ハムスターは大きく分けて小型・中型・大型の3つのサイズに分かれています。それぞれのサイズでペットとして飼われているハムスターの種類をご紹介します。
小型ハムスターの種類
一般的に「ドワーフハムスター」と呼ばれている種類で、体長が7~13cm程度になります。
「ドワーフ」には「小人」という意味があり、小さいハムスターを総称するときに使います。ペットにできるドワーフハムスターにはいくつかの種類があります。
ジャンガリアンハムスター
中央アジアの半砂漠地帯に住んでいるハムスターで、小型ハムスターの中でも一番ポピュラーな種類です。性格は温厚で飼いやすい種類としても知られています。
毛色は濃い茶色と背中に黒いストライプの入ったものが基本色で「ノーマル」と呼ばれています。他にも、ブルーグレー色の「ブルーサファイア」、白色の「パールホワイト」、黄色がかった「プディング」といった毛色があります。
ブルーグレー色のブルーサファイアは、冬になると毛の色が白っぽく生えかわることで知られており、冬は特に美しい色合いとなります。
中にはほぼ真っ白になる個体もあり、これを「ウィンターホワイト」と呼ぶことがあります。しかし、毛色の変化は個体差によるものであって、実際に「ウィンターホワイト」という種類が存在するわけではありません。
キャンベルハムスター
出典:Flickr
モンゴル、中国東北部、ロシアのバイカル湖東部などの草原や半砂漠地帯に住むハムスターです。
こちらも人気のある小型ハムスターですが、ジャンガリアンハムスターとよく似ていることから、ショップでは2種を混同して販売されていることもあります。
また、ジャンガリアンとキャンベルを掛け合わせたものを売っていることもあるようです。ジャンガリアンよりも毛色の種類が多く、赤い目を持った種類もいるのが大きな違いです。
毛色は基本色の茶色の他に、ブラック、ホワイト、イエロー、グレー、パイド(斑点模様)、チョコレートなど豊富にあります。
ジャンガリアンハムスターの毛色の種類は限定されていますので、ショップで珍しい色のハムスターを見たらキャンベルハムスターだと考えた方がよいでしょう。性格は、ジャンガリアンよりも若干気難しいと言われています。
ロボロフスキーハムスター
ゴビ砂漠の高原地帯と、中国とモンゴルの国境地帯の砂漠に住んでいます。小型ハムスターの中でも一番小さな種類で、一番臆病ですばしっこいハムスターでもあります。
基本の毛色は「ノーマル」と呼ばれ、全体に薄い茶色で目の上に白い眉毛のあるのが特徴です。
他に、顔全体が白い「ホワイトフェイス」、プラチナグレーの被毛で顔が白い「プラチナホワイトフェイス」、薄オレンジ色で顔が白い「イザベラホワイトフェイス」、まだら模様のある「パイド」、全身が真っ白な「ピュアホワイト」などがあります。
野生でもずっと巣穴を共有して暮らすことがあり、ハムスターの中では一番多頭飼いに向いていると言われています。(ただし相性が悪い場合もあります。)
チャイニーズハムスター
出典:Twitter
シベリア南部、中国北東部、朝鮮半島に住むハムスターです。他のハムスターよりも体つきが細く、尻尾が長めなのが特徴です。穏やかな性格で、小型ハムスターの中でも人に懐きやすいと言われてます。
毛色は、茶色で背中にストライプの入った「ノーマル」の他に、「シルバー」や「ホワイト」といった種類があります。
中型ハムスターの種類
野生では何種類もの中型ハムスターがいるのですが、ペットで飼われているのは、ほぼゴールデンハムスターだけです。「シリアンハムスター」とも呼ばれ、シリアとトルコの国境地域に住んでいます。体長は15~20cmで、メスの方が大きいです。
毛質はノーマルの他に、柔らかく光沢のあるサテン、長毛、レックス(縮れ毛)があります。毛色も豊富で多種多様なものがあり、人気のある種類は固有の名称で呼ばれるまでになっています。いくつか例をご紹介します。
ゴールデンハムスター
野生に生息する基本種と同じ毛質と色を持った種類です。お腹が白く、背中側は白、茶色、オレンジ色のまだら模様になっています。
キンクマハムスター
出典:Twitter
アプリコットカラーのハムスターで、日本では特に人気が高い種類です。少し目が小さめでクマのような独特の可愛らしさがあります。
クロクマハムスター
出典:東京都板橋区の熱帯魚プロショップFISH JAPAN
全身が濃いグレー~黒色のハムスターで、「クロクマ」の名称が定着しつつあります。
テディベアハムスター
主に欧米で、長毛種のハムスターを「テディベアハムスター」と呼んでいます。長毛に対して、短毛種は「ファンシー」と呼ばれます。
長毛種の場合、オスの方がより長毛になる傾向があります。
ハムスター?????
大型ハムスターの種類
野生ではいくつか大型のハムスターが存在しますが、あまりペットになっている例はありません。
その中で、飼育数は少ないですがペットとして飼われ始めているクロハラハムスターをご紹介します。
クロハラハムスター
出典:NATUREPHOTO
ヨーロッパに生息する野生のハムスターで、体長は20~34cmです。お腹の毛が黒いことから「クロハラ」と呼ばれています。
野生に近い種なので攻撃的な面がありますが、一部でペットとして飼育されています。しかし生活環境の破壊により野生種の数が減少しており、EU内では保護対象となっています。