フグの種類|ペットで飼育できる品種は?

海水や汽水と比べて管理のしやすさと低コストで飼育できることから人気の淡水フグ。一口に淡水フグと言ってもいくつかの種類が存在して大きさや性格などが少しずつ異なっています。完全な純淡水で飼育可能なペットフグをご紹介したいと思います。

 

ペットとして飼育できるフグの種類

 

アベニーパファー

出典:アクアショップ イブ

インドに生息する世界最小とされている淡水フグです。人慣れしやすく愛嬌のある泳ぎ方から男女問わず根強い人気を誇っています。また野生下では集団行動をすることから同種間のみに限っては同居が可能で容易に繁殖をさせることもできます。

注意点としては人工飼料に餌付くことはまずなく、冷凍アカムシやスネールなど少し手間のかかる餌を与えなくてはいけません。また水草水槽との相性は良いとは言えず新芽や柔らかい葉を持つ水草は齧られてしまいます。

本種は直接の害はありませんが微量の毒を持っているので、ストレスの多い環境で飼育していると同居させているアベニーパファーや自分自身を毒で落としてしまいます。価格は200円前後で販売されています。

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アベニーパファーの飼い方|寿命、水温は?

南米淡水フグ

出典:のほほ~んふぐ

単純明快な名前を持つ本種はその名の通りブラジルやコロンビアに流れるアマゾン川に生息する南米原産の淡水フグです。南米淡水フグの最大の特徴とも言える水質に関しては弱アルカリ性で管理することが望ましく、アマゾン川に生息する熱帯魚としては異例とも言えます。

体長は7cm前後とそれほど大型化はしないため小型水槽での管理も可能です。またアベニーパファーとは異なり人工飼料に餌付く種類なので管理のし易いことで人気を集めています。注意点としては基本的に多頭飼育や混泳には向いていないので単独飼育をするように心掛けてください。

成長に伴って前歯が鋭く伸びてくることがありヒーターやフィルターのコードに傷を入れてしまうことがあります。対策としては硬い餌(巻き貝や二枚貝)を与えると前歯の伸びが抑えられることがあります。

 

 

インドエメラルドパファー

出典:熱帯魚新入荷情報 

国内では流通が少ないフグの一つですが繁殖事例が多く報告されている累代飼育可能な種類と言えます。性格は淡水フグの中でも荒いことで有名なので他の熱帯魚はもちろん、同種間での同居はさせないほうが無難です。

こちらもアベニーパファー同様に人工飼料や乾燥飼料には餌付きにくいので生餌か冷凍エサを与えるようにします。大きさは10cm前後とやや大柄で45cm規格以上の水槽に単独飼育させることが望ましいでしょう。ちなみに本種も弱アルカリ性の水質を好む珍しい熱帯魚です。

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テトラオドン・ミウルス

出典:ODKのお馬鹿Blog

細かい砂を底床に使用すると潜って獲物を待ち伏せる行為が観察できる面白い淡水フグです。上方に反り返った口が特徴的で流通が少ないものの人気を集めています。

大きさは15cm前後と大柄ですが砂に潜る性質のためか小さな印象を持つ方が多いのではないでしょうか。人工飼料には餌付きにくく乾燥クリルやアカムシなどの乾燥飼料には餌付く個体がいるようです。

本種は肉食性が強く他の熱帯魚や同種間での混泳はできませんので単独飼育をすることになります。販売価格は1万円以上するショップが多く若干高級な魚です。

 

インドシナレオパードパファー

出典:としとしWeb水族館

マレー半島に生息する体長15cm前後と大柄の淡水フグです。黒く飛び出した大きな目が特徴的でどこか出目金を彷彿とさせるような容姿が特徴的です。徐々に生餌から人工飼料へシフトさせることが可能で大型の淡水フグの中では管理しやすいのではないでしょうか。

また弱アルカリ性から弱酸性まで様々な水質に対応できることから日本の水に適応しやすく初心者でも安心してお迎えできます。ただ急激な水質・水温変化による白点病発症率は高いので点滴法を用いた慎重な水合わせは必要です。本種も単独飼育が望ましく混泳に不向きな種類と言えます。

 

 

ミドリフグ

出典:神畑養魚株式会社

恐らくフグの中では最もメジャーな種類といえるミドリフグ。流通している多くの個体は汽水域に生息するものですが、稀に淡水域で採集されたミドリフグが流通していることがあります。

本種は汽水域に生息していると言っても比重が海水よりの水域から淡水よりの水域まで様々なので飼育水作りが難しいと言われています。

しかし淡水域に近い場所や淡水域で採集されたミドリフグは時間をかけることで肌荒れや病気を発症させずに純淡水で管理することが可能となります。人工飼料に餌付きやすく幅広い水質に対応できることから人気を博しています。

ミドリフグの飼育方法|混泳、寿命、販売価格は?

 

弱アルカリ性の醍醐味

水草を齧ってしまうフグ飼育において水草水槽で管理することに抵抗がある方も多くいらっしゃいます。しかし弱酸性の水質で水草以外のレイアウトをするとなると流木や石など簡単なものしか使用できません。

一方で、弱アルカリ性で管理するとなると貝殻やサンゴ砂、フジツボ、ライブロックなどレイアウトできる小物が増えてインテリア性の高い水槽へ仕上げることができるのです。

また日本の水道水は弱アルカリ性であることが多く調整剤を使用することなく水換えもできるので管理も楽になるのではないでしょうか。

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