クリっと大きな目や可愛らしい手脚で人気のカメレオン。ストレスに弱く動いているものにしか反応しない特徴から爬虫類飼育に慣れたベテランでしか長期飼育することができないと言われて来ました。
しかし最近では多数の飼育事例がインターネットで報告されるようになり、高性能の飼育用品も開発されたことからカメレオン飼育の敷居はそれほど高いものではなくなりました。初心者におすすめの飼いやすいカメレオンをご紹介したいと思います。
カメレオン初心者におすすめの飼いやすい種類
エボシカメレオン
恐らくペットショップでも見かけたことがあるカメレオンではないでしょうか。50cm前後にまで成長するため大型の飼育ケースか植物を育成する温室で飼育する必要がありますが、飼育自体はカメレオンの中では最も簡単な部類です。
多湿環境を好みますが密閉することによって飼育ケースが蒸れてしまうとすぐに死んでしまうのである程度風通しが良くなる工夫を施しましょう。基本的に動いているものにしか反応しないので生餌を与えて飲水はエアレーションをしてください。
バスキングランプと紫外線ライトは必須ですが登り木の近くに設置することは避けある程度離れた安全な場所に設置します。一度体調を崩すと回復に体力を使うため短命に終わることが多いので普段から良い環境づくりを心掛けてください。
本種が数年で死んでしまっても本来5年以上生きることの少ない種類ですので気に病む必要はありません。
コノハカメレオン
枯れ葉のような見た目をした小さなカメレオンです。指の関節2つ分程度の大きさなので小型の飼育ケースで終生飼育が可能なためワンルームマンションでも飼育することができます。
高温多湿環境を好むため湿度が下がってきたときは壁面に霧吹きをしてあげましょう。ワイルド個体が多く流通しているのでお迎えして1~2年飼育できれば御の字です。価格は1万円未満であることが多く飼育に必要なコストを抑えられます。
セネガルカメレオン
茶色やグレーといったナチュラルカラーの個体や鮮やかな黄緑色をした個体までバリエーション豊かなカメレオンです。ゆったりと動く姿が可愛らしく鑑賞性に優れた種類と言えます。
やや低温に強い反面高温には極端に弱いので一年を通して23℃前後を保つようにしてください。
給餌の際はカルシウム剤を添加しないとカルシウムが不足してクル病などの病気に罹ってしまいます。こちらも人気があり流通量も多いので1万円未満で販売されることの多いカメレオンです。
ヒゲコノハカメレオン
枯れ葉のようなナチュラルカラーが特徴的な10cmにも満たない小型カメレオンです。かなり湿度を高くする必要があり、80%を下回らないように頻繁に湿度計をチェックする必要がありますが、小型水槽で飼育することができるのでそれほど手間はかかりません。
本種も樹上性なので補足枝分かれした流木などを設置すると良いでしょう。販売価格は2万円前後とやや高めです。
ソマリコノハカメレオン
出典:有限会社プラスト
アフリカ原産の7cm前後と小柄なカメレオンです。小型のカメレオンの中では最も飼育しやすい種類で20℃から30℃まで幅広い温度に適応することができます。
ただホットスポットは30℃前後とそれほど高い温度にしないようにします。
枯れ葉や枝に擬態するため熱帯魚飼育に使用されるマジックリーフなどの枯れ葉を入れておくとストレスを軽減することができるでしょう。やや多湿環境にするためと飲水を与えるため壁面に霧吹きをしてください。餌はコオロギの幼体を与えると良いでしょう。
スペクトラルコノハカメレオン
出典:通販のREPSOUL
細長い手脚と特徴的な顔つきが人気の小型カメレオンです。あまり活発に動き回る種類ではないので全長の3倍程度の飼育ケースで終生飼育できます。
販売価格は4000円とカメレオンの中ではかなり安価で販売されています。餌は小型の昆虫類を与えます。
ルディスカメレオン
出典:サウリナ守口店
鮮やかな緑色の身体に黄緑色のラインが入る美しいカメレオンです。大きさは12cm前後と中型で5年以上生きる個体も多い種類です。
やや活動的なカメレオンなので高さはもちろん、幅も広い飼育ケースで飼育することをお勧めします。やや低温で管理する種類で20℃前後をベースにホットスポットは26℃前後に設定します。
昼間と夜間で温度差をつけたほうがよく、日中よりも3~4℃下げるようにします。
ただバスキングランプや紫外線ライトで飼育ケース内の温度が少し上がるので夜間にそれらを消灯するだけで問題はないでしょう。飲水はエアレーションをして動かすようにしておきます。
ジャイアントフィッシャーカメレオン
出典:Wikipedia
カメレオン最大種といわれる大型のカメレオンです。角のような長い鼻部が特徴的でズッシリと重量感のある身体は飼い込み甲斐があります。タンザニア原産種でやや温度管理にシビアなところがありますが、パネルヒーターで26℃前後に保てれば問題ありません。
ちなみに鼻部の長さはオスの方が長いようです。販売価格は約5万円とやや高めに価格設定されることが多いようです。