クラゲの種類|ペットで飼えるの?

ストレス緩和に効果があり水族館でも大人気のクラゲ。お盆の時期になると大量のクラゲが日本近海に流れてくるため身近な存在ではありますが、実際に自宅へ持ち帰ると数日で溶けていなくなってしまうため飼育できないと思われてしまうことも多いでしょう。

もちろん淡水域の生体や海水域のメジャーな生体と比較してしまうと難しいのですが、一度飼育のコツをつかんでしまえば数ヶ月ほど維持することが可能です。ザックリとしたクラゲ飼育のコツと販売されているクラゲの種類をご紹介したいと思います。

 

ペットとしてのクラゲの飼育方法

クラゲは魚のように泳ぐ能力があまりなく、潮の流れに乗って移動しています。そのため流れのない水槽に入れてしまうと傘の開閉で動ける範囲に限られて底の方から動けなくなってしまいます。

そこで丸い形をしたクラゲ専用の水槽が販売されるようになり、ろ過装置の水流によって自然な流れを実現しました。ただし、専用水槽はかなり高額なためこれからクラゲ飼育を始める方にとっては少しハードルが高いでしょう。

 

そういった際には水槽の奥行きとマッチする薄いアクリル板を円を描くように曲げて水槽に設置してみましょう。

外部フィルターが作る水流をうまく利用すればクラゲに最適な水流を作ることができますし、アクリル板の外側にヒーターやフィルターの吸い込みがくるようにするとクラゲが傷つく心配はありません。

 

餌に関しては行き餌を好む傾向にあるためブラインシュリンプを沸かしてスポイトでクラゲの傘に吹きかけてあげるように与えます。クラゲは水質悪化にも極端に敏感なため最低でも3日に一度は3分の1ほどの水量を換水するようにしてください。

もともと寿命が長くないためsサイズのクラゲはお迎えして半年〜一年生きてくれれば終生飼育をしたことになるでしょう。

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ペットで飼われているクラゲの種類

 

ホワイトジェリー

ほんのりと透き通る白いカラージェリーフィッシュの一つです。成熟した個体は20センチ近くにまで成長するためやや大きめの水槽で飼育するといいでしょう。

体内には褐虫藻と呼ばれる光合成をするものと共生していることから強い光を当てることによって栄養補給することができます。

 

しかし、それだけでは生命維持に必要な栄養が補えないためブラインシュリンプやサンゴフード、クラゲ専用の配合飼料などを与える必要があります。

短期間だけ小さなホワイトジェリーを鑑賞するだけならワイングラスに海水を入れて毎日換水することで数週間は維持することができます。ホワイトジェリーの他にはブルージェリーが人気です。

 

 

ミズクラゲ

日本近海においても採集することができるクラゲです。他のクラゲと比較しても丈夫な部類に入るのでペットクラゲとして最も流通している種類といえるでしょう。

水温変化に対応できるお部屋で管理する場合に限っては小型の瓶やワイングラスで大きくなるまで飼育することができます。

 

ただし毎日換水することはもちろん、餌の食べ残しや比重の管理が大変なので初めは水槽で飼育することをお勧めします。本種は傘が広いため少し気泡が入っただけでも穴が開いてしまうことが多く、それをきっかけに小さく溶けていってしまいます。

その対策にはやはりエアレーションの気泡がクラゲの遊泳区域に干渉しない水槽の構造に仕上げることが大切です。

 

また体表は非常にデリケートなため床材は何も敷かずにベアタンクで飼育することが望ましいです。クラゲ同士の混泳は問題ありませんが、観賞魚や貝類、ヤドカリなどとの混泳は避けるべきです。

販売価格は2000円前後と高いので海辺に行って採集するといいでしょう。大きな個体を捕獲して傘の部分に少し刺激を与えるとポリプを落とすのでそれを回収して25度前後に保温した水槽で管理していると数日後に小さなクラゲが確認できるでしょう。

 

ちなみに魚のような共食いの心配はほとんどありませんのでそのまま同居させておいて問題ありません。本種に限らずクラゲ全般に言えることですが、夏場の高水温には耐えることができないため30度以上になる場合はクーラーなどを活用して温度管理をしてください。

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逆に低水温には耐性があるためある程度までは耐えることができますが、種類によっては弱い場合もあるのでなるべく24度前後を保つように心掛けてください。

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サカサクラゲ

傘を地につけて生活をする変わったクラゲです。イソギンチャクのように石や底床の上で生活をするため他のクラゲのような水流を作る必要がなく観賞魚との混泳も可能です。

国内においては流通量が多くゲームセンターの景品や雑貨屋さんのインテリアグッズとして扱われるほど普及しています。

 

販売文句として小さな瓶で数ヶ月餌なしで育てることができるなどと謳われることが多いようですが、いくら体内に褐虫藻が存在しても住宅に設置された照明程度では飢えてしまうことは目に見えています。

そのため定期的にブラインシュリンプやサカサクラゲ専用の配合飼料を3日に一度ほどスポイトで脚に吹きかけるようにして与えてください。

 

給餌をすると水が汚れるので長期飼育が目的の場合は必ずろ過の効いたある程度水量が確保できる水槽で管理してください。水質悪化に弱いとされるクラゲの中では丈夫な方なので外掛け式フィルターのようや簡易的なろ過装置でも大丈夫です。

リーフタンクに使用されるような高価な照明器具を使用する場合は週に1度程度の給餌でもいいでしょう。瓶飼育は水換えを定期的に行っても1ヶ月維持できるかどうかわかりません。

カラーバリエーションはブルー系とグレー系があり、20センチ近くになるとほとんどの個体は地味な色合いへと変色します。

 

タコクラゲ

ボブヘアーを彷彿とさせるような内側に丸まった可愛らしい傘に白い水玉模様が入る鑑賞性の高いクラゲです。本種も体内に褐虫藻を持っており光に当たることで光合成をすることができます。

リズミカルな泳ぎ方が可愛らしく水族館でも積極的に飼育されています。ブルーやオレンジなどカラーバリエーションも豊富でコレクションにも優れています。

 

販売価格は2000円を超えることが多いクラゲですが、稀に海辺にある道の駅や魚介類を取り扱うお店で500円程度で販売されていることもあります。

飼育環境についてはミズクラゲやカラージェリーフィッシュと同様で問題ありません。低水温と高水温には弱いので時期に左右されず24度前後に保つことが長期飼育のキーポイントです。

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アカクラゲ

お盆の時期に大量発生するクラゲで有名です。毒性が強く刺されると腫れが強く痺れが数日に渡り続くことがあるため取り扱う際には細心の注意が必要です。

しかし規則正しく描かれた赤いラインは美しく長い脚をヒラヒラと羽ばたかせて泳ぐ光景はとても優雅です。大きさは10センチ前後と言われていますが時期により大型の個体が確認されるため一概に決まった大きさはありません。

 

飼育する場合は横の長さよりも深さのある水槽で飼育することをお勧めします。飼育方法は他のクラゲ同様に円を描くように水流を作ってあげましょう。

非常に丈夫でどこにでもいるクラゲなのでクラゲ飼育の入門種としてオススメです。

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