バッタの種類と飼い方|共食い・餌・日光浴は?

バッタといえば日本中どこにでもいる親しみの深い虫ですよね。子供の頃に夏休みの自由研究で飼育した人も多いのではないでしょうか。初めて虫を飼育する人でも大丈夫な、簡単な飼育方法をご紹介致しましょう。

 

バッタについて

熱帯・温帯・草原・砂漠などあらゆる地域に広く分布しており、日本でも全国各地でその姿を見ることができます。バッタの見た目はコオロギやキリギリスなどともよく似ていますが、バッタは体が前後に細長く触覚が短いのが特徴的です。

そしてバッタの脚力はとても発達しているため後脚で自分の体長の何倍もの距離をジャンプする事ができます。子供の頃にバッタを捕まえようとしても次から次にジャンプをして逃げられてしまった事はありませんか?

昆虫の中でも特に後脚の発達が優れているため、翅を使って飛ぶ以外の方法で自分の身を守っているのです。また、バッタの種類によっては翅があってもヒシバッタやオンブバッタなど飛ばないバッタも存在します。

 

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地上性と植上性のバッタ

バッタは種類によって「地上性」と「植上性」の2つに分かれます。トノサマバッタやヒナバッタなどは地上性、ショウリョウバッタやオンブバッタなどは植上性です。

地上性のバッタは爪の間に吸盤などが無く、植物などに掴まる事が出来ないため地上で生活をしています。

植上性のバッタは爪の間に吸盤上の器官が発達しているため植物に掴まる事ができ、ツルツルとした滑りやすい面でも歩く事ができるのです。

 

 

日本に住むバッタの種類

 

トノサマバッタ

体長約4cm~7cmほどの大型のバッタで日本で一番有名なバッタです。体は緑色系と褐色系が存在しています。また、翅を使ってよく飛び回るのも特徴です。

 

 

クルマバッタ

出典:北摂の生き物

体長約4cm~ 6cmほどの大きさでトノサマバッタに似ているものの、体長がトノサマバッタより一回り小さいです。

また、後翅に黒い帯模様があるため羽ばたいて飛び立った時にその模様が車輪のように見える事からこの和名が付いたとされています。

 

 

ショウリョウバッタ

出典:コモレ日和

オスの体長は約5cmでメスの体長は約8cmほどあり、頭が三角形に前方に長く尖っています。オスとメスでは体の大きさが極端に違うため性別が判別しやすいのが特徴です。

また、オスはよく飛ぶため羽ばたいて飛び立つ時に翅を打ち合わせて「キチキチキチッ」と音を出して鳴きます。

メスはあまり飛ばずジャンプ力もあまりありません。そしてオスには「キチキチバッタ」メスには「ハタオリバッタ」の別名も付いています。

 

 

ショウリョウバッタモドキ

出典:東京港野鳥公園ボランティアガイド

体長約5cmほどの大きさでショウリョウバッタとイナゴを合わせたような姿をしています。草むらなどでよく姿を見ることができます。

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オンブバッタ

出典:生き物や 色んな事を ぼちぼちと

オスの体長は約2cmでメスの体長は約4cmほどの小型のバッタです。バッタの背中の上に小さなバッタが乗っているのも見た事がありませんか?

これはオンブバッタのオスがメスを独占している状態なのです。

 

 

バッタの飼い方

近くの公園や家の周りなどの草むらや空き地なのでバッタを捕まえたら、次は飼育に必要な道具を揃えましょう。必要な道具は?エサは何を食べる?気をつけることは?などの疑問を解決致します。

 

飼育ケースを用意しよう

ホームセンターや昆虫用のケースとして売られているプラスチック製の容器を用意します。ケースのフタを開けた時にバッタがジャンプして逃げ出す事があるため、フタや窓は小さい物が良いでしょう。

また、エサとなる植物を入れる事ができる大きさとある程度の高さがあるケースにしてください。

 

 

餌の与え方

バッタには地上性と植上性の2つに分かれますが、そこからまたイネ科の植物を好むバッタとそれ以外を好むバッタに分かれます。

イネ科を好むバッタは、トノサマバッタ・クルマバッタ・ショウリョウバッタ、それ以外を好むバッタは、オンブバッタ・フキバッタなどです。

 

バッタの種類によってケースの中に入れる植物が変わりますので捕まえたバッタが何の種類なのか把握する必要があります。

バッタが生息していた場所に生えている植物などを入れてあげても良いですが、イネ科であれば「ササ」「ススキ」「エノコログサ(ネコじゃらし)」などが良いでしょう。

 

オンブバッタなどイネ科以外を好む場合の植物は「オオバコ」「シュンギク」「ヨモギ」などがあります。また、キュウリやリンゴやキャベツなども好んで食べますので小さく切って与えてあげるのも良いでしょう。

この時、ペットボトルのキャップやアイスカップなどに入れてあげると掃除が楽になります。水分を含んだ果物や野菜などは水分補給にもなるためエサと一緒に入れる事をオススメします。

 

 

散水と日光浴をさせましょう

1日1回、霧吹きで水を吹きかけて植物が枯れないようにしたりバッタの水分補給用として水を散水してください。

また、1日数時間ほどの日光浴も忘れずに行ってください。直射日光の強い場所にケースを何時間も置いておくとケースの中の温度が高くなり暑くなりすぎてしまうので、場所や日光浴の時間に注意をしてください。

また、風通しの良い場所にケースを置くと良いでしょう。

 

 

バッタの共食いについて

バッタを複数飼育すると共食いをする可能性があります。もし同じケース内に複数飼育をしたいのであれば、広さのあるケースを選び、ケースの中にニボシや削り節などを入れてあげることで共食いの危険性を下げることができます。

 

 

まとめ

バッタの寿命は約5ヶ月ほどしかありません。一夏の思い出に子供と一緒にバッタを飼育して生き物の命を学んでみませんか?

子供でも簡単に飼育をする事ができるので初めて昆虫を飼う人でも安心して飼う事ができますよ。夏休みの自由研究にもなり、命を学ぶ経験にもなり、きっと一石二鳥な経験になることでしょう。

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