チンパンジーの飼育方法・寿命・餌は?ペットで飼える?

非常に知能が高く人と同じように物を使うことができるためテレビなどで注目されることが多いチンパンジー。人間とチンパンジーは数%しかDNAが異ならずタンパク質の違いだけが大きい人に類似点が多い動物として有名です。

日本国内でも動物園や研究所で飼育されていることが多く、海外ではペットとして飼育している事例も少なからず存在します。そこでこの記事ではチンパンジーをお迎えする前に知っておくべきことをご紹介したいと思います。

 

チンパンジーとは?

セネガルやウガンダなどの温暖な地域に生息するヒト科に分類される類人猿の一種です。大きさは80cm前後と人間よりも小柄でオスの方がやや大きい個体が多いようです。

人間との類似点が多いことから研究目的で飼育されることも多く古くから我々と密接な関係を築いてきました。基本的に樹上性が強く昼間に餌を探して森林を移動し、再利用することもあるがほとんど毎日新しいベッドを作って就寝します。

 

チンパンジーが作る寝床は非常に寝心地が良いことから人間用のベッド開発の参考にされたこともあります。本種は簡単な物なら使いこなせることができ、野生下でも石や木を使って木の実を割ることができる。

野生下ではスコップで穴を掘ったり土を埋めることもできるほど賢い動物です。野生下では天敵が多く、ヒョウやヘビなどから身を守るため集団で行動する姿も確認されています。

 

 

寿命

チンパンジーの寿命は約50年です。

食生活やストレス、個体差など様々な要因で寿命が決まってくるのでなるべく長生きさせるには快適な飼育環境を提供してあげる必要があります。

 

 

チンパンジーの飼育方法

チンパンジーは犬や猫のように家で放し飼いにしても問題はありませんが、机の角に身体をぶつけたり重い物が落ちてくるなど思いがけない事故が起こる可能性があるため、飼育部屋はなるべくシンプルなレイアウトにすることを心掛けてください。

リビングやキッチンなどで過ごさせる場合は必ず飼育者が監視するようにしてください。本種は知能が高く鍵を開けて外に出てしまうことも考えられるので脱走対策には十分に注意しましょう。

 

楽しい時は笑ったり悲しいときは元気がなかったりと感情表現が豊かで分かりやすいのでしっかりと日頃から観察をしてストレスを溜め込んでないかチェックしてあげてください。

登り木があればストレスが緩和して落ち着いて過ごすことができるため飼育部屋になるべく設置するようにしてください。

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本種は遠くに投げる能力はありませんが物を手にとって放り投げる行動を取るので石やガラスの破片などを投げないように予め躾けておくといいでしょう。トイレは一箇所に覚えさせることができるため初めのうちに躾けておきましょう。

チンパンジーは「特定動物」というヒトに危害を加える可能性のある動物として指定されているため各都道府県知事の飼育許可が必須となります。

 

基本的にチンパンジーの売買は行われておらず、種の存続のために適切な飼育ができるかどうかを審査され、許可が下りれば輸入することが可能です。

恐らくチンパンジーは個人でペットとして飼育することは難しく何らかの事業目的かつ繁殖に積極的な態度を見せないことにはお迎えすることは難しいと思われます。

 

 

餌の与え方

チンパンジーは果物を食べる姿をイメージされやすいようですが、実は雑食性で動物性のタンパク質も積極的に摂取します。具体的には昆虫類やリス・ハイラックスなどの小型哺乳類なども摂食します。

飼育下では人間が食べるものならほとんどのものを食べることができるため餌に困ることは少ないでしょう。ただ嗜好性の高いものばかり与えていると餌の選り好みが激しくなり嫌いなものを食べなくなってしまいます。

 

また意思疎通が出来ることからついつい餌を多く与えてしまい肥満に繋がることもあるため注意が必要です。

お部屋で放し飼いにしていると冷蔵庫や物置から食べ物を取って勝手に食べることもあるため飼育者が監視していないときはケージに入れるか飼育部屋から出られないようにするなど工夫が必要です。

 

 

他動物との同居

チンパンジーは非常に知能が高いため犬や猫に給餌することも可能です。そのためあまり深刻な争いになることは少なく上手く共存していくことができるようですが、喧嘩になったときは注意が必要です。

また社会性が高くチンパンジー同士は十分に共存が可能と言えるでしょう。

 

 

飼育上の注意点

チンパンジーは人間に体の作りが似ているため何かの病気に罹患した個体と過ごすと人間も感染してしまうことが考えられるため早急な獣医師による診察を受けることが大切です。

国内外でチンパンジーに襲われる事件が報告されているため十分にヒトに馴れた個体でも見知らぬ人が近寄ると攻撃的になることがあるため十分に注意してください。

 

特に幼い子どもと接触させる場合は攻撃された時の被害が大きいためなるべく避けるか飼育者がしっかりと監視する必要があります。

教育を受けたチンパンジーでさえもヒトを襲う可能性がある危険な動物であることを忘れずに飼育するようにしてください。

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