古くから熱帯魚の代名詞として愛され続けているネオンテトラ。
最近では品種改良により様々な模様や形状のネオンテトラが作出されて市場を盛り上げています。ネオンテトラの飼育方法をご紹介したいと思います。
ネオンテトラとは?
アマゾン川に生息する3cm前後の小型カラシンの一種です。
昔からペットショップで販売されている種類ですが、実は発見されたのが1936年と新しくその美しさから瞬く間にアクアリウム市場を盛り上げました。
ネオンテトラは観賞魚の中でも安価かつ丈夫なため立ち上げ直後に導入するパイロットフィッシュとしても活躍します。
よく同じくパイロットフィッシュとして活躍するアカヒレとどちらが強いのかと比較されることがありますが、本種は低温に弱い面があるため環境への適応性から言えばアカヒレのほうが丈夫と言えます。
ネオンテトラの近縁種
出典:ソウルで金魚
ネオンテトラには「カージナルテトラ」や「グリーンネオンテトラ」「ロングフィンネオンテトラ」「アルビノカージナルテトラ」など様々な近縁種が存在します。
いずれも飼育難易度に大きな違いはなく、パイロットフィッシュに活用できるほど丈夫な観賞魚です。
特にグリーンネオンテトラは通常のネオンテトラよりも一回り小さく、青い光沢部分が尾ビレにまで彩られているため非常に鑑賞性が高く人気の種類となっています。
販売価格
ネオンテトラは約25円で販売されています。
ロングフィンやグリーンネオンテトラなど近縁種となると高めの値段設定をされることがありますが、熱帯魚の中では安い方でしょう。
ネオンテトラの飼い方
出典:三十路女と水槽
飼育環境
本種は水質悪化に強く酸欠にもやや強い種類なので超小型水槽でも終生飼育が可能です。
目安としては1匹当たり3リットルと計算して25リットル入る水槽には8~9匹程度泳がせるといいでしょう。
水温は15℃を下回ると消化不良を引き起こしたり動きが鈍くなり生命維持ができなくなってしまうので冬季は水中ヒーターを設置するようにしてください。
一方で夏季の高温には耐性があるため30℃を超えても問題なく飼育できます。
ネオンテトラは水草水槽のメイン生体として導入されることが多いため、外部フィルターで管理される事が多いようですが、投げ込み式のみや外掛け式フィルターなどどのようなろ過装置でも問題なく飼育できます。
最も安価に濾過能力の高い理想的な環境を作り上げるとすれば、底面フィルターのろ材にソイルを使用すると良いでしょう。
ネオンテトラは弱酸性の軟水を好む熱帯魚なので飼育できないことはありませんが、サンゴ砂などのアルカリ性に傾ける床材の使用はお勧めできません。
特に水流を嫌う種類ではないため止水域を作らないためにも水流をやや強めに設定していたほうが良いでしょう。
夏季限定ですが野外飼育が可能でビオトープなどに入れてみても風情があるのではないでしょうか。
餌の与え方
出典:ソウルで金魚
ネオンテトラは肉食性の傾向が強くアカムシやミジンコなどを好んで食べます。そのため乾燥アカムシや肉食性の人工飼料を細かく砕いて与えるようにしましょう。
本種は飢餓に強く1週間程度給餌をしなくても水槽内に発生した微生物を摂食しますので大きな問題にはなりませんが、やはり痩せ細ってしまうので免疫力は若干低下してしまう恐れがあるため給餌間隔が空きすぎないように注意しましょう。
混泳の相性
出典:有限会社プラスト
気性の荒い熱帯魚とも上手く混泳させることができるので非常に汎用性に優れています。
ただし成魚のエンゼルフィッシュやディスカスなどと混泳させてしまうと捕食される可能性が高いためオススメはできません。
一方でシュリンプなど観賞魚との混泳が難しい小型生物との混泳は可能です。ただし稚エビや稚魚は餌と勘違いされて捕食対象となりますので別水槽へと隔離する必要があります。
野生下では群泳して外敵から身を守る習性があるのですが、飼育下だとストレスが少ないためバラバラに泳いでしまうことが多々あります。
群泳させたい場合はあえて気の強いシクリッドや大型の観賞魚を一匹混泳させておくと適度にストレスがかかるため群泳する姿を観察しやすくなります。
また観賞魚はストレスフリーの環境よりも若干のストレスが継続的に続く環境のほうが長生きをする傾向にあると言われているので試してみてはいかがでしょうか。
初期費用と維持費用
出典:メディアニュース
ネオンテトラを飼育する上で必要な初期費用は最低でも3000円は必要となるでしょう。
維持費用は水道代と電気代なので多くても月々数百円程度となります。
なりやすい病気
ネオンテトラは病気に強い熱帯魚ですが、時には罹患してしまうこともあります。
白点病や尾ぐされ病など他の魚にも見られる病気はもちろん、ネオン病というネオンテトラにのみ発症する病気があります。
主に外傷から細菌類に感染することが多く、一匹感染するとその水槽を泳ぐネオンテトラ全てが感染していると考えたほうが良いでしょう。
治療として塩浴を使用して水温をあげるといい結果が得られるかもしれません。
すでにネオンテトラが泳ぐ水槽に新しく購入したネオンテトラを入れる場合は一週間ほど別容器でトリートメントをしてから導入するほうが安全です。