一般的には雷魚と称されるスネークヘッド。頭が良く愛嬌があるため初心者から上級者まで幅広い層に人気があります。
しかし種類によっては非常に大型化するスネークヘッドが存在しますので十分な知識を身につけた上でお迎えすることが大切です。国内で販売されているスネークヘッドをご紹介したいと思います。
スネークヘッドの種類
レインボースネークヘッド
インド原産の小型種で色彩鮮やかな体表と人懐っこい性格からスネークヘッドブームを巻き起こした火付け役的存在です。飼育環境や餌の種類によって体色の美しさが決まるため飼い込み甲斐のある種類と言えるでしょう。
本種は生命力が強いことでも有名で多少の水質悪化や水温変化で病気に罹ることはまずありません。そのため5年以上飼育されている方も多く初心者でも安心してお迎えできます。
しかし、細長い体の作りから水面からジャンプする能力に長けているためしっかりと蓋をして重りをのせておかないと飛び出し事故が起こってしまいます。
生命力が強いため自身で乾燥しないように粘膜を出して身を守ることができますがあまり長時間水中から出た状態だと回復が難しくなります。
頻繁にセール品として安価に販売されるようなので、スネークヘッドの入門種として本種で飼育のコツを掴んでみてはいかがでしょうか。近縁種としてブルーレインボースネークヘッドという種類が存在しますが、飼育方法はレインボースネークヘッドと同じです。
コウタイ
アジアに広く分布している中型のスネークヘッドです。別名七星魚と呼ばれるほどキラキラと光るスポットが特徴的で価格も安価なためお迎えしやすい種類ではないでしょうか。
全長は30センチ前後にまで成長するため60センチ規格以上の大きな水槽を用意する必要があります。コウタイも成魚になると体色が色鮮やかに成長するので色揚げを意識しながら飼育するとより一層楽しくなります。
本種は腹ビレがなく明るい体色が特徴的なので一目で他のスネークヘッドと見分けることができます。
また日本の河川に放流されても越冬可能なほど低水温に耐性があるので、ヒーターの必要はありません。ただし早く大きく成長させたい場合や色揚げが目的の場合はある程度の水温で管理する必要があります。
ドワーフスネークヘッド
本種はレインボースネークヘッドと同サイズの小型種でインド原産のスネークヘッドです。
形状や仕草などレインボースネークヘッドと共通する点が多い種類ですが、ドワーフスネークヘッドは全身明るい色を基調に青色やオレンジ色などの鮮やかな色彩が各ヒレを縁取ります。
スネークヘッドは空気中から酸素を補給できるので涼しげな色合いをしていることからも大型の金魚鉢で飼育しても面白いかもしれません。ただし本種も飛び出し事故が死因のトップに挙げられるほどジャンプ力に優れているので蓋は必ずするようにしましょう。
ロイヤルトーマン
出典:アクアアートリーフ
一見すると本当にスネークヘッドなの?と疑いたくなる容姿をしていますが、本種もロイヤルスネークヘッドと呼ばれます。非常に大型化するため120センチ規格以上の水槽を用意する必要があるためお迎えには細心の注意が必要となります。
横に伸びる黄色のラインはベアタンク水槽においても鑑賞性を向上させるのに役立ちます。飼育自体は比較的簡単で人工飼料や乾燥飼料に餌付かせることができます。
販売されている個体は稚魚であることが多く、また価格も安いので気軽にお迎えされてしまいますが、相応の飼育環境を整えなければ終生飼育はできません。
バンカスネークヘッド
出典:中野愛魚園ブログ
その名の通りバンカ島に生息する中型のスネークヘッドです。本種は上記でご紹介したスネークヘッドとは異なり、黄色やオレンジ色の暖色を基調にブラックのラインが入る体表をしています。
繁殖難易度は若干高く稚魚水槽の水質に気を遣う必要があるため水質測定を頻繁に行うことが大切です。やや人工飼料に餌付きにくい一面が見られますがクリルなどの乾燥飼料は食べてくれる個体が多いので餌に関する問題はあまりないでしょう。
販売価格は安価で流通量も多いので一般的なペットショップでも取り扱われています。
チャンナプルクラ
出典:チャンナ・プルクラ
ミャンマーに生息する美しい背びれと胸ビレを持つ人気のスネークヘッドです。
人懐っこい性格で飼育者が水槽に近づくと隠れ家から出てきてくれたりするので、人気があるのですが、流通量が少なく価格が高いのでお迎えするには少しハードルが高めです。
餌の好き嫌いもなく水質悪化にも強いので飼育難易度はそれほど高くはありません。
ジャイアントスネークヘッド
アロワナと比較しても大差ないほど大型に成長するスネークヘッドです。価格は1000円前後で販売されているのですが終生飼育を考えると環境を整えるのに数十万円の出費は免れません。
二本の黒いラインの間には鮮やかな赤色からオレンジ色にグラデーションがかかる美しい色合いをした種類となっています。本種は人工飼料よりも生き餌を好むためアカヒレや和金を餌用にストックしておくといいでしょう。