小型ヤッコの中では色んな模様が見れる珍しい特徴を持つアカハラヤッコ。色が綺麗になってくるのが見ものです。
アカハラヤッコとは?
出典:有限会社プラスト
特徴
生息地は西部太平洋。大きさは8㎝前後になります。アカハラヤッコの特徴は、名前の由来通りに腹部から尾ひれにかけて広がる鮮やかな赤オレンジではないでしょうか。
このオレンジ色の上に独特の黒の模様が広がっていて、小型ヤッコの中でも独特のカラーリングを出しています。
このカラーリングには個体差が多少あり、鮮やかなオレンジ色な物もいればオレンジが薄く、グレーが濃い個体もいます。
赤色だけでなく、背びれや、尾ひれの周りを縁取るようにしてネオンブルーが広がっています。こちらは他の小型ヤッコにも見られる特徴ですが、腹部のオレンジ色とのコントラストによってより一層美しく見えます。
海水魚の中では割とよく見られる存在であり、どこのアクアリウムショップでも扱っています。
寿命
アカハラヤッコの寿命ですが、5年から7年程度になります。場合によっては3年という事もありますが、野生から採取してきたことによる影響でしょう。
水換えで水質をしっかりと維持出来れば長生きできるでしょうし、逆に小さい水槽で飼ってしまうとストレスによって早めに寿命を迎えてしまう可能性があります。
水質汚染とストレスには気を付けて飼ってあげると寿命をまっとうしてくれるでしょう。
販売価格
アカハラヤッコの価格は2000円から3000円になる場合が多いようです。コンスタントに入荷されてる種類ですので海水魚を扱っているようなショップだと在庫として持っているでしょう。
アカハラヤッコの飼育方法
水温と水質
アカハラヤッコに適した水温は23度から27度前後です。小型ヤッコの中でも強健な種類で適応してくれますが、調子よく飼育をしようと思えば、低めの水温の方が調子がよさそうです。
水質の方もある程度、アカハラヤッコは適応してくれますが、水槽に導入した当初や、水質の変化が激しい小さい水槽だと体調を崩す事も多いようです。
状態の整った水槽で落ち着いた環境で飼育をしてあげましょう。
混泳
アカハラヤッコの性格は個体によりますが、割とおだやかな性格をしている部類に入ります。他の小型ヤッコ同様の気の強さはありますが、攻撃的ではないので、ヤッコ同士の混泳でなければうまく混泳をする事が出来ます。
オレンジがメインのカラーリングであるため、青色の海水魚を導入すると美しくなります。水景としてはルリスズメダイを導入したいところですが、性格的に難しい可能性があるので、クイーンエンゼルフィッシュ等の、鮮やかでなおかつ黄色が入っている海水魚を導入するとよいかもしれません。
大型ヤッコの幼魚はヤッコの中でも種類が違うため混泳が可能ですので、ヤッコが複数いる状況を楽しめます。
アカハラヤッコの色がオレンジですので、ハナダイの暖色を入れるとヤッコの存在がかすんでしまう可能性がありますが、ハナダイの中でも濃いピンクを持つ種類を入れると水景のバランスが取れます。
スミレナガハナダイだとメスだと色被りをしてしまう可能性がありますが、オスの方だと濃いピンクで色がまったく違うため水槽の中が華やかになるでしょう。
サンゴとの相性
アカハラヤッコのサンゴとの相性ですが、サンゴとの相性は小型ヤッコの中では良いでしょう。
アカハラヤッコはケントロピーゲ属に分類される熱帯魚なのですが、クシピポプス属に比べるとサンゴを食べてしまう事で有名です。
ちなみにサンゴとの混泳によく選ばれるフレームエンゼルもクシピポプス属に分類されます。ケントロピーゲ属の中ではサンゴに対しての食害は少なく混泳の成功に期待が出来るでしょう。
初心者から上級者まで人気のスターポリプや、ディスクコーラルなども混泳の相手としては非常に良いのではないでしょうか。
水槽
アカハラヤッコの飼育に必要な水槽の大きさですが、45㎝の中型サイズの水槽から飼育を始める事が出来ます。
アカハラヤッコが8㎝前後にしか成長しない事から大きさの面だけで考えると30㎝程度でも良いのですが、水質汚染に対してアカハラヤッコが適応してくれるのかを考えると、やはり1サイズ上の水槽で飼育を始めた方が良いと思われます。
もちろん水槽に対して飼う事の出来る数は1匹が安全ですが、90㎝などの大型水槽であれば複数飼育が出来る可能性もあります。
餌の与え方
アカハラヤッコの食性は雑食性になりますが、植物質の栄養を与えると調子よく飼うことが出来るでしょう。
餌付けに苦労するような事はないと思いますが、入荷状態によっては餌をつつき始めるまでに時間がかかる事があります。
特にショップから持ち帰ったばっかりで驚いている個体は色も悪く、隅っこの方でじっとしていて餌も食べないでしょう。しばらく間をあけて水槽に慣れさせてください。
それでも餌付かない場合は、ホワイトシュリンプを入れて匂いで釣りましょう。興味があってつつき始めてくれば、人工飼料の方には簡単に移行できるので最初が肝心ですね。
なりやすい病気
アカハラヤッコの病気についてですが、基本的には病気に強い種類にはなりますが、水質汚染が進んでいる水槽や輸送したばかりのときのストレスによる白点病は発症しやすいです。
このタイミングで餌を食べていない場合が多く焦ってしまいがちですが、冷静にまずは水質を綺麗に保ち、病気の治療を行ってください。