ピグミージェルボアの飼い方|世界一小さいネズミ

ちっちゃなネズミのピグミージェルボアをご存知ですか?名前だけ聞いてもわかりにくいですがハムスターのようなまあるい身体に細く長いしっぽと脚が特徴の小さなネズミです。

体はとっても小さく、成熟体で500円玉ほどの大きさ。正面から見ると顔に足と手が付いてるようにしか見えないなんとも言えない可愛らしさ。そして横から見ると2頭身!まさしく漫画の世界から飛び出してきたようなネズミです。

 

世界一小さいネズミ「ピグミージェルボア」とは?

英語で書くと、Pygmy Jerboa。一般的には、バルチスタンコミミトビネズミと呼ばれています。

出典:ペットスタイル

大きさ・寿命など

  • 目属性科:ネズミ目 トビネズミ科(1属1種)
  • 原産国:パキスタン・アフガニスタン
  • 分布:パキスタン南部、バルチスタン地方
  • 体長:オス3.6~4.7cm/メス3~4.7cm
  • 体重:オス3.2~3.5g/メス3.8~4.1g
  • 寿命:約3年ほど

ジェルボアとはアラビア語で「Yerbo(大きな脚) 」という意味だそうです。野生ではパキスタンのバルーチスターン地方という季節によって温度差が激しい砂漠に生息しています。

冬は極寒でマイナスまで下がることもあり、夏も30度を越え、雨が全然降らない環境で生きています。単独生活をしていると考えられ、相性が合わないとケンカをしたり、場合によっては共食いしてしまうこともあるため飼育は複数より単独飼育が無難といえます。

 

可愛い見た目可愛さと癒し系のペットとして日本にも2000年に初めにやってきましたが、2005年9月以降ネズミなどは輸入規制の対象となり、現在では日本の基準に則した施設で繁殖・飼養された個体の輸入か、国内繁殖された個体以外は入手できなくなりました。

そのため詳しい生態や飼育環境などは事例が少なくまだまだわからない事が多いので飼育は難しそうです。

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生態

出典:ペットスタイル

ネズミなのですが4足歩行ではなく、長い脚でカンガルーのようにピョンピョン飛び跳ねながら移動します。大きさや仕草、移動する姿はまるでゼンマイ仕掛けのおもちゃのようです。

ハムスターよりも移動スピードが早いので見失わないように気をつけてください。家具などの隙間に入ったら見つからなさそうです。世界最小の哺乳類ですからね。

 

夜行性の動物なので日中は寝て過ごします。寝相が悪く、仰向けになったり転がっていたりとかなり無防備な姿で寝ているので、どう見ても死んでいるようにしか見えず、心配で起こしてしまうということも起きているようです。

手の上に置いても、好きな寝ポーズに動かしても全く微動だにせず、まさしく「爆睡」してます。日中はなるべくストレスや体力消耗につながるため、そっとしておいて癒されてください。

 

販売価格

出典:ペットスタイル

輸入規制もあり現在は絶対的な数が少ないです。入手するにはこまめにネットで確認するしかないようです。

流通していた頃は2万円ぐらいだったようですが今ではかなり値が上がっていると思います。

 

ピグミージェルボアの不思議なしっぽ

身体の2倍以上はありそうなしっぽ。実は大事な役目があり水分や脂肪を貯めておけ、2,3日飲まず食わずで過ごせるそうです。

ちょうどラクダのこぶのようなものです。栄養を取りすぎてしまうと、しっぽが脂肪を溜め込んで太くなります。肥満管理に役立ててください。

 

 

ピグミージェルボアの飼い方

出典:なつかしのペットたち

飼育環境

ゲージなどはハムスター用のゲージが良さそうです。網目ではないものを選んであげないと爪楊枝のような細い足が挟まってしまいますので事故が起きないように工夫してください。

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できれば焼き砂を用意してあげられるといいです。野生の状態に近づけるため多少でも日中と夜間の温度差をつけてあげた方が良いです。ホットスポットがあるといいです。砂漠地帯に生息している動物なので何よりも湿気にとても弱いです。

 

お部屋の湿度には気をつけてください。暑さに強いからといって日中エアコンなしではお部屋は湿気で風通しの悪いゲージの中は蒸し蒸しです。日本での死亡例が多いのは、台風時期なのだそうです。梅雨の時期も危険ですね。反対に冬は気温低下に注意です。

いくら夜はマイナスまで下がるときもある砂漠地帯に生息しているからといっても昼間は暑いですから、部屋の温度だけではなくゲージの中まで暖かいかチェックしてください。ホットスポットだけではなく小動物用のヒーターがあるとピグミージェルボアとお財布にも優しいかな。

 

餌の与え方

出典:若林からのお知らせ

野生下では、雑食性で木の実、草木、小さな昆虫や幼虫などを食べ生息しています。飼育下では、小鳥用混合フード(種子類:粟、麻の実、カナリーシード、エゴマ、キビ、菜種、ヒマワリの種など)がお手頃です。

一回の量は手の指の親指のヒラほど。たまに野菜(小松菜など)をあげて水分を補給してあげてください。あまり水分量が多い野菜をあげるとお腹を壊してしまいます。なので水飲み場は不要です。

そして一番大事なのは動物性たんぱく質です。鳥のササミなどをしっかり茹でて水分を取って与えてください。動物性たんぱく質が足りないと共食いが始まるそうです。一匹だと自分のしっぽとか食べてしまうかもしれません。

 

飼育上の注意点

警戒心や攻撃性は弱いようですが、人間が触るだけでもストレスを感じ、体力消耗につながるため落ちついた環境で静かに飼育しましょう。身体がとても小さいため、スキンシップをとるよりも、可愛らしい姿を観察して癒されてください。

ピグミージェルボアにとって私たち人間はとてつもなく大きな巨人でしかありません。巨大な生物だと認識もしてないかもしれませんが。

私たち人間で例えるなら、突然大仏さまの手が現れるぐらいの驚きを与えているのかもしれません。気をつけましょう。

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まとめ

身体が小さい動物は少々のことでもストレスを感じ体調が悪くなります。輸入にしろ国内繁殖の子にしろペットショップからの移動と新しい環境、きっとヘロヘロです。

「ワンシーズン持てば」ぐらいの気持ちでいた方がいいと思います。飼育用品もお店の方や小動物に詳しい方に相談しながら揃えたほうがより良い環境が保てると思います。

 

何よりもお近くにげっ歯に詳しい、獣医の方がいる動物病院を見つけておいた方が良いと思います。あまりの小ささに内臓系は診てもらえないかもしれませんが骨折などは診てもらった方がいいと思いますし、何かあった時にも安心できます。

ピグミージェルボアは抱っこしたり触れあったりする動物ではありません。動作や仕草を見て癒しを与えてくれる動物です。

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