小さくて可愛らしいゴールデンハニードワーフグラミーは水草水槽と相性のいい熱帯魚でどこのペットショップでも販売されているほど大人気です。
性格が荒いと言われているグラミーの中でもひときわ優しい性格をしていることから時には他の魚にいじめられたり餌を食べ損ねてしまうなど母性をくすぐられる要素がたっぷりと盛り込まれた観賞魚です。
ゴールデンハニードワーフグラミーを飼育する上で注意するべき点や魅力などを余す所なくご紹介したいと思います。
ゴールデンハニードワーフグラミーの特徴とは?
イエローからオレンジ色へと美しいグラデーションを芸術的に表現された改良品種です。非常に丈夫で弱酸性の軟水で管理すると5年以上生存可能なので飼い込み甲斐があります。
繁殖も簡単でペアを流れの穏やかな水槽で泳がせていると自然と泡巣を作って卵を守るゴールデンハニードワーフグラミーを観察できることでしょう。本種は糸状のコケや藻類などをついばむことから水草水槽に導入されることが多く、黄色色をしているので緑色の多い水槽との相性は抜群です。
簡単に飼育ができて繁殖も狙えるゴールデンハニードワーフグラミーですが、見た目の可愛さから人気が高く一匹あたり400円前後と他の熱帯魚よりもやや高めの値段設定で売られていることが多いようです。
ちなみにエラ呼吸以外にも空気中から酸素を補給できるので、二酸化炭素を添加している水草水槽においても問題なく終生飼育が可能です。
魅力
出典:熱帯魚の通販アクアナ[AquanA]
ゴールデンハニードワーフグラミーはとても器用に細長い腹ビレを手のように扱う仕草を観察できます。同種間で混泳させているとお互いにコミュニケーションをとっているかのようなハイタッチをする場面に遭遇するかもしれません。
興味があるものには積極的にツンツンと腹ビレを当てるので親しみを覚えるでしょう。それほど積極的に泳ぎ回る種類ではないので小型水槽で飼育できる点からも人気の理由が覗えます。
ゴールデンハニードワーフグラミーの飼育方法
出典:熱帯魚の通販アクアナ[AquanA]
飼育環境
ゴールデンハニードワーフグラミーは生命力の強い品種と言われていますが、パイロットフィッシュにできるほど強靭な生命力は持ち合わせていないようなので立ち上げてから約2~3週間程度経過した水槽に導入するようにしましょう。
本種は水合わせと温度合わせに失敗して白点病に感染したり、そのまま落ちてしまうことが多いので点滴法を利用してしっかりと水合わせと温度合わせを行ってください。
食性は肉食よりではありますが、植物性の飼料にも餌付く種類なので、給餌頻度が少ないと柔らかい水草や新芽を齧られてしまうので注意が必要です。
混泳に関しては動きの速い熱帯魚との相性は悪く餌を食べられずに痩せ細ってしまうこともしばしば見受けられますので、混泳は小型のカラシンやコイなどがオススメです。
またゴールデングラミーやマーブルグラミーなどは名称が似ていることから混泳させる方が多くいるようですが、やや気性が荒いためいじめられてしまう可能性があります。
稀に口に水を含んで水面から水鉄砲のように勢い良く噴射する行動が見られますので、家電製品を周囲に置くことはもちろん、コンセント類も水槽よりもやや高めに設置することが火災防止において大切となります。
床材に関してはアラゴナイトサンドやサンゴ砂などアルカリ性に傾けるもの以外はどれでも使用できます。オススメは弱酸性に傾けるソイルを使用することです。
飼育水の酸素含有量が少なくても問題はありませんが、水面に油膜が多いと空気中から酸素を補給する際に邪魔になる可能性があるので、その対策としてエアレーションを稼働させておくのも良いと思います。
餌の与え方
出典: FreeTimes
より美しい色合いにさせたい場合は高タンパクの冷凍アカムシやブラインシュリンプなどを与えると良いでしょう。基本的にはどのような人工飼料や乾燥飼料にも餌付きますのでお好みの餌を与えると良いのですが、口が小さいため大きなタブレット状のものは砕いてから与えるようにしてください。
動物性と植物性の両方の餌をバランスよく与えることが長生きのコツと言えるでしょう。給餌頻度は1~2日に一度3~5分程度で完食できる量を与えます。
ちなみに稚魚は水草水槽の場合だと微生物が発生していることが多いので、特に給餌の必要はありませんが、生後一週間を超えた当たりから細かく砕いた人工飼料を与えるように心掛けましょう。
婚姻色
お迎えした直後は全身鮮やかなイエローカラーに包まれており健康的な見た目をしているのですが、複数匹で飼育することでペアが誕生すると黒っぽい点々が口周りに浮かび上がってくることがあります。
知らなければ何かの悪い病気だと心配をされますが、実はおめでたい身体の変化なのです。
ちなみに成長に伴いやや鮮やかなイエローカラーも落ち着いた色合いへと変色する場合もありますが、体調不良などではありませんので心配はいりません。ただしヒレがボロボロになったり白い斑点が見られるような場合は薬浴をする必要があります。