とても頭がよく人懐こいデグー。頭がいいのでしつけが比較的楽にできます。しかし頭がいいからこそ、悪いことをされたのも覚えていて、信頼関係を崩す原因になります。そんなデグーのしつけ方、懐かせ方をご紹介します。
デグーのなつかせる方法
デグーに限ったとこではないですが、懐かせるために一番簡単で有効なのがおやつを使うことです。いいことをしたときにおやつがもらえると、そのことを喜んでするようになります。
しかしデグーは頭がいいので、おやつがもらえないとしないということになりかねません。そうならないようにうまくしつける必要があります。
怖がらせない
デグーをいきなり後ろや上から抱きかかえることは絶対してはいけません。デグーは臆病な動物なので、人間のことを怖い存在だと思ってしまい、その後の懐き方に悪影響を与えてしまいます。
デグーを抱くときは必ず正面から、そっと両手で下からすくい上げるようにしてください。飼い始めはご飯と水の交換、掃除だけを行い、無理にスキンシップをとろうとしないでください。
デグーの方から寄ってきたり、逃げなくなったらスキンシップを取り始めてください。まずはこの基本ができていないと、どんなに時間をかけても懐いてくれないと思った方がよいでしょう。
名前を覚えさせる
デグーとスキンシップをとる上で最初に行ってほしいことは名前を覚えさせることです。名前を呼びながらおやつやご飯を与えるのを繰り返すと、自分の名前を覚え、呼ぶと反応するようになります。
デグーを馴らしたりしつけたりするうえで名前を覚えさせておくと有効なことが多いですし簡単にできますので、是非やってみてください。
呼び寄せる
名前を覚えたら次は呼んだら来てもらう練習です。最初に名前を呼び、興味を示したらおやつを与えます。最初は目の前で行いますが、少しずつ距離を長くとり、寄って来たらおやつを与えます。
これを繰り返すことで、遠くからでも名前を呼べば来てくれるようになります。毎回少しずつ距離を伸ばし、ゆっくり教えてあげてください。
注意してほしいのは、おやつを見せながら呼ぶのではなく、来てからおやつを与えること、おやつを持っているのを見られないようにすることです。そうしないと、名前を呼ばれたから行くのではなく、おやつがあるから行く子になってしまい、おやつがないときには来てくれなくなります。
デグーは音でコミュニケーションをとっている動物なので、飼い主の声を覚えて反応するようになります。おやつはあくまでもご褒美にし、飼い主の声に反応するようにしつけましょう。
デグーに話しかけるときの口調、声色は毎回統一した方が良いです。
なかなかうまくいかずに苛立ってくると口調、声色がきつくなる場合が多いですが、そうなるとデグーに苛立ちが伝わりますし、口調、声色がいつもと違うことで戸惑ってしまいますので気をつけましょう。
手に馴らす
まずは手のひらにおやつを乗せて与えます。最初はそのまま食べさせることで手のひらへの恐怖心をなくします。これが出来たら、上記の呼び寄せる方法で手の上に誘導します。同じようにすれば肩や膝にも乗ってきてくれます。
おやつだけだと食べたらすぐに手から降りてしまう可能性があります。手の上にいるときに撫でてあげると、手の上=心地いいことをしてもらえると覚え、しばらくいてくれるようになります。
デグーのしつけ方
デグーをしつける上で覚えていてほしいのは、なんでも人間の言うことを聞く生き物ではないということです。犬のしつけのように主人に従わせるという考え方ではいけません。
デグーと人間は対等な立場だと考えてください。デグーが自らそうしたくなる、したくなくなるように飼い主側の工夫が必要です。またデグーは一箇所に排泄する習性がないのでトイレのしつけはできません。そこは諦めるしかありません。
噛みぐせ
デグーを含めげっ歯類の動物に、完全に噛むなというのは無理なことです。しかし、人間の手を噛んではいけないと教えることはできます。デグーの噛みぐせがつきやすいのは、飼い主にある程度慣れてきた頃です。この頃から手を甘噛みするようになってきます。
噛まれたときに飼い主さんにしてもらいたいのは、噛まれて不快だとデグーに伝えることです。具体的には、指を噛まれたなら、噛まれている指の爪でデグーの歯を軽く叩いてください。
指以外を噛まれたときなどは、指先でデグーの鼻を軽く突いてください。「いけないよ!」など言葉を決めて、強めの口調で話しながら行うと効果的です。
これらを繰り返すことで、徐々に噛まなくなってくれるでしょう。ポイントは「軽く」行うことです。強くしすぎてデグーが痛い思いをしてしまうと、飼い主を恐怖の対象と見てしまい、怯えて近づいてきてくれなくなるかもしれません。
そうなってしまったら関係修復は大変です。焦らず、少しずつしつけてください。もしデグーがまだ飼い主に慣れていないときに噛まれたら、それは飼い主に怯えているからです。
その場合はこのしつけ方はさらに怯えさせるだけですので行わないでください。おやつなどで飼い主の手に馴らすことから始めてください。
鳴き声
デグーは寂しいと飼い主を呼ぶ為に鳴き続けることがあります。犬や猫に比べて声は大きくないので近所迷惑になることは少ないですが、ずっと大きな声で鳴かれるのは困ります。
呼び鳴きをしない子に育てるためには、呼ばれても無視するのが第一です。呼ばれたからといって返事をしたり、デグーの方を見たりすると、呼べば飼い主の気を引くことができると学習してしまいます。
呼ばれたら無視、静かに待っていたらほめてあげてください。まだ呼び鳴きの癖がついていない子はこの方法で呼び鳴きを防ぐことができますが、すでに呼び鳴きの癖がついている子はこれでは直らない可能性もあります。
その場合に試してほしいのは、呼んでもいい声といけない声を使い分けさせることです。大きな耳障りな声で鳴かれたときは同じく無視します。小さい声で鳴いたときにはしっかり返事をしてあげます。
そうすることで、この声で鳴けば飼い主とスキンシップがとれると学習し、飼い主を呼ぶときは小さい声で呼ぶようになるので、騒音になりません。声でコミュニケーションをとっているデグーだからこそできる対処法です。
しかしまずは先に述べた、徹底的に無視する方法をとってください。小さい声で呼ばせるのは最終手段と思っておいてください。
いかがでしたでしょうか?デグーは懐きやすい動物であると同時に、臆病な性格でもある為、接し方次第で懐き具合が大きく変わってしまいます。
正しい接し方でデグーとの信頼関係を築き、ベタ馴れのデグーに育ててください。