お金持ちのペットとして飼われている錦鯉の飼い方、餌の与え方、販売価格など紹介します。
錦鯉とは?
錦鯉は鑑賞目的に作出されたコイの変種であり、原種の色以外は色鯉と呼ばれておりその中からとくに色彩バランスや模様を改良された種類を錦鯉と呼びます。
錦鯉は色合いが派手なことから原種と比べて外敵に狙われやすいため子どもの錦鯉は水槽で飼育してある程度大きくなった頃に外飼いするパターンが多いでしょう。
また錦鯉は国獣(国魚)として日本を代表・象徴する魚として扱われています。
錦鯉は金色やシルバー、赤色など様々な色合いの個体が作出されていますが、特に赤と白の配色が美しい紅白と呼ばれる種類がポピュラーです。
販売価格
錦鯉の販売価格は300円と非常に安価な個体から4000万円という超高額な希少個体まで幅広く流通しています。
一般的な総合ペットショップでは数百円の錦鯉が販売されていることが多い一方で、品評会では数百万円の個体がメインとなっています。
錦鯉の価格は配色や色彩の美しさはもちろん泳ぎ方にも評価点が加わりトータルでの美しさが求められます。日本にもブリーダーは数多く存在しており、主に東南アジアを中心に輸出されているようです。
近年は輸送技術が発達した関係から通販サイトやオークションサイトなどで取り扱われるようになったので一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
寿命
一般的な錦鯉の寿命は約30年と水棲亀と同等に長生きします。中には70年と人間と変わらないほど長生きする個体も多く存在するため、一度お迎えすれば長い付き合いとなることは間違いありません。
飼育下における主な死因としては鳥に襲われることが挙げられますので、ネットを張って対策をするなど外敵からの攻撃から守ってあげなければいけません。
ペットととしての錦鯉の飼育方法
錦鯉の稚魚は水槽である程度大きくなるまで管理する必要がありますので、90cm規格水槽で飼育して小さくなってきたなと感じるようになった頃から外の溜池で飼育するようにします。
ただ90cm程度で成長が止まる個体が多いことから200cm以上の巨大水槽が準備できる場合はそのままアクアリウムで飼育しても問題ありません。
管理水温はなるべく低いほうが好ましいため溜池の場合は水深をある程度深くするか、アクアリウムの場合はクーラーを設置するなどしてなるべく夏季に水温が上昇しない工夫をしてください。
冬季は問題なく越冬することができるほど生命力が強い錦鯉ですが、水量が少なかったり止水している環境下では全体が凍ってしまいますので注意しましょう。
錦鯉は浮上性の餌しか食べないため沈下性の餌を与えてしまうと見つけられることなく単に水質悪化に繋がるだけになるので必ず配合飼料を購入する際は浮上性であることを確認してください。
大きな錦鯉は飛び出し事故の心配は少ないですが、念のために溜池や水槽ギリギリまで水を入れずに水位を若干低めにしておくほうが良いでしょう。
原種のコイは水質悪化や水温変化、低酸素環境に強いことから錦鯉もその生命力を受け継いでいるものの1ヶ月以上換水しなかったり水温が35℃を上回ったり酸素含有量が極端に少ない環境下では簡単に落ちてしまうので注意してください。
水槽飼育する場合は外部フィルターを使用すると排泄物が詰まってしまいトラブルの原因となるため投げ込み式のみで換水頻度をあげるなどして管理することをお勧めします。
底床は何も入れずにベアタンクで管理すると排泄物の処理がしやすくオススメです。
錦鯉は飼育しきれずに溜池や河川に放流してしまうと口に入るものは何でも食べる習性から環境破壊の原因となりますので絶対に放流しないでください。
餌の与え方
錦鯉の餌は配合飼料で問題ありませんが、カラシンなどに与えるような小粒の飼料だと食べづらいことからやや大きな粒のものや錦鯉用に配合された人工飼料を与えてください。
特に毎日与えなければいけないことはありませんが、特に子供の頃は食べるだけ与えないと立派に成長しません。
また錦鯉は大食漢なので水を汚しやすく濾過能力の高いフィルターの設置や水換えを定期的に行うなどして対策してください。
混泳について
錦鯉は稚魚から金魚やアカヒレのような小魚と混泳させていると餌と認識することなく上手く共存できる可能性がありますが、基本的にあまり体格差が激しいと捕食してしまうので混泳は同種間のみにしましょう。
巨大な水槽ではアジアアロワナやポリプテルス、オスカーなどの大型魚と混泳させることも可能です。
甲殻類はたとえザリガニのような硬いものでも食べてしまうことがあるので混泳には向いていません。
飼育上の注意点
錦鯉は大きく成長する種類ですが、水槽飼育だと運動量が足りずに成長しないことがあります。換水時は必ずカルキを抜いた水を使用してください。
稀に庭に作られた溜池に水道水をそのまま流し込む構造のものが見られるため浄水器をつけるなどして対策してください。
生命力があるとは言え導入時には必ず水合わせと温度合わせはしてください。病気が疑われる場合はメチレンブルーで様子を見て状況に応じて塩浴させるなどしてください。