タランドゥスオオツヤクワガタの飼育方法

アフリカ大陸最大のクワガタムシで知られており大アゴで挟み込む力はクワガタムシ科の中で最も強いとされています。タランドゥスオオツヤクワガタの飼育方法・寿命・販売価格について紹介します。

 

タランドゥスオオツヤクワガタとは?

出典:月夜野きのこ園

昼行性の本種は強烈な太陽光を反射させて体温を上昇させない工夫として体表が漆を塗ったかのような艶が特徴的です。

一昔前は幼虫飼育が難しく成虫の輸入個体ばかり流通していましたが、近年は飼育方法が確立されており累代飼育も楽しめるようになりました。

タランドゥスオオツヤクワガタは喧嘩をする際に携帯電話のバイブレーション機能のように頭部を小刻みに振動させる仕草を観察することができる珍しい種類です。

 

販売価格

タランドゥスオオツヤクワガタの流通量が少なかった頃はかなり高額な価格設定をされていたようですが、近年は10000~20000円程度で一般的な総合ペットショップでも販売されています。

また個人でも累代飼育が狙えるようになってからはオークションサイトや個人のホームページで出品されるようになり、10000円未満で販売されていることも珍しくありません。

 

累代飼育が狙えるようになったとは言えども手間と時間が掛かるタランドゥスオオツヤクワガタは成虫価格が高い一方で幼虫は安く販売されていることがほとんどです。

幼虫の販売価格はショップにもよりますが、大体2000~3000円程度です。

しかし、クワガタムシの大きさは親の体長に大きく影響すると言われているため、90mmを超える親から誕生した幼虫は相応に高額となることが多いでしょう。

 

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寿命

タランドゥスオオツヤクワガタの成虫寿命は約半年~1年半程度です。

幼虫期間は一年未満で羽化することが多く、サイクルが早いためどんどん数を増やしていくことができます。

 

 

タランドゥスオオツヤクワガタの飼い方

出典:月夜野きのこ園

幼虫の飼育方法

タランドゥスオオツヤクワガタの幼虫は3齢を迎えた頃に蛹になり成虫へとなります。羽化するまでに要する時間は10ヶ月程度であることが多くそれほど菌糸にお金が掛かりません。

菌床から割り出した幼虫は1100ccのカワラタケ菌糸瓶に入れておき、温度を20~25℃の間に保つようにするだけで簡単に育てることができます。

 

2齢を迎えた辺りから菌床が食べつくされる頃なので新しいものと交換するようにしてください。蛹になり成虫へ羽化した後も後食が始まるまで数週間を要するためすぐに割り出しはせずにそのまま置いておきましょう。

念のために羽化した個体の瓶には昆虫ゼリーを入れておくと安心です。温度管理については大量のクワガタムシの幼虫や成虫を管理する専用の部屋がある場合はエアコンで部屋全体を保温してあげたほうが電気代も安く済むことが多くオススメです。

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数匹程度の場合は発泡スチロールなどの保温性の高い材質でできた大きめの容器にいくつか菌糸ビンを入れてパネルヒーターなどで一括して温めてあげます。

やや菌糸ビンの数が多い場合は多肉植物などを育成する温室を購入してみるのもいいでしょう。

 

 

成虫の飼育方法

出典:月夜野きのこ園

成虫飼育は他のクワガタムシと同様にヒノキチップなどの針葉樹で作られた防ダニ底床を使用すると清潔に管理することができます。

昆虫マットを使用するのも問題ありませんが、コバエやダニが発生することが多いので管理には注意が必要です。

 

累代飼育を目的とする場合は雌雄ペアで同居させなければいけませんが、オスがメスをバラバラにしてしまうこともあり交尾を確認した後はすぐに別々の容器へ移すように心掛けてください。

交尾したメスを産卵させるために数センチほど薄く昆虫マットを固く敷き詰めてその上からカワラタケ菌床を乗せます。

カワラタケ菌床の周りにふんわりと底に敷き詰めた底床と同じ昆虫マットで埋めて完成です。メスの産卵には高タンパク質の昆虫ゼリーを与えることをお勧めします。

 

 

餌の与え方

タランドゥスオオツヤクワガタの成虫が摂取するものは他のクワガタムシと同様に樹液です。

飼育下では水分が少なく高タンパク質な昆虫ゼリーを与えることが多く、水分の多い人間用のゼリーやスイカなどを与えてしまうと下痢になり短命になることが多いようです。

一方で幼虫の餌は菌糸ブロックで特にカワラタケ菌糸を使用する必要があります。この菌糸の種類に注意しないと幼虫が食べてくれず餓死してしまうので注意してください。

 

 

他種との飼育

出典:こまるぼランド

国内産のクワガタは温厚な種類が多く、コクワガタやオオクワガタを複数匹同居させても大きな問題にならないことは有名です。

しかし、タランドゥスオオツヤクワガタは気性が荒く同種間においても激しく喧嘩をしてしまうため基本的に単独飼育をオススメします。

 

 

 

ペア飼育でも交尾を目的としない限りはパーテーションで区切るなどしてオスが攻撃できないような工夫が必要です。

中にはオスの大アゴを紐で縛って挟み込めないようにすることで複数匹同居させる方もいるようですが、ストレスを与えることになり短命になることや大アゴが外れてしまってそのまま菌類に寄生されてしまうことなど様々な問題に繋がることが考えられますので極力避けるようにしてください。

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