ミナミヌマエビの飼い方|寿命・混泳・餌は?

どこのペットショップに行っても必ずと言っていいほど販売されているミナミヌマエビ。非常に安価で日本各地の溜池や河川でガサガサと網で掬い取ると高確率で捕獲できるほど生存個体数も多いミナミヌマエビですが、個々で色合いが少しずつことなっていることや小柄で可愛らしい見た目からペットとしての人気が非常に高い甲殻類となっています。

ミナミヌマエビの詳しい飼育方法や特徴などお迎えする前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。

 

ミナミヌマエビとは?

出典:大分めだか日和

純淡水で生活をするヌマエビの仲間で主にアジア圏で広く分布しています。ただし「ミナミヌマエビ」と呼ばれるものは日本固有種の個体を指すため、ちゃんとしたショップで販売されている個体は全て国産のものと考えていいでしょう。

体長は約3cmと小柄で一匹あたりの摂食量が少ない代わりに産卵を頻繁に行うので個体数で弱点を補うことができることから水槽のクリーナー生体として重宝されています。

 

基本的には半透明の身体に白いラインが入っていますが、稀に青色の個体や緑色の個体、黄色や赤色などカラフルなミナミヌマエビが誕生することがあるため、累代飼育に楽しみを見いだせます。

ペット用途以外では釣りに使用する餌としても販売されているため、安価かつ大量に入手したい場合は釣具屋さんなどへ行ってみてはいかがでしょうか。

 

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生息地

出典:大分めだか日和

生息地としては植物の覆い茂った止水域や流れの緩やかな場所に多く住み着いており、流れ着いた魚介類の死骸やバクテリア、アオミドロや藻類など様々なものを摂取する雑食で知られています。

産卵時期は温暖な季節である春から夏にかけて行われて、冬季に抱卵して稚エビが春頃から活動を始めます。

ミナミヌマエビは他に「タエビ」や「ブツエビ」とも呼ばれることがありますので、ミナミヌマエビという銘柄で販売されていない場合もあります。

 

 

寿命

ミナミヌマエビは約2年で寿命を迎えるようですが、中には5年以上生存する長寿な個体も存在しますので、なるべく水質や水温変化が起こらないように配慮しながら飼育すると長生きしてくれるでしょう。

 

 

ミナミヌマエビの飼育方法

出典:またのきや

水槽

ミナミヌマエビは水質悪化に強い反面、急激な水温変化には弱く特に夏場の高水温で全滅することが多い種類なので、なるべく水量の多い水槽で飼育することをお勧めします。

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水量が多いほど水温変化が緩やかになるため生体に対するダメージが少なくなるメリットがあります。

 

また、累代飼育を目標とされるならフィルターの吸い込み口にスポンジなど稚エビが吸い込まれないような工夫を施す必要があります。

ミナミヌマエビだけではそれほど水を汚さないため投げ込み式フィルターのみで運用が可能ですが、酸欠に弱いためエアレーションは必ず稼働させるようにしてください。

 

本種は小柄で一見ジャンプ力がなさそうに見えますが、実は飛び出し事故が多い種類なのでしっかりと蓋をしてください。

ただし、サランラップなどで密閉してしまうと酸欠に陥る可能性が否めないため、僅かな隙間は残しておくようにしましょう。

 

導入時は水合わせと温度合わせに時間をしっかり使ってPHショックや急激な温度変化によるダメージを少しでも軽減するようにしてください。

この導入時の水合わせと温度合わせの具合で今後の寿命が決まってくるとも言われているので、長生きさせたい場合は2時間程度じっくり行うといいでしょう。

混泳についてですが、ザリガニはミナミヌマエビほど小型の甲殻類は認識することができないようなので同居させることが可能と言われています。

 

 

混泳

出典:pepy

また、チェリーシュリンプやヤマトヌマエビなどの同じくクリーナー生体として導入される甲殻類との混泳も問題ありません。

ただし、肉食性の強い熱帯魚との混泳には不向きで、すぐに全滅してしまいます。管理水質は弱酸性から弱アルカリ性まで幅広い水質に適応することができるため、あまり気にしなくてもいいでしょう。

 

ミナミヌマエビは歩くように移動するため底床に溜まった排泄物は定期的にプロホースなどで掃除してあげて、なるべく止水域ができないような工夫が必要です。

給餌頻度は1~2週間に一度程度で問題はなく、コケ取り要員として導入された場合は餌を与えてしまうと苔を食べなくなるので先に掃除させてから餌を与えましょう。

 

 

餌の与え方

ミナミヌマエビの餌は魚の死骸からコケまであらゆる食べ物を摂取しますので、極端に言えばコケが大量に茂っている水槽での給餌は必要ありません。

また、熱帯魚との混泳水槽においても食べ残しや排泄物から発生したバクテリアなどを摂取するため特別な餌の必要はありません。

 

しかし、ミナミヌマエビのみで運用する場合は立ち上げてから間もない頃は特に給餌する必要があります。餌は乾燥飼料でも人工飼料でも問題ありませんが、植物性のシュリンプ用人工飼料を与えると食いつきもよくオススメです。

稚エビはバクテリアなどの微生物を栄養源に成長していきますので、なるべく水草をお生い茂らせて微生物が発生しやすい環境を作ることが大切です。

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