アリのペットでの飼い方｜人気の種類は？

子供の頃に自由研究でアリの巣観察キットを使ったことがある方は多いのではないでしょうか。最近ではアリ専用の飼育ケージが発売され大人の趣味としても人気が高まっています。

人間社会の縮図ともいわれるアリたちをお迎えする前に知っておくべきことをご説明したいと思います。

昆虫「アリ」の特徴とは？

アリはとても清潔な生き物で、人のほうが細菌や脂などが付いていて不潔といわれるほどです。頻繁にグルーミングをして身体を清潔に保つことで、病原菌による巣の壊滅を防ぐ狙いがあるという説があるようです。

社会を形成する頭の良いアリは人間組織と似通った面があり、「働かないアリ」が長期的な組織運営に欠かせない存在であることが話題となりました。国内には約２８０種類が生息しており、世界には約１万種類以上ものアリたちが活動しています。

女王アリは非常に寿命が長く１０~２０年も生きると言われています。一方で働きアリや兵隊アリは約１年で力尽きてしまいます。

一つの巣に一匹しか女王アリがいない種類は女王アリが死んでしまうと巣が終わり働きアリも崩壊してしまいます。しかし、数匹の女王アリがいる場合は数十年巣が運営されます。

ペット用に流通している人気の高い種類をいくつかご紹介します。

国内最大種のアリで１センチを超えるものも多くいます。日本に限らず世界各地に生息していて様々な環境に適応できる頑丈さを持ち合わせているので、アリ飼育の入門種といえるでしょう。

働きアリは冬季以外に公園や住宅街で捕獲できますが、女王アリは見つけづらいので購入しても良いでしょう。価格は女王アリ単品が約３０００円、働きアリとセットで７０００円程度です。

餌は砂糖水を容器に入れておいて週に1~2回ほど入れ替えるようにするといいでしょう。

出典：但馬情報特急

本種はクロオオアリと同サイズの大型アリで巣を作らずに枯れ木などで暮らしています。巣を運営する働きアリの数が増えると戦闘に特化した頭部の大きい個体や力の強い大型個体など役割に応じて体の部位が発達した働きアリが生まれます。

女王アリは約１５年生存することができ、成熟するまでに７年ほどかかります。本種もクロオオアリと同様に飼育が簡単で人気を博しています。

働きアリは大小様々な大きさが誕生し、黒を基調に褐色模様が美しい種類です。

女王アリと働きアリがセットで７０００円程度で流通しているようです。本種には砂糖水やミルワームなどの活餌を与えるといいでしょう。

本種もアジアをはじめ世界各地で生息が確認されている種類です。大きさは５ミリ前後と小柄で乾燥した環境を好み、巣を形成します。クロヤマアリは小柄な体型を補うためか巨大な餌を運びやすいように予め解体してから手分けして巣へと運びます。

人間の食料から昆虫の死骸まで何でも食べますので、最もお金がかからずに飼育できるアリといえます。アリと言われて多くの人が思い浮かべる種類がこのクロヤマアリでしょう。

単に土を水槽に入れて観察するだけでも飼育できますが、より観察し易いように設計されたアリ専用の飼育ケースが販売されています。石膏飼育ケースは飼育者が自由にアリの巣を作ることができ、真横から観察できるため非常に面白い飼育ケースです。

ただし水分調整がとても難しく乾燥させすぎるとアリが全滅してしまったり、湿らせ過ぎるとカビが生えて観察しづらくなるので、アリ飼育になれた頃に利用してみることをお勧めします。

またゲル製の飼育ケースも見た目は綺麗ですが、すぐにカビが生えてしまうので夏休みの自由研究程度の短期間だけ維持するときに利用しましょう。

長期飼育にはスポンジと透明なケースが連なった専用のケースが販売されていますので、そちらを利用するとアリを観察しやすく衛生的に管理ができます。

アリは何でも良く食べますので、砂糖水や昆虫ゼリー、コオロギなどの活餌を弱らせて与えるといいでしょう。

アリ専用の人工飼料も販売されているようなので、毎回献立を考えるのが面倒な方にオススメです。給餌は週に２回ほどで、暖かい季節や飼育頭数が多い場合は給餌回数を増やしましょう。

毒を持ったアリも多く、仮に毒のない種類でも強靭なアゴで噛まれる可能性があるので取り扱いには十分に注意してください。多くのアリは乾燥に弱く水分を保つ工夫が必要です。

女王アリなど単独飼育をする場合はスポンジに水を含ませて置いておくと良いでしょう。アリは行動範囲が広いので逃げ出さないようにしっかりと蓋をしてください。

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まとめ

アリ飼育を飼育していると人と似たような役割分担をしていたり勢力争いが起こるので見ていて飽きることがありません。

非常に簡単なお世話で飼育できるので、ぜひ企業や学校の組織運営のモデルとして注目を集めるアリたちを飼育してみてください。新たな発見があるかもしれません。