ホッキョクグマの飼育方法|寿命・餌・食用?

真っ白で大きくたくましい身体と愛らしい仕草から人気のホッキョクグマ。

非常に知能が高く道具を使って餌を食べる個体も確認されているほど鑑賞性にも優れており、世界中の動物園で人気を博しています。ホッキョクグマの気になる飼育方法や特徴などを余す所なくご紹介したいと思います。

 

ホッキョクグマとは?

別名シロクマとも呼ばれる本種は、体長2メートル前後でメスよりもオスの方がやや大柄なことが多い食肉類のクマの一種です。主にアラスカや北極圏で観ることができ、流氷に乗って長距離を移動することもあります。

体の構造は寒冷地に適していますが、哺乳類なので多少の暑さには耐えることができるので日本をはじめとする夏のある地域でも飼育されています。

 

ただし、ヒグマなどと比べると暑さに対する抵抗力は低いので基本的には冷房の効かせた屋内か氷や冷たい水の張った屋外で飼育されます。

ホッキョクグマは泳ぎが得意で軽く一般道を走る車程度には高速に泳ぎ回るため広い敷地と広いプールが必要となります。野生下では天敵がほとんど存在しないため、単独で行動する個体が多いようですが稀にシャチに襲われることもあるようです。

ホッキョクグマに似た種類にヒグマが挙げられますが、ホッキョクグマよりもヒグマの方が生息環境上、天敵が多いためか戦闘能力に優れており、地球温暖化などでホッキョクグマが南下した場合に絶滅する可能性があります。

 

スポンサーリンク

 

ホッキョクグマは食用には向いてない

ホッキョクグマは食用としてイヌイットに捕食されることがあります。ただし、ホッキョクグマには大量の寄生虫がいる可能性が高いので極力食用にすることは避けるべきです。

また、肝臓を食べると体調を崩したり、最悪の場合死に至る危険性があるため食用に向いているとは言えないでしょう。地球温暖化の影響により生息数が現象することから生息地では保護対象として定められていることもあります。

ホッキョクグマは肉食獣であることで有名ですが、それほど狩りを得意としていないため返り討ちにあうこともあるそうです。ただ小さな魚類は上手に捕食することからホッキョクグマの娯楽としてプールに泳がせておくのもいいでしょう。

 

 

寿命

野生下の場合は30年近く生存することができます。飼育下の場合だと怪我を負ったときに治療を受けられたり規則正しい生活を送ることができることから40年以上生存する個体も存在します。

ただ人間ほどに長生きするかと言われると難しく、50年以上生存しているシロクマは飼育下ではいないようです。

スポンサーリンク

 

 

ホッキョクグマの飼育方法

飼育環境・費用など

ホッキョクグマの飼育には巨大なプールと広大な敷地が必要です。また、脱走しないように壁を高く作る必要があります。

また体毛の構造上太陽光を体表へダイレクトに受けるため日本の真夏の太陽はホッキョクグマにとって地獄のような暑さとなるため、基本的には屋内の冷房の効いた部屋で過ごさせるようにしてください。

 

動物園では真夏日にも屋外に出して来場者に公開していますが、巨大な氷を与えたりプールの水温をかなり低く設定しています。

プールに大量のアオミドロが発生したり水が汚れてくると透明な体毛をしているため緑色になったり黄味がかった色合いになります。

 

ホッキョクグマの繁殖に挑戦する場合はオスとメスのペアを同居させておきますが、子どもが産まれてからは必ず子供とメスを同居させて、オスは別の場所に移動させないとオスが子どもを捕食してしまうので注意してください。

繁殖期は春頃で秋から翌年の新春にかけて出産することが多いようです。飼育下の繁殖は専門知識のある動物園でも難しいことで知られているため、成功するとニュースに取り上げられることもあります。

 

産まれたばかりの子どもは600グラム程度でしっかりと毛が生えています。

参考として一年間で必要な飼育費用は約800万円と高額になるため、かなりの高所得者でなければ40年近くも維持することができなくなりますし、飼育許可がおりないでしょう。

 

 

餌の与え方

ホッキョクグマはアザラシや魚類などの生餌を主食としているため飼育下においても肉食獣に与える餌を使用します。生息地では植物があまり育たない環境のため、それほど頻繁に植物を食べる事はありませんが、与えると食べる個体も存在します。

おおよそアダルト個体の必要カロリーは1万キロカロリー以上と言われているため、非常に餌代が高くつく動物と言えるでしょう。

 

稀に子熊を成獣のオスが捕食することが知られているため、飼育下繁殖に挑戦する場合はなるべく別々に飼育したほうが良いでしょう。

特に成獣同士で共食いをすることはなく、喧嘩をしても軽いけが程度に治まることが多いようですがストレスの原因になりかねないので基本的には単独飼育をお勧めします。

野生下ではアザラシを捕食することが多いようですが、動物園などでは安価な肉や魚類などを与え、補助的に果物などを給餌されます。一日あたりの給餌量の目安としては肉が10キロ前後となります。

スポンサーリンク