ヨツボシケシキスイ飼育方法|寿命・販売価格・繁殖は?

クワガタやカブトムシを採集に出かけると高確率でクヌギやコナラなどの広葉樹から出る樹液に集まっているヨツボシケシキスイ。

小さいながらもクワガタのようなアゴを持ち合わせており、背中のオレンジ色に彩られた4つの模様が格好いい昆虫です。ヨツボシケシキスイを飼育する上で知っておくべきことや注意点などを余す所なくご紹介していきたいと思います。

 

ヨツボシケシキスイとは?

出典:ネイチャー探索日記

1cm前後と非常に小柄なケシキスイの仲間でコウモリマークのようなオレンジ色の模様が特徴的です。都心部の小さな公園でもクヌギやコナラなどの樹液が出る広葉樹が植えてある場所なら見つけることができるでしょう。

クワガタやカブトムシのように大きくないので天敵に狙われる心配が少ないせいか捕まえようとしても堂々と身構えていることが多くあります。

 

とても小さいので隙間に入ってしまったときはピンセットでチャレンジしてみて取れないようなら別の個体を探した方が良いかもしれません。

活動時期は4~5月から秋頃までで越冬することができるため冬場でも広葉樹の隙間や皮の裏面に居ることがあります。

 

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寿命

出典:ご近所の小さな生き物たち

ヨツボシケシキスイの幼虫期間が2ヶ月程度なので孵化するタイミングによって越冬するとされていますが、飼育下だと2年前後生きることもよくあるそうです。

冬眠をさせると代謝が下がって長生きする傾向にありますが、飼育下だと高タンパクゼリーやダニなどの対策ができるのでパネルヒーターなどで保温して冬場も活動させていたとしても長生きすることができます。

ストレスがなさすぎる環境では寿命が短くなりやすいので、夜行性といって暗い場所で飼育しなくても見たい時にライトを当てて観察して触っても問題ないでしょう。

 

 

販売価格

出典:松本・波田昆虫日記

ヨツボシケシキスイは昆虫コーナーで販売されていることがあります。価格は300~1000円程度と安価で販売されており、店員に声をかけると好みの個体を選ばせてくれる事が多いでしょう。

選ぶ際はなるべく大きくフセツ欠けのない個体を選ぶようにすることをお勧めします。

流通しているヨツボシケシキスイは野外採集個体なのでお迎えしてどれだけ生きてくれるかは運次第ですが、容易に繁殖が狙えるので累代飼育に挑戦しても面白いかもしれません。

 

 

ヨツボシケシキスイの飼育方法

出典:ネイチャー探索日記

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非常に小柄な昆虫で活発に動き回ることもないので10cm程度の大きさがあれば十分に生活することができます。コクワガタ飼育でよく見かけるようなプリンカップで管理する方法を取っても良いでしょう。

底床は腐葉土やクヌギマットなど何でも使用できますが、成体を観察するだけならヒノキマットを使用するとダニを防止できてオススメです。

 

他種の昆虫と同居させる場合は、野外採集個体はダニが翅の裏などに隠れている事があるので防ダニマットで一週間ほど様子を見てから入れるようにしましょう。目で確認できるダニは歯ブラシやティッシュペーパー等を活用してこそぎ落とすようにします。

昆虫に付着しているダニは吸い込まない限り人に害があるわけではないので気にしない方はそのまま飼育しても問題ありません。

 

本種の排泄物は非常に水気が多く勢い良く飛ばすこともあるのであまり隙間の多いプラスチックケースを使用するとお部屋が汚れてしまう可能性があります。

隙間が多いケースで飼育する場合はコバエ対策シートを蓋とケースの間に挟むと解決されるでしょう。

 

マットは2~3週間に一度程度交換しないと自分の排泄物で発生したアンモニアで弱ってしまう可能性があるので注意してください。転倒防止用に細かい木の枝や登木を入れておくとひっくり返って体力を消耗して弱ってしまうことへの対策になります。

クワガタやカブトムシは一緒のケースで多頭飼育してしまうと弱い個体が怪我してしまうためタブーとされていますが、ヨツボシケシキスイは小さすぎて喧嘩になることはほとんどないと思います。

ヨツボシケシキスイ同士は温厚な性格なので争うことなく仲良くゼリーを頬張る姿を観察することができて癒やされます。

 

 

餌の与え方

出典:五感で観察する WEB自然図鑑

ヨツボシケシキスイはクワガタやカブトムシと同じく樹液を摂取して生活しています。人間用のゼリーでも食べますが水分が多いため昆虫用に作られた高タンパクゼリーを与えることをお勧めします。

よくバナナだけでも飼育できると言われますが、バナナは腐敗しやすく臭いがキツくなるため昆虫ゼリーで管理したほうがメンテナンスと管理コストの両面でメリットがあります。

 

 

繁殖について

オスはメスよりも大型化する傾向にあるため見分けは付きますが、ぱっと見た感じだと判断が難しいと思います。複数匹同居させることが可能なので5匹程度飼育していると交尾を行い産卵する個体が見られるでしょう。

産卵させるには産卵木を2~3日バケツに張った水に沈めておいた後に寄生虫対策としてラップに包んでレンジでチンしたものを使用します。

そのままマットの上に置いておいても問題ありませんが、土に被せておくと乾燥を防ぐことができて孵化率が高くなる可能性があります。

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