カラーバリエーションが豊富で個性豊かな模様をしていることで知られているカミキリムシはカブト・クワガタムシに次ぐ人気を誇る甲虫です。都市部の雑木林や公園にも生息しているので街を歩いていて見かけたことのある方は多いのではないでしょうか。
そんな身近な人気者のカミキリムシですが、詳しい飼育方法や種類などは謎に包まれています。そこでこの記事ではカミキリムシの種類や飼育方法についてご説明したいと思います。
カミキリムシの特徴とは?
カミキリムシは温暖な地域に生息する草食性の甲虫です。大きな特徴としては長い触覚と美しい体色・模様で各個体にも色合いや模様が少しずつ異なり、個性溢れる生き物です。
日本では約800種類ほど確認されており、世界ではなんと約2万種類以上のカミキリムシが生息しています。
販売価格
昆虫を取り扱う一部のショップや通販サイト、オークションで販売されています。販売生体は自然採集個体が多く夏季限定で流通するようです。
価格は500~2000円ほどで取引されています。
ルリボシカミキリなど希少性の高い種類は購入することをおすすめしますが、ゴマダラやシロスジカミキリは容易に採取できますのでお近くの雑木林や公園で探してみることをお勧めします。
日本に生息するカミキリムシの種類
日本に生息する有名なカミキリムシをご紹介いたします。
ゴマダラカミキリ
出典:Weblio辞書
昆虫に詳しくない方々にも知られている艶やかな黒を基調に白い斑点模様が美しくペットとしても人気があるカミキリムシです。日本全土に生息しており都心部ではプラタナスやクワが植えられた公園で観察することができるでしょう。
身体を持ち上げたり危険を感じると厚紙を曲げたような「キューキュー」といった鳴き声を発します。
シロスジカミキリ
出典:get bite!
国内最大種のカミキリムシで灰褐色を基調とし黄色の斑点が並んだ模様が特徴的です。触覚を含めると10cm以上もあるため、自然下においても存在感があり見つけやすいでしょう。
主に夜間のクリやクヌギの雑木林に生息しているので、クワガタ採集の際によく見かけることがあります。シロスジカミキリは木の幹や枝を鋭いアゴでかじるので、樹液が出るきっかけとなりスズメバチやカナブンなどの餌場を提供する役割も果たしています。
ルリボシカミキリ
出典:ネイチャー探索日記
ブルー系のパステルカラーに黒い斑点が美しい人気のカミキリムシです。ルリボシカミキリは日本固有種として知られ、カエデやブナの生えた雑木林に生息しています。
上記のカミキリムシと比べると珍しい種類なのでショップでは2000円近くすることもあるようです。本種の美しいカラーは死後失ってしまうので、ペットとして飼育することに最大の価値を見出すことができる数少ない種類でしょう。
カミキリムシの飼い方
飼育ケース
カミキリムシの脚は様々なモノに吸着することができるので、蓋のついたプラケースや爬虫類用のケージで飼育しましょう。壁面にも排泄物をするので簡単に洗浄できる小さめのプラケースがオススメです。
通気口の多い蓋はカミキリムシの強靭な歯で切れてしまうことがあるのでコバエ防止を謳っているケースが向いています。すぐにケースの中が汚れるので週に1~2回ほど丸洗いすると清潔に飼育できます。
餌の与え方
ゴマダラカミキリやシロスジカミキリはブナやクリの生木を食べています。またルリボシカミキリは樹液やフルーツを食べるので飼育する際は昆虫ゼリーを与えましょう。
個体によりますがキャベツやレタスなどの新鮮な野菜類を食べる場合もあるので試してみてはいかがでしょうか。
飼育上で気を付けること
カミキリムシは驚くほど強靭なアゴを持っていますので取り扱う際に手を怪我しないように注意してください。
カミキリムシは多くの種類が生息していますが、同属種の間では交配できるほど近縁な種類が存在していて自然下での生息地も意図的に分けられているほどなので、遠方で採取した個体を安易に逃さないようにしてください。
また家庭菜園や農家にとっては害虫ですので、逃がす場合は採取場所にしましょう。
カミキリムシは温厚な性格なので同種間では喧嘩に至ることは少ないのですが、クワガタムシやカブトムシと同じ容器で飼育すると力の差で餌を食べられない状態になってしまいます。
カミキリムシの活用事例
カミキリムシは多様な模様やカラーバリエーションからコレクション性が高く標本にすると非常に見応えのある作品となります。また、世界では食用として活用されていたりもします。
甲虫類は野良猫の餌にもなりますので、明かりの点いた付近に猫を見かけると絶好の採集スポットになっている可能性が高いでしょう。
まとめ
どこにでもいる身近なカミキリムシですが、国内には何百種類と生息していてコレクション性が非常に高い生き物です。飼育も容易で小さなプラケースで終生飼育が可能なので初心者にもオススメできるペットといえるでしょう。
採集するのも楽しいですが、販売していることも多いので気軽にお迎えしてみてはいかがでしょうか。