最近ペットとしてテレビで紹介され、人気が出つつあるキンカジューですが、生物学的にも分かっていないことがあるミステリアスな動物です。
外見はサルとネコとフェレットを足して割ったような、何ともオンリーワンな魅力があり、好奇心旺盛な性格は人間にも向けられるため、一緒に遊ぶこともできます。
キンカジューの特徴とは？
出典：ペットショップくぃ～んの新入荷情報配信ブログ
生態や大きさ
アナグマ科に属しているものの、生態はサルに近いといえるでしょう。雑食ですが主食はフルーツで、樹上生活をします。
体長は40センチ〜70センチで、体重は約5キロ弱、尻尾がとても長い事が特徴です。この長い尻尾を木に巻きつけることで高いところでも安定して生活できるのです。
寿命
長い舌を使ってはちみつや花の蜜を舐めたり、木の中にいる虫を捕って食べることもあります。熱帯雨林に生息するため適温が27度〜33度と高く、真夏でなければヒーターを使用しなければいけません。
手は指紋まであり、人間のようにも見えます。体毛はオリーブ寄りの黄褐色で柔らかいのが特徴です。寿命は約23年とされていますが、ホノルル動物園では41年生きたという記録も残っています。途中で投げ出さず、最後まで添い遂げる覚悟が必要ですね。
飼育に必要なものと費用
出典：スプラッシュ
日中はゲージの中で過ごすことになりますし、樹上生活が基本なので高さのあるネコ用のゲージがおすすめです。約1万円〜2万円くらいです。約3,000円で用意できる登り木を配置してあげると運動にも役立つでしょう。小屋代わりのネコ用ハンモックは千円前後で売られています。
高いところに設置してくつろぎスペースを作ってください。他には餌箱、水飲み場、必要に応じて動物用ヒーターを準備してください。設備の初期費用は合計約3万円くらいになります。
販売価格
キンカジューの生体は人気の上昇に伴い、少しずつ上がっているようです。現在の価格は20万円〜40万円となっています。
キンカジューの飼育方法
出典：ペットショップくぃ～んの新入荷情報配信ブログ
皮膚病や匂いの原因になるので、排泄物はこまめに掃除しましょう。キンカジューは基本的にお風呂を嫌がりますが、ネコやイヌと同じように衛生面からたまには洗ってあげて下さい。
お風呂場でペット用のシャンプーを使い、ぬるま湯をかけて洗うと良いでしょう。その際、手袋は必須です。中には水が好きで暴れない個体もいますが、ほとんどは嫌がり噛み付いてくることもあるようです。
キンカジューは破傷風菌を持っていることもあり、噛まれると感染することがあるので注意が必要です。パリス・ヒルトンがペットのキンカジューに噛まれて、病院で破傷風の治療のために注射を受けたという有名な話があります。
噛まれてから飼い主さんの体調がいつもと違い、心配なら病院に相談することをお勧めします。キンカジューのトイレのしつけは難しいです。叱って教えるよりも、掃除を覚悟した方が良いでしょう。
餌の与え方
出典：Rio日記
夜行性なので日中はゲージの中でじっとしています。夕方から活動し始めるので、餌は夕方に与えるのが良いでしょう。主にバナナ、リンゴ、マンゴー、グァバ、アボカドが好物と言われていますが、季節の果物で様々な種類を与えてください。
種類が多い方が栄養の偏りを防ぐ事ができます。動物性たんぱく質として、ミルワームやコオロギもたまに食べさせてください。はちみつも大好きです。おやつに少量あげたいですね。
水はいつでも飲めるように、毎日新鮮なものを用意してあげてください。ドッグフードやキャットフードは、キンカジューにとって良くない成分が入っているので、絶対に与えてはいけません。
ガムシロップやはちみつなど甘いものを頻繁にあげると、虫歯になってしまうようです。控えめにしましょう。
ゲージから出して遊ぶ
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最初は人間に慣れることに時間がかかり、なかなか遊ぶというところまで進めないかもしれません。しかしもともと好奇心が旺盛で人間のやる事にも興味を持って見ています。
気長に構えていきなり抱っこはせず、先ずは餌を手から与えることから始めてください。ゲージの外から果物を手で近づけて与えてみましょう。繰り返すことで、段々人間に対する恐怖心が薄れてきます。次はゲージの中に手を入れて餌を食べさせます。
それが出来たら、そっと撫でてみて下さい。根気よく、ゆっくり段階を踏んで仲良くなっていくことが、大事なようです。
よく慣れたキンカジューは人間にしがみついたり、手を舐めたりするようです。人の手に慣れてきたらいよいよゲージから出して遊ばせてあげましょう。キャットタワーを設置すると喜んで遊んでくれるようです。高いところが好きなんですね。
大きなクリクリの目で見つめられると、思わず可愛い！と言ってしまうキンカジューですが、仰向けにバンザイして寝たり仕草もどこか人間ぽいところがあり、他の動物にはない魅力があります。
しかし、珍しいペットだからこそ診察してくれる動物病院は少なく、日頃から栄養バランスや運動不足に気をつけて、体長維持に気を使うことになります。大切に愛情をもって飼育し、長生きしてもらいましょう。
