鈴虫のペットとしての飼育方法|寿命、販売価格は?

涼し気な鳴き声で人気の鈴虫。昆虫類が苦手な方もその美しい音色に魅了されて飼育するケースが多く、万人に好かれているペットといえるのではないでしょうか。鈴虫をお迎えする前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。

 

鈴虫の特徴とは?

コオロギの仲間で体長が2cm前後の昆虫です。夜行性のため昼間は物陰に潜んで夕方頃になると美しい音色を奏で始めます。鳴くことができるのは雄のみで大きな4枚の翅を擦り合わせて音を出します。

雄は雌への求愛行動や縄張り主張の際に音を奏でるため雄のみ単独飼育をしていてもあまり鳴くことはありません。

一般的なペットショップで販売されている鈴虫は翅が短い種類で飛ぶことはできませんが、野生下採集個体や採集されて数代程度しか飼育されていない個体は、翅が長く飛翔能力があるので飼育ケースの蓋は必需品です。

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販売価格

出典:としこばの周りのできごと

鈴虫の販売価格は数百円程度です。ペットショップやホームセンターなど店舗により価格が大きく変動しますが500円以内でペア購入できるでしょう。

鈴虫を飼育する最大の目的は音を鑑賞することなので雄の方が若干高く値段設定をされることがありますが、雌と飼育しなければあまり鳴かないのでお迎えする際は複数匹購入することをお勧めします。

近年では通販サイトで取り扱われていることも多く、とても便利なので利用してみてはいかがでしょうか。

 

寿命

出典:コトバンク

成虫の寿命は約2~3ヶ月です。クワガタのように羽化した年月日を記載されている場合は信頼できるショップといえますが、ホームセンターなどでは記載されていないことが多くお迎えしてすぐに落ちてしまう個体も多くいます。

 

採集方法

鈴虫は都会ではあまり見かけませんが日本各地に生息しています。地表棲のためしっかり探さないと見つけにくく、背の高い草むらで採集することができます。

時期は7月から10月まで採集することができます。一般的な虫取り網は大きすぎて背の高い草むらには不向きなので、アクアリウムなどで使用される小型の網を使うと楽に捕獲できます。

 

ペットとしての鈴虫の飼い方

飼育環境

美しい音色を最大限楽しむためには風通しの良い虫かごやネットで飼育することが不可欠です。

もちろんプラケースで飼育もできますが、コバエ防止加工が施してあるものだと音がこもってしまって良く聞こえなくなります。床材は専用のマットや腐葉土などを使用します。

 

特に産卵に挑戦するのでなければ薄く敷いて鈴虫の足場になる程度で問題ありません。鈴虫は60%前後の湿度が最適なので乾燥しすぎている場合は霧吹きやスポンジに水を含ませて置いておくと良いでしょう。

床材は産卵させない限り1ヶ月に一度全て交換した方が衛生的です。多湿環境で放置しておくとカビが発生してしまうので注意が必要です。

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飼育ケース内には鈴虫が立体的な移動ができるように登り木や流木をレイアウトするとインテリア性も向上してオススメです。隠れ家があると昼間に十分な休息が取れて長生きしてくれるでしょう。

 

餌の与え方

鈴虫は草食性できゅうり茄子などを食べます。また専用の人工飼料も開発されているので使用してみても良いでしょう。水分補給は植物に含まれる水分で足りることが多いのですが飼育個体数が多い場合は床材に軽く霧吹きをしておくと安心です。

またジャコササミなど動物食も食べることがあるので与えてみると面白いかもしれません。

 

初期費用と維持費用

出典:コトバンク

鈴虫を飼育するに当たって必要な初期費用は約5000円です。繁殖を狙わない場合は2000円程度からでも始められます。維持費用は餌代くらいで月々数百円程度でしょう。

生体とセットで飼育キットが販売されているショップも多いのでお得に始められるのではないでしょうか。

 

飼育上で気を付けること

鈴虫の鳴き声は意外に大きいので近隣住民に迷惑にならないか検討してからお迎えした方が良いかもしれません。稀にコバエが発生することがあるので床材を入れ替えると解決されます。

コバエ防止シートはコバエ対策には有効なのですが、せっかくの美しい鈴虫の鳴き声が聞こえづらくなりますのでオススメしません。虫かご飼育をする場合は特に床材を入れなくても問題ありません。

 

冬季などの寒い時期に保温することで一年中鈴虫飼育を楽しむことができます。鈴虫の卵は約1ヶ月間25℃前後に保温することで孵化します。飼育ケースは直射日光が当たらない風通しの良い静かな場所に設置します。

過密飼育をしていると動物性の餌を与えていても共食いを避けられないケースがありますので、適度に余裕のある飼育頭数で維持しましょう。鈴虫は殺虫剤や蚊取り線香、アロマオイルなど防虫効果のある製品に弱い面があるので、飼育部屋では使用を極力控えることが大切です。

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まとめ

昆虫類のペットではメジャーな鈴虫ですが、生態系や飼育のコツなど多くの人にあまり知られていないことが沢山あります。是非この記事を参考にしていただいて一日でも長く美しい鈴虫の音色に癒やされましょう。

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