タニシの飼い方|販売価格・混泳・餌は?

世界各地で様々な種類が発見され、ビオトープや水槽のお掃除屋さんとして大活躍のタニシ。

水がある場所ならどこにでも生息していることから観賞用をはじめ、食用や薬剤としても利用されています。タニシの飼育方法や特徴、価格などをご紹介していきたいと思います。

 

タニシとは?

出典:オーラウェーブ療術院院長コラム

極度に乾燥した地域や極寒の地域以外ではどこにでも見ることができる巻き貝の一種です。非常に生命力が強く化学物質が流れるような水質汚染の激しい用水路や大きな水たまりなどにも生息しています。

食性は草食性で自然発生するコケを削り取るようにして食べることから水槽やビオトープではクリーナー生体としての役割を果たします。

アクアリウムでお馴染みのインドヒラマキガイと比較すると繁殖スピードが遅く増えすぎることがない上に大食漢でコケをよく食べてくれることから優秀なクリーナー生体といえるでしょう。

 

また石巻貝やフネアマガイは弱アルカリ性を好み汽水域で生活する種類なので、熱帯魚の多くが好む弱アルカリ性の純淡水では長く生きることができない一方で、タニシはあらゆる水質に適応して繁殖までしてしまうので、ある意味で最強の巻き貝ともいえるのではないでしょうか。

ただザリガニと同じく環境の悪い用水路に見られることから不潔なイメージを持たれやすく、それほど人気のある巻き貝ではありません。

もちろん、ペットショップで販売されているようなタニシは綺麗な飼育水で管理されていることが多く細菌類を多く保有していないので他の巻き貝と何ら代わりはありません。

 

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販売価格

観賞用としてはヒメタニシが多く流通しています。販売価格は大体100~300円のところが多く、石巻貝よりも若干高めの設定であることが多いようです。

鑑賞性の高いマルタニシはやや高く800円前後することもあります。一度お迎えすると2~3年は生きてくれますので掃除能力から考えてもコストパフォーマンスは高いといえるのではないでしょうか。

 

 

タニシの飼い方

出典:たにし – ぶべら

日本にも広く分布している巻き貝なので一年を通して屋外飼育が可能です。屋外飼育をする際は軽く砂や大磯砂などの底床を敷き詰めてカルキを抜いた水の入った容器に入れておくだけで繁殖まで狙えます。

冬季は氷が軽く張るくらいなら問題なく生存していることが多いようですが、完全に飼育容器の水が凍ってしまうような状態だと生存することはできません。

北海道や東北地方の場合は冬季のみ屋内飼育にしてみるのもいいでしょう。

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水は動かすことで腐るのを遅らせることができますが、止水した状態だと一週間程度でかなり水質が悪化してきますので匂いがするようになったら換水することをお勧めします。

ただ雨水である程度換水されるためなのか、一年間一切換水せずとも生存するタニシは多くいますので、気がついた時に換水する程度で問題ないでしょう。

 

屋内飼育する場合は水槽から脱走することがありますので蓋を締めて毎日脱走のチェックをしてください。そのまま放置しておくと乾燥して窒息してしまいますので、水槽に都度戻すようにしてください。

よくタニシを水面から出すと変わった音を出して鳴きますが、声帯があるわけではなく貝殻と本体が空気に触れることで音が出ているだけです。

管理水温は0~35℃程度の範囲なら問題なく飼育することができますが、弱っている場合や餌が十分に与えられていない状態だとポツポツと落ちていく個体が見受けられます。

 

管理水質は弱アルカリ性の硬水が理想的で繁殖を目的とするならおすすめですが、特に弱酸性の軟水でも生存可能です。

底床は何でも使用できますが、ソイルなどの軽い底床を使用すると潜ってしまってどこに行ったかわからなくなることがあるので、鑑賞目的の場合は大磯砂など重いものを使用することをおすすめします。

 

水草水槽に導入を考えている方は多いと思いますが、アヌビアスやアマゾンソードのようなしっかりとした硬い葉の水草は表面にこびりついたコケを削るようにして掃除してくれるのでオススメできます。

ただ柔らかい葉の水草や新芽は食害を受ける可能性があるので注意が必要です。

 

 

餌の与え方

出典:大分めだか日和

タニシは水槽面にこびりつく茶苔や糸状のコケなど様々な藻類を主食として生活している関係上、立ち上げて間もない水槽に導入してみると餓死してしまう可能性は否定できません。

熱帯魚を導入してある程度コケが目立ってきたときに導入することをお勧めしますが、シュリンプ用に製造された人工飼料も食べるのでコケがない場合は植物性の人工飼料を与えておくといいでしょう。

熱帯魚の食べ残しなど肉食性熱帯魚向けに製造された人工飼料もお腹が減っていれば食べるようですが、食いつきは良くないようです。

 

 

混泳の相性

タニシは肉食性ではないのでシュリンプや稚魚など捕食対象となりやすい生体とも混泳させることができます。またオオタニシとヒメタニシのような倍近く大きさのあるタニシ同士も問題なく共存できます。

ただアロワナやアベニーパファーのような貝類を捕食する熱帯魚との共存はできないので注意しましょう。

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