ハナダイの中ではもっともよく見かける種類で、値段も安く入門種的な扱いを受けるのがアカネハナゴイ。まずはアカネハナゴイからハナダイの飼育を始めてみると良いです。
アカネハナゴイとは?
出典:アクアギフト
特徴
生息地は西部太平洋、大きさは10㎝前後に成長します。アカネハナゴイの特徴は、オスはピンク色の体に目の周辺や尾ひれの付近が薄く青色になっていて、背びれは濃いピンクでアカネハナゴイだけでピンクのグラデーションが楽しめる事でしょう。
メスの方がオスよりも色が薄くオレンジ色で、オスよりは地味な印象を受ける事でしょう。
ですが、アカネハナゴイは集団を作って初めてオスの生体が出てくるので、メスのみで飼育をしていても問題ありません。最初からオスを導入していても良いのですが、メスから性転換していく様子を観察しても面白いですね。
寿命
アカネハナゴイの寿命ですが、だいたい3年から5年程度になります。大きさの割には短い印象を受けますね。
販売価格
アカネハナゴイの価格についですが、だいたい1匹1000円から1500円程度になる事が多いようです。
アカネハナゴイは販売されるときにパターンがあり、ハーレムを作った状態で販売されるかペアでの販売になるか、まとめて5匹などで販売される場合があります。
数に応じて値段は高くなるのですが、オス確定の個体が入っていると値段にも反映されやすく値段があがります。ですので、一番値段が高いのがハーレムになりますね。
ただし、入荷時期等は決まっておらず、割とコンスタントに入荷されていますので、海水魚を扱っているようなショップであれば在庫を持っている場合が多いようです。
ネット通販と実際のショップでの違いはあまりないため、どちらで買っても問題ないでしょう。
アカネハナゴイの飼育方法
水温と水質
アカネハナゴイの水温ですが、22度から26度前後になります。環境の変化に適応してくれますが、水温としては26度に設定しておくよりも、2度から3度くらい低い温度に設定しておいた方が調子がよさそうです。
水質は、ハナダイの中では比較的水質悪化にも強く、ある程度は耐えてくれます。
混泳
アカネハナゴイを混泳させる場合には、性格が臆病である事から他種でも気が強い種類との混泳は難しいです。逆に海水魚の中では例外的に同種との混泳が楽しめる種類になります。
というわけで、ルリスズメダイやミスジリュウキュウスズメなどの小型の海水魚との混泳を行うのはリスクがありますが、別種のハナダイとの混泳は可能です。
性格的な問題はありますが、ハギやヤッコとは相性が良い場合もあり、水景として青色が欲しい場合はハギやヤッコから選ぶと混泳に苦労しません。
色味としては近くなってしまいますが、ハナダイを混泳させる場合には複数飼育をされる方が多いようです。それくらいハナダイは複数飼育がスタンダードになってるわけですね。
逆に単独飼育をする場合は飼育難易度が少し高くなるかもしれません。野生では群れでいる事が普通のため、レイアウトの影に隠れてなかなか出てきません。
サンゴとの相性
アカネハナゴイのサンゴとの相性についてですが、相性は非常に良いです。ハナダイの仲間は基本的にサンゴに手を出す事はなく、サンゴ水槽での飼育者が多いのも特徴です。
アカネハナゴイがピンクからオレンジである事から、寒色系の色味のあるサンゴとの混泳を行うと良いでしょう。緑色や青色があるとアカネハナゴイとの色のコントラストが楽しめます。
水槽
アカネハナゴイの飼育に必要な水槽の大きさですが、45㎝程度はあった方がよいです。
遊泳力も高く水質の悪化にもある程度耐えてくれることから油断しがちですが、混泳を行う事を考えると小さい水槽では飼育難易度がぐっと高まります。
出来れば60㎝あると飼育難易度も下がりますし、混泳も楽しめるので一番良いでしょう。90㎝の大型水槽での飼育も見かける事が出来ます。
大型水槽になるとアカネハナゴイも群れを作り、サンゴもおいてあるため、まさに海の中の景色のようなアクアリウムを楽しむ事が出来ます。混泳もサンゴも楽しみたい場合は大型水槽での飼育が勧められます。
餌の与え方
アカネハナゴイの餌についてですが、アカネハナゴイの食性は雑食性で、一般的にアカネハナゴイの餌付けは簡単とされています。
通常ハナダイは餌付けに苦労する場合が多いのですが、水槽に導入して、環境に慣れてくるといきなり人工飼料でも成功をする場合が多いです。
餌付かない事はあんまりありませんが、導入当初はホワイトシュリンプなどの嗜好性の高い餌を与えて、ホワイトシュリンプを食べるようになったら、人工飼料も混ぜながら与えると人工飼料の方に餌付いてくれます。
なりやすい病気
アカネハナゴイの病気についてですが、性格の臆病さから、他の種類の海水魚に攻撃されやすく、そのことによる傷口からの病気になりやすいです。
というわけで、白点病等も導入初期には見られますが、一番注意するべきは細菌性の病気でしょう。攻撃されてしまうと病気になってしまうため、やはり混泳での組み合わせに注意するしかなさそうです。