ダイオウグソクムシの飼育方法|販売価格・寿命は?

某動画共有サイトにて鳥羽水族館で飼育される個体が人気を集め、一躍有名になったダイオウグソクムシ。巨大なダンゴムシのようなずんぐりとしたシルエットは何とも愛らしくのんびりとした性格は見ていて癒やされます。

ダイオウグソクムシですが、実は個人向けにも販売されておりペットとしてお迎えできることを知っていましたか?ダイオウグソクムシの飼育方法やお迎え前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。

 

ダイオウグソクムシとは?

出典:世界の謎と不思議

水深200メートル以上の深海で生息する甲殻類の一種でスナホリムシ科に属しています。大きさは40cm前後と大柄で数千個の個眼から生成される黒い複眼が特徴的です。

形状からも分かる通りダンゴムシのような体を丸めて外敵から身を守ることができますが、しっかりとボール状に丸くなることはできないようです。

 

あまり活動的な種類ではなく一度摂食すれば数年間絶食しても生きることができるので、飼育下では給餌することはあまりないでしょう。餌は大型魚や貝類などの死骸や有機物を摂食しているようです。

場所によっては食用として採集されていることもありますが、大きさの割に身が少なく癖が強いことから流通個体は鑑賞目的のものが大半となります。

ちなみにダイオウグソクムシが展示している水族館は多く、鳥羽水族館をはじめ新江ノ島水族館や海遊館にも展示しているようです。

 

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販売価格

ダイオウグソクムシの販売価格は約15~20万円です。それほど珍しい種類ではありませんが、深海生物故に温度管理にコストが掛かるため高値で取引されることが多いのでしょう。

一般的な総合ペットショップでは販売されておらず、エキゾチックアニマルを多く取り扱う専門店や通販サイトを利用するしかありません。

 

 

寿命

ダイオウグソクムシは脱皮失敗や外敵に捕食されて落ちることが多く、正確な寿命は分かっていませんが、50年以上生存することはできるでしょう。

飼育下だと10年生きるか怪しいですが、環境を整えさえすれば飢えに強いので長生きしてくれるのではないでしょうか。

 

 

ダイオウグソクムシの飼育方法

ダイオウグソクムシは温度変化や水質悪化に弱いため非常に大きな水槽で飼育する必要があります。

また脱皮を繰り返すごとに大きく成長し、最大で50cm以上にまで大型化するようなので2メートル近い大型水槽で飼育することをお勧めします。

 

地面を歩いて移動するため足場となる底床は導入したほうが良さそうです。底床は水質に影響を与えない砂利やサンゴ砂、アラゴナイトサンドなどを使用します。

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底床を厚く敷いてしまうと底が止水域となり病原菌が発生する原因となりますので、薄く敷いてください。ベアタンクでも飼育できると思いますが、水族館では底床を敷いた環境で飼育しているので、底床は敷いておくほうが良いのではないでしょうか。

 

基本的に暗い深海で生活している生き物なのでサンゴ飼育に使用するような強い光を放つ照明器具との相性は悪いでしょう。管理温度は5~10度の間で様子を見ながら調節してください。

高水温で管理すると落ちてしまう可能性があるので一年を通してクーラーを使用するようにしてください。温度は低めに設定した方が活発に動き回るようです。

出典:新札幌サンピアザ水族館

ろ過装置は個人宅で大掛かりなものは不可能なので、最も濾過能力が期待できるオーバーフロー方式で行うことがベストとなります。立ち上げ期間は十分に設けて1~2ヶ月は様子を見るようにしてください。

換水は水量が多くてもなるべく2週間以内には少量でも行うようにしないと水質悪化で死んでしまいます。海水の比重はお迎えしてきた際に入っていた飼育水に合わせるようにしましょう。

 

飼育水は水道水を使用しても良いのですが、より良い環境を目指すならRO水の使用をお勧めします。海水を作る際は必ず海水の素を使用するようにして、絶対に食塩で代用することはしないでください。

ダイオウグソクムシに刺激を与えすぎると口から身を守る体液を放出するため頻繁に触るようなことはしないでおきましょう。

 

体液により水量の少ない飼育水槽では自分自身が弱ってしまうこともあるのでせっかく整えた環境が台無しになってしまいます。本種が食べる餌は水質悪化が激しいので食べる様子がない場合は速やかに取り除いてください。

数年間も絶食することから餌を食べない生き物という印象が強いですが、野生下だと積極的に有機物を摂食する個体も居るそうです。

 

 

混泳

出典:登別マリンパークニクス

混泳に関してはダイオウグソクムシの管理温度に適応できる種類が少ないのと捕食される危険性があることから同種間のみで行いましょう。

共食いをする可能性もありますが、あまり良く分かっていない生き物なので様子を見ながら同居させてください。

 

オオグソクムシはダイオウグソクムシよりも管理温度が高いので同居させることは難しいのではないでしょうか。

まだまだ謎に包まれている動物のため手探りで飼育していくしかありませんが、お金さえ掛ければ長生きさせることができるので是非お迎えしてみてはいかがでしょうか。

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