ナナフシの飼育方法|種類・販売価格・寿命・餌は?

擬態能力に長けていてなかなか発見できずに採集に苦労することが多いナナフシ。

木の枝や枯れ葉などの植物に似せたデザインをしていることから観賞用の昆虫としても人気が高いためか、ショップによっては販売しているところもあるようです。

そこでこの記事ではナナフシの気になる飼育方法や特徴などを余す所なくご紹介していきたいと思います。

 

ナナフシとは?

草食性の昆虫の仲間で種類次第では単為生殖することでも知られる珍しい特性をもつ生き物です。翅を持ち合わせる種類も多く存在しますが、日本国内に生息するナナフシの仲間の大半はその能力はなく手脚を使って移動しています。

またトカゲやイモリなどに見られるような自切行為を行う昆虫としても知られており、他の昆虫類とは大きく異なる部分が多いようです。

日本ではナナフシと聞くと「ナナフシモドキ」をイメージされやすい傾向にありますが、「コブナナフシ」や「オキナワナナフシ」など十数種類のナナフシたちが国内に生息しています。

 

また世界各国には2500種類以上のナナフシが存在すると言われており、色合いやシルエットなど様々なものが生息しています。

ナナフシの多くは西日本以南の比較的温暖な地域を中心に分布しており、北海道や東北地方で見られることはないでしょう。

 

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寿命

ナナフシの寿命は3ヶ月ほどとされており、約25℃を超えるようになると公園や森林などで観察できるようになります。

野生下だと天敵に襲われたりバイクや自動車の影響でそれほど長生きはしないようですが、飼育下の場合だと夏前に孵化した個体が年明けまで生存していることもあるそうです。

 

 

販売価格

ナナフシの販売価格はショップによって大きく異なりますが、約1000~2000円で販売されていることが多いでしょう。販売される個体の多くは野生下採集個体なので流通量は不安定で販売していない年もあるかもしれません。

確実に欲しい場合は昆虫を得意とするショップのホームページなどで入荷情報をチェックするか、ヤフーオークションなどに出品されたときが狙い目です。

 

爬虫類専門店では餌用にナナフシが販売されていることもあるので覗いてみてもいいかもしれません。

単為生殖を行う種類の多いナナフシの流通個体はほぼメスなので、オスを入手するには自身で採集に出かけないといけません。ナナフシは夜間に餌を探し求めて活発に動き回るので昼間よりも夜間に採集へ出かけることをお勧めします。

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世界のナナフシの種類

世界には50cmを超える大型種や変わった形をした種類まであらゆるナナフシが存在しますが、これらがショップで販売されることは少ないでしょう。

ナナフシはストレスに弱く脚が欠けてしまったりするとB品として価値が下がってしまったり、そもそも採集が禁止されていたりすることがあるためです。

ただ日本においても黄色や緑、茶色、グレーなど様々な色合いをしたナナフシが生息していて流通も少なからずしているようなので、まずは国内種を制覇することを目標にしてみてはいかがでしょうか。

 

 

ナナフシの飼育方法

ナナフシは飛翔能力が無い場合が多いので取り扱いにはそれほど苦労しませんが、脚を自切する可能性が高いので頻繁に触るようなことはないようにしたいところです。

仮に自切してしまっても孵化して間もない頃は脱皮の周期が短いのですぐに再生してくれますので心配入りませんが、秋頃に見かけるナナフシが自切してしまうと治らない事が多いでしょう。

 

飼育ケースは一般的な昆虫飼育に活用されるプラスチックケースで問題ありませんが、風通しの良い場所を好むためクワガタ飼育に使用するような密閉されたプラケースとの相性はあまり良くないかもしれません。

また暖かい時期はベランダや庭などで雨の当たらない場所にネットで作成した飼育スペースに入れておいても飼育することができます。

 

自宅に桜の木やケヤキなどの植物が植えてある場合は好都合でしょう。

底床は特に必要なく、むしろ砂や腐葉土を敷き詰める方が衛生上不都合が生じやすいので、餌となる葉っぱと給水用にスポンジに水を含ませたものを置いておくだけで問題ありません。

 

排泄物を行う箇所は決まっていることがないのですぐに汚れると思います。鑑賞性が損なわれてきたと感じた時にケースごと丸洗いすることをお勧めします。

多くのナナフシは冬が来る前に寿命を迎えてしまいますが、稀に年が明けても生きている個体がいますので、温度が下がらないようにパネルヒーターなどで加温して上げる必要があります。

ナナフシは夜行性なので昼間は枝や葉っぱに擬態してじっとしていることが多いでしょう。なるべく夜間は明るくしないように薄暗い玄関などがベストです。

 

 

餌の与え方

ナナフシの多くは広葉樹の葉を摂食して生活しています。個体の色に関わらず新鮮な緑色の葉っぱを与えるようにしてください。

やや硬さも食いつき具合に影響するようでなるべく新芽に近い柔らかな葉っぱを与えるようにすると良いでしょう。

長持ちさせたい場合は花を飾るときのようにナナフシが入りづらい細長い瓶に水を入れて、葉の付いた枝ごと指して瓶の口をワタなどで蓋をします。

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