ペアで販売されていることも多いようですが、オスメスのどちらか一方だけでも販売してくれるところも多いでしょう。

どうしても見応えのあるメスが人気でオスが売れ残ってしまうことが多いのでペア販売しているところが多いのではないでしょうか。

 

 

寿命

ハナカマキリは雌雄で脱皮回数が異なり成熟するまでの期間が大きく違ってきます。

オスの場合は4ヶ月ほどかけて5回ほど脱皮を繰り返し一ヶ月ほどの成虫期間で寿命が来ることが多く、メスは5~6ヶ月に7回ほど脱皮を行い1~2ヶ月程度の成虫期間を過ごします。

 

野生下では寄生虫や捕食されるなど寿命が来る前に落ちてしまうことが多くありますが、飼育下だと一年近く生きる個体も多く見られますので大切に育ててください。

途中で飼育を放棄して野外に逃がしてしまっても環境に適応できないため帰化することは恐らくないと思いますが、どのような影響をもたらすのか未知数なので責任を持って最後まで面倒を見てあげましょう。

 

 

 

ハナカマキリの飼い方

出典:昆虫販売アリスト

ハナカマキリは豪華な見た目をしていますが、しっかりと飛翔能力はありますのでしっかりと蓋のできる飼育ケースで管理しましょう。

高温多湿環境を好むとはいえ蒸し状態になると簡単に落ちてしまいますので出来る限り風通しの良い飼育ケースにしましょう。

 

必要ではありませんが、ラン科の花を購入して入れておくと野生下のように擬態したハナカマキリの姿が観察できて面白いでしょう。

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多くは輸入個体のようですが、繁殖させることもできるようなので挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

ただしオスがメスよりもかなり小さいので交尾に成功する前に捕食されてしまう可能性が高いので、数千円もするのに食べられてしまうのは怖いという方にはお勧めできません。

またカマキリの子どもは餌の確保が難しく、ハエを人為的に湧かせるかカエルの生餌として売られている蚊などの小さな昆虫類を与えるなどしなければなりません。

さらに成虫に育つ個体は限られているので繁殖に成功したとしても個体数が劇的に増加することは少ないようです。

 

 

飼育環境

ハナカマキリの生息する場所は日本のような冬がありませんので、冬季には必ずパネルヒーターなどで26℃前後に保温する必要があります。

湿度は60%前後が良いようですが、水入れに水を入れるのではなくワタやスポンジなどに多分に水を含ませたものを浅めの容器に入れて飼育ケースに設置する方法が一般的です。

水は流れていないと腐りやすいのでできるだけ毎日交換するようにして、少なくとも3日に一度は交換するようにしてください。

 

壁面や蓋などに排泄物が付着することがあるので気になる場合はケースごと丸洗いすることをお勧めします。

お部屋で鑑賞する場合は透明なプラケースを2つ用意して、定期的に交換しながら洗うようにすると常に綺麗な環境で鑑賞性も向上するためオススメです。

 

 

 

餌の与え方

出典:Dangerous Insects

生息地では主に飛行する昆虫を捕獲して食べているようですが、飼育下では一般的な生餌として知られているコオロギやデュビアなどを与えることが多いでしょう。

ある程度ボリュームのある昆虫なら何でも食べてくれますが、小柄なオスはあまり大きすぎるバッタやゴキブリを与えても捕食できないことが多いため、幼体や小さな種類の生餌を与えるようにしてください。

 

爬虫類ではカルシウムやビタミンが不足しがちになるためダスティングを行う事が多いようですが、昆虫に関してはクル病などカルシウムやビタミンが不足することによって何か病気を罹患することは殆どありませんので、そのまま与えてください。

ただしコオロギなどのアゴの強い生餌は捕食する時に反撃する可能性もあるため、念のために顔と後ろ脚を取り除くか潰してから与えたほうがいいでしょう。

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