アンテナと呼ばれる細長い腹ビレを使って興味のあるものにツンツンと触る姿が可愛らしく発色がいいため水草水槽に導入されることが多いグラミー。
空気中からも酸素を補給できることから酸欠に強く二酸化炭素を多く添加している水草水槽でも問題なく生活することができます。様々なグラミーをご紹介したいと思います。
グラミーの種類と飼育方法
ゴールデンハニードワーフグラミー
出典:アクアリウム初心者
言わずと知れたグラミーの代表格とも言える種類で気性が荒いと言われているグラミーの中では非常に温厚な性格のため混泳にも適しています。ゆったりと泳ぐ習性があるため強い水流は好まず動きの早い熱帯魚と混泳させていると餌を取り損ねてしまうので少しばかり注意が必要です。
本種は温和なため積極的に縄張り争いをすることはありませんが、メスが産卵した卵を守るために少々気性が荒くなることはあります。
またラミレジィのような縄張り意識の強い種類からは追い掛け回されて突き殺されたりストレスで弱ってしまうことが多いので混泳は避けましょう。
基本的にシュリンプや貝類とも混泳は可能ですが稚エビや稚魚のような極端に小さな魚と混泳させると捕食しますので別途隔離水槽を用意してください。
販売価格は300円前後と少々高値で取引されていますが初心者の方でも繁殖に挑戦できるため、累代飼育ができる点からコストパフォーマンスは高いと感じるのではないでしょうか。
ゴールデングラミー
出典:アクアライズ大宮
ゴールデンハニードワーフグラミーと見た目や名前が似ていることから同様の飼育方法で管理されることが多い本種ですが、気性が荒く成魚は10cmを超える事が多いため混泳する熱帯魚の種類に注意しなければなりません。
目安としてはエンゼルフィッシュと同程度にまで成長し、同種間においても喧嘩が起こるので隠れ家の多いゆとりのある水槽で飼育しましょう。
ミナミヌマエビやアフリカンランプアイなどの小さな生体と混泳すると誤って口に入ってしまう可能性があるので、混泳する際は口に入らないサイズの熱帯魚やシュリンプを選びましょう。
販売価格は800円前後と熱帯魚の中では少し高めの値段設定となっています。
ネオンドワーフグラミー
光沢のある淡いブルーを基調にオレンジのラインが複数入る鑑賞性の高いグラミーです。本種はドワーフグラミーを品種改良して作出された種類で飼育環境によって発色の度合いが異なる飼い込み甲斐のある熱帯魚です。
色揚げさせるには弱酸性の軟水で管理し、冷凍アカムシやミジンコなどの栄養価の高い餌を与えると良いでしょう。
複数匹混泳させていると自然と成熟した個体同士が交尾を行い産卵してくれますが、孵化したての稚魚は非常に小さく与える餌を準備するのに苦労します。
水草水槽では微生物が定着していることが多いので特別給餌しなくても生き残る個体はいますが、餌を与える場合はブラインシュリンプやインフゾリアなどの生餌を与えます。
スポンサーリンク
スパエリクティスバイランティ
出典:C’ZONE
最近作出されて国内でも流通するようになったチョコレート・グラミーの近縁種です。弱酸性の軟水で管理していると成熟したメスは鮮やかな赤色と緑色へと変貌することで人気の高い種類となります。
水草の食害は少なく特徴的な体色から水草水槽との相性がよくオススメですが、水質悪化と水温変化に弱いため定期的に水質測定と水換えが必要です。販売価格はグラミーの中でも特に高額で一匹あたり数千円で取引されることもしばしばあります。
マーブルグラミー
出典:有限会社プラスト
青色の原種からマーブル模様になるように品種改良された種類です。日本国内でも昔から販売されているグラミーで各ヒレには白い斑点模様が入ります。体長は10cm前後とやや大型でエンゼルフィッシュやコリドラスと混泳されている水槽を良く見かけるのではないでしょうか。
ネオンテトラやアカヒレのような小型魚との混泳も可能ですが稚魚段階でお迎えすると食べられてしまうので様子を見ながら混泳させましょう。販売価格は600円前後となります。
チョコレート・グラミー
最大でも5cm前後までしか成長しない小柄なグラミーです。その名の通りチョコレートのようなブラウンを基調に白いラインが縦に数本入ります。上記でご紹介したグラミーと異なり、非常に綺麗な水を好むため生物ろ過・物理濾過の効いた水槽で飼育する必要があります。
水質悪化が進むと細菌類に感染したり食欲が減退する可能性がありますので高頻度で水換えを行うことが大切です。
一般的には体長1cmにつき1リットルを目安に導入する生体数を決めますが、本種はゆとりのある水槽になるべく少数で管理することが望ましいでしょう。また臆病な性格のため隠れ家を多めに用意して気性の荒い熱帯魚と混泳させないように配慮が必要です。
レッドグラミー
出典:アクアステージ518
全身レッドに包まれた熱帯魚の中でも珍しいカラーリングをしたグラミーです。大きさはゴールデンハニードワーフグラミーとマーブルグラミーの中間程度で10cm程度になります。
本種は温厚でそれほど大きくならないことから小型のカラシンとの混泳も可能です。販売価格も500円前後とお求めやすく人気の高い種類となります。