プレデタービートルと聞くと何か恐ろしい昆虫のようなイメージを思い浮かべますが、実は海外産のオサムシのことを指します。
美しいメタルカラーが特徴的でペットとして人気が高く、様々な種類が世界各地に生息しています。プレデタービートルをお迎えする前に知っておくべきことをご説明したいと思います。
プレデタービートルの特徴とは?
出典:奇蟲販売Arsenalのブログ
基本的に夜間に動きまわり地上に棲む生き物を摂食する肉食の甲虫です。世界には何と2万種以上が生息しておりマニアの間では非常に人気のペットです。
ペット用に販売されているものはプレデタービートルと呼ばれるが、日本では「ゴミムシ」と呼ばれることも多いようです。
主に夜行性で飛行能力に欠いているため地上を素早く歩きまわり獲物をさがしています。ちなみに手塚治虫の”治虫(おさむ)”はこのオサムシから命名されています。
プレデタービートル(オサムシ)の魅力とは?
種類によって様々な色合いをしていることからコレクション性が高く、ケージ内をカラフルに彩ることができます。また、金属光沢をしているので光の当たり具合で色々な色を楽しめるでしょう。
鮮やかなメタリックカラーをしている種類ほど昼間に活動する傾向が強いので、自身のライフスタイルに合わせて飼育個体を選ぶと良いでしょう。
寿命
出典:爬虫類倶楽部仙台店ブログ
自然下での寿命は産卵後の弱体化や捕食されたりして1年未満であることが多いようです。一方で飼育下のプレデタービートルは2~3年ほど生きることも多く冬季はパネルヒーターが必須となります。
販売価格
外国産は1~4万円と少々高額です。しかし、国内産のオサムシは公園や雑木林で採取可能なので一度昆虫採集に出かけてみてはいかがでしょうか。
購入する場合はオークションで100~1000円程度で入手できます。
プレデタービートルの人気の種類
出典:ランバージャック(LUMBERJACK)
プレデタービートルの人気種をいくつかご紹介します。
サウスアフリカンプレデタービートル
非常に鋭いアゴで大きな昆虫や幼虫を切り刻んで捕食する人気種です。流通個体は自然採集個体が多く、繁殖方法は詳しく解明されていないため繁殖個体は珍しいです。
強くはありませんが尻尾から毒(刺激物)を吹き付ける習性があるので取り扱いには注意が必要です。給餌間隔やケースの大きさによりますが基本的に複数飼育は可能なようです。
キンイロオサムシ
出典:世界のブナの森
ファーブル昆虫記にも登場するメタリックグリーンの体色が美しいオサムシです。
昼夜問わず活発に動きまわり、ミミズやミルワームなどを食べて生活をしています。美しい見た目とは裏腹にかなり獰猛な性格をしているため単独飼育をおすすめします。
アオオサムシ
出典:山はいいなあ
国内に生息するオサムシで綺麗なメタリックグリーンをしています。金属光沢はキンイロオサムシほどではありませんが、縦に綺麗な黄色い線が入っており人気の高い種類となっております。
本種も飛翔能力に欠けており、ヒキガエルの餌食にされる傾向にあるようです。
オオオサムシ
こちらも国内各地で生息している大型のオサムシです。日中は枯れ木や落ち葉の下で休み夜間に獲物を捕らえるため活発に動き回ります。
危険を察知すると尻尾から異臭を放ち、身を守ります。黒い金属光沢が特徴的で綺麗な縦筋が両羽に描かれています。
プレデタービートルの飼い方
ケージは50mmを超える個体もいるので少し余裕のあるプラケースか水槽を使用します。底床は赤玉土が最適なようですが川砂や腐葉土、ミズゴケなど何でも利用できるでしょう。
乾燥しすぎるのもよくありませんので土を触って少し形が残るぐらいに霧吹きをします。底床を敷いたらシェルターと水入れをレイアウトして木くずや落ち葉を設置すると良い足場となるようです。
鑑賞を目的とするならば流木を立体的にレイアウトしてライトを設置するとオシャレなインテリアにもなります。定期的に食べ残しや糞をピンセットで取り除き、1ヶ月を目安にケージを丸洗いするとお部屋でも清潔に飼育することができるでしょう。
ケージ内の温度は20~25℃程度に保ち、夏季の高温に注意してなるべく涼しい場所に置きましょう。成虫は昆虫ゼリーも食べますので、常時設置しておくと喧嘩や共食い予防になるのでオススメです。
餌の与え方
出典:爬虫類ライフ
基本的にミミズからコオロギまで何でもよく食べてくれますので餌で困ることはないでしょう。獰猛な性格で同じ肉食性のカマキリまでも食べてしまうようです。
幼虫にはミミズやフタホシコオロギ、かたつむりなど小さくて柔らかい餌を与えると良いでしょう。新鮮な豚肉や鶏肉の切り身も与えるとガツガツ食べて面白いです。
まとめ
プレデタービートルは少々値が張り大人の趣味ではありますが国内産のオサムシは比較的安価に手に入れることができますので、まずは身近なオサムシから始めてみてはいかがでしょうか。
繁殖方法が確立されておらず、幼虫を成虫へ育てる難易度が非常に高いことから攻略性もあり一度飼い始めるとスルメのように味が出てくるペットです。