ナマケモノは実際お目にかかることは少ないですが、ほとんど動かないという特徴の有る生態とその様子が怠けている様に見える為に付けられた名前でおなじみです。
出来るだけ動かないことで外敵から身を守っているわけで、エネルギーの消耗を抑えて食べ物を最小限にする究極の省エネエコ生活で生存競争して生き延びているのです。絶滅している生物もいることからなかなかの生き上手なのかもしれません。
動物園でしか飼育できないように思われますが、しっかりとした飼育場所(室内気温30℃前後、湿度70%ナマケモノがぶら下がれるぐらいの太い木排泄するための砂場など)さえあれば日々の世話はあまりかかりません。
夜行性ではっきりと顔を見る機会は少ないですが愛嬌のあるやさしい顔が魅力のナマケモノの飼育方法を詳しく説明します。
ナマケモノってどんな動物?
ナマケモノは、ミユビナマケモノとフタユビナマケモノに分類され一般にフタユビナマケモノがペットとして販売されています。
中央アメリカから南アメリカにかけて、湿度の高い熱帯雨林が生息地です。
大きさや特徴
体長
60~70cm程度
体重
4~9kg程度
珍しい動物で一般に飼うのは難しいのではと思われそうですが、意外と簡単です。7~10日位に1度、木の根元に埋めるとか木の肥料にするためと言われていますが、敵に居場所を知られないようにする為と一挙両得のナマケモノらしい行動です。
食べるときも寝るときもぶら下がって、生きてるほとんどの時間をぶら下がって過ごします。木から降りるのは排泄のときだけ。可愛いよりは癒し系のペットですね。
エコ動物の生態
生態の特徴は競争しないでひたすら隠れることです。エネルギーの無駄をなくして食物も信じられないほど食べません。世界一エコな哺乳類ではないでしょうか。
そのちょっと変わった世界観がナマケモノの魅力でもあります。夜行性動物特有の目がとても可愛いです。殺伐とした現代でナマケモノの姿は究極の癒し系として世界中で注目されています。
ナマケモノの飼育に必要なもの
ケージ
体が60~70cm程度の大きさになるので、結構大きめのケージが必要となります。普通の小動物用のものでは大きさは足りませんね。
加湿器・エアコン
乾燥した環境では体調がわるくなるので、しっかり加湿できるものが必要です。湿度は70%が適しているので、高機能な加湿器でなければいけません。
温度の調整も夏冬ともに必要ですので、30度前後を保てるものを用意してください。
ぶら下がったりする太い木
ほとんど木にぶら下がって暮らします。また排泄のときには下りるので、ぶら下がるだけでなく降りることも出来るように設置しましょう。
太い木を設置するということなので、部屋もそれなりに大きくなければ飼えませんね。
砂場(トイレ)
週に一度のためのトイレ用の砂場が必要です。ほとんど排泄しないので、掃除頻度が少なく楽ですね。
ナマケモノの飼育方法
生息地の高温多湿の環境を加湿器とエアコンで作ってあげる事が最重要です。動きも鈍く、食事も極端に小食で、排泄も7~10日に1回ほどなので、体調の悪さを食欲や排泄ですぐはかることが出来ません。
体調管理を気にしてあげなければいけないので、環境をしっかり整えてあげてください。週に一回程度は地上に降りて、排便と排尿を行うので排泄するための場所として砂場を用意しておきます。毎回綺麗に片付けてあげましょう。
もともと地面に埋めるという習慣をもっているので、トイレのしつけはほとんどいりません。食べ物は基本草食で、小さな虫、たまごなども食べる雑食性です。結構何でも食べますがまずは購入先で食べていたものと同じものをあげてください。
排泄の時期もいつ頃の何時にどれくらいでするのか聞いて参考にしてださい。怪我に強く手も掛かりませんが ストレスなどで便秘になることもあり、その時は浣腸が必要になることもあります。食事は小食ですが毎日必ずあげてください。
少量だからと忘れてしまうと、消化に時間が掛かるので大きな負担をかけることになります。寿命は約30年くらいとなります。価格は70万~100万円。
個体やケージはかなり高額ですが、一度買ってしまえば食事代もトイレ代もかかりませんし、手もかからないので長い目でみると飼いやすいペットかもしれません。
餌の与え方
1日に8gほどの植物を食べます。
動物園では、ホウレンソウや小松莱、ニンジン、キャベツなどの野菜、リンゴやバナナなどの果物を食べさせます。
まとめ
比較的大きな上に温度と湿度管理を必要とするところに費用が掛かるナマケモノですが、ゆとりのある環境を与えてあげれば後の管理は簡単です。ナマケモノと一緒に住むことを考えてみてはいかがでしょか。