熱帯魚プラティの飼い方、飼育環境、混泳などについて紹介します。
プラティとは?
出典:水槽屋.com
可愛らしい容姿や飼育のしやすさ、温厚な性格など観賞魚として優秀な特徴を持つプラティは古くから品種改良が積極的に行われてきたメキシコ原産の熱帯魚です。
正式名称はサザンプラティフィッシュで丸っこいフォルムからムーンフィッシュと呼ばれることもあります。
繁殖力が凄まじく月に一度は稚魚を出産するため初心者でも十分に累代飼育を楽しむことができます。
繁殖形態は卵胎生で哺乳類に見られるようなメスの体内で卵を保護して子を産むことを指します。
大きさは5cm程度の個体が多く非常に丈夫なので多少過密気味になってしまっても元気に泳ぎ回る姿を観察できるでしょう。
観賞魚として非常に人気がある種類なのでホームセンターなどペットショップ以外のお店でも見かけることがあります。
販売価格
出典:pepy
様々な模様や色合いのプラティが販売されているので品種によって価格差が激しく、流通量が多いタイプだと100円程度で販売され珍しい品種は数千円で取引されることもあります。
品種
カラーバリエーションは無限といえるほど多種多様な品種が存在します。
主にペットショップで販売されているのはオレンジ色や赤色などの暖色系の色合いをした個体が多いと思います。
形状はハイフィンタイプやバルーンタイプなどノーマルタイプから程遠い形状をした品種も存在します。
モーリーとプラティの違い
出典:【ネオス本店】
どちらも様々な品種が作出されて市場を盛り上げている種類ですが、見分けが付きにくいでしょう。
ややモーリーは癖が強く性格が荒いことや低温高温に弱いなどプラティよりも少し飼育が難しいかと思います。
またモーリーのほうが一回り大柄で稚魚はサイズが大きいので砕いた人工飼料を与えることができます。
プラティの飼い方
出典:【ネオス本店】
飼育環境
水質悪化や水温変化に強い種類なので超小型水槽でも飼育することができますが、スレや皮膚病などの外傷から細菌類に感染しやすいと言われているのでシンプルなレイアウトで飼育することをお勧めします。
本種はメダカやタナゴと同じく中性よりの弱アルカリ性の水質で管理することが望ましい種類です。
そのため床材にサンゴ砂を使用せずに大磯砂や砂利など水質に影響を与えないものを使用してカルキを抜いた水道水で管理すると丁度良くなります。
水換え頻度が低いとTDSが上昇して弱酸性に傾くのでpHを確認して中性~弱アルカリ性を外れないように注意しましょう。
どうしても弱酸性になってしまう場合は貝殻を砕いたものをネットに入れてフィルターの中に入れてみてください。
使用するフィルターはどれでも問題ありませんが、外掛け式フィルターはランニングコストが高いのでお勧めしません。
プラティは飛び出し事故が多いのでなるべくプラティが水槽から出てしまうような大きな隙間は閉じるようにするか、高さのある水槽で水位を下げて飼育してください。
ショップでは販売文句としてコケを食べるクリーナーフィッシュとして期待できると謳われることがありますが、それほどコケを食べる種類ではないのでクリーナ生体としての仕事を期待するならオトシンや貝類を導入しましょう。
食性は雑食ですが動物性の餌を好むため冷凍アカムシや肉食魚用の人工飼料を与えます。
大きなタブレット状の餌は砕いて一口で食べ切れるサイズにしてください。
管理温度は26℃前後を意識して、冬場は15℃を下回らないようにしましょう。
一方で高温には強く夏場は35℃を超えてしまうような場合や直射日光が当たる場所に設置している場合を除いては特にクーラーなどの対策は不要です。
混泳
出典:【チャーム ペット・ガーデニング・インテリア雑貨の専門店】
プラティは混泳向きの種類と言えます。非常に温厚で一回り小さな魚やシュリンプを捕食することはほとんどありません。
また小競り合いすることも少なく同種間においても問題なく同居させることができます。
熱帯魚は3~4匹程度で飼育すると弱い個体がいじめられてしまう可能性があるため5匹以上で管理されることが多いのですが、プラティは弱るほどいじめるような行為は見られませんので少数匹で飼育しても問題ないでしょう。
エンゼルフィッシュなど小型魚を捕食する恐れのある熱帯魚ともある程度の大きさになるプラティとは混泳できる場合が多いです。
飼育上の注意点
出典:アクアショップ イブ
プラティは植物性の餌も食べるので柔らかい水草や新芽を齧ってしまうことがあるかもしれません。
繁殖が容易な種類で熱帯魚の繁殖のコツを掴むにはうってつけといえますが、その反面近親交配が進みやすく奇形や病弱個体が生まれてしまう可能性があるので定期的にプラティを新しく購入してくる必要があります。
目安としては6代ほど近親交配させると奇形が生まれやすく短命に終わる個体が増します。
本種は混泳に適した種類ではありますが、ラミレジィなどの極端にテリトリー意識の強い熱帯魚と同居させると突き殺されたり追い掛け回されることによる強いストレスで短命に終わってしまうことがあるので様子を見ながら混泳させる魚を調整するようにしましょう。
流通個体のほとんどは飼育下繁殖個体なのでワイルド個体は希少価値があり高額で販売されていることがあります。