マツカサガイの飼育方法|販売価格・餌・水質水温は?

水質浄化作用や産卵場所としての機能が知られるマツカサガイですが、長期飼育が難しく初心者にとって少しハードルの高い生体と認識されていることが多いようです。

ただしっかりと設備を整えて日頃のメンテナンスを怠らなければ十分に長期飼育も狙える生き物なのである程度アクアリウムに慣れ親しんだ方は挑戦してみても面白いかもしれません。

ペット用の二枚貝として販売されることの多いマツカサガイの管理方法をご紹介していきたいと思います。

 

マツカサガイとは?

出典:岡山再訪~思わぬ成果達~

手のひらに収まる小柄なサイズの二枚貝の一種で黒色の割合が多く所々茶色のラインの入る一般的な二枚貝のデザインをした貝です。

本種は日本原産種で氷点下にまで気温が下がる北海道から一年中暖かい九州まで幅広い環境下で暮らす生命力の強い生き物と言えます。

 

やや水流の強い水域で見られるため飼育下においてもいかに水流を作って水槽内に止水域を作らないかを考えたレイアウトが求められます。

水流は殺菌作用があると言われており、止水域が出来てしまうとそこから水が腐り始めたり病原の原因となりますので注意が必要です。

 

海水域では遊泳する生物を捕食する二枚貝が存在するようですが、本種は微生物を摂食して生命を維持しているので捕食されてしまうような大型魚以外は混泳させることができるでしょう。

主にタナゴの産卵床として有名なのでタナゴと混泳させると上手く行けば繁殖に繋がるかもしれません。特にテリトリー意識があるわけではないので他種の二枚貝とも生息環境が似ている種類なら混泳させてもいいでしょう。

 

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販売価格

出典:岡山再訪~思わぬ成果達~

マツカサガイはやや高めで500円前後で販売されていることが多いようです。

ペットショップでは長期管理することが難しいので取り扱っている店舗は少ない印象ですが、通販サイトでは積極的に販売されており、まとめ買いをすると安くなるところが多いでしょう。

マツカサガイとして販売されていることがほとんどですが、稀にタナゴの貝という銘柄で販売されていることがあるのでチェックしてみてください。

 

 

マツカサガイの飼育方法

出典:ひごペットフレンドリーの公式ブログ

マツカサガイは水温変化と水質悪化にかなり弱い面がありますので立ち上げ期間を十分に取ることをお勧めします。

パイロットフィッシュはアカヒレやメダカなどの弱アルカリ性に適した小魚を導入することが多いようですが、混泳させたくない場合は冷凍アカムシをネットに入れて水槽に放置しておくことでもバクテリアが定着する事があります。

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水温・水質

出典:高津川流域図鑑

夏季は高水温に十分に注意して30℃近くにまで水温が上昇する場合はクーラーやお部屋のエアコンを使用して温度を下げるように心掛けてください。

管理温度としては20℃前後とすこし冷たいくらいの水温がベストですが、冬季にヒータを導入する必要がなく水面に氷が張らない環境の場合はそのままで結構です。

 

底床は水質に影響しない砂利や砂などがオススメですがサンゴ砂などはアルカリ性に偏りすぎてしまうこともあるので様子を見ながら使用してください。

どうしても弱酸性よりの水質になる場合はサンゴ砂や貝殻を砕いたものをネットに入れて上部や外部フィルター内に入れておくと改善されることがあります。

 

マツカサガイは酸素含有量の多い水域に生息するためエアレーションを行わない環境だと酸欠で落ちてしまう可能性が高いので注意しましょう。

万が一マツカサガイが落ちてしまったときはすぐに水槽から取り除かないと有害物質が発生する可能性があり水質悪化に影響します。

 

底床はあまり厚く敷きすぎると底の方が止水域となり水質悪化や病原菌が発生する可能性があるので飼育下ではそれほど厚く敷く必要はありません。

マツモなどの水草には水質浄化作用があるので鑑賞性を阻害しない程度に導入してもいいでしょう。

マツカサガイなどの二枚貝は低層で生活するので魚との混泳をさせる場合は定期的に排泄物の掃除をプロホースなどで行ってください。

 

 

餌の与え方

出典:あっその角度・・・・・・癒しだね^^;

微生物や植物性プランクトンを好んで摂食すると言われているので本水槽以外に屋外である程度水量のあるビオトープや溜池を運用して餌を確保する必要があります。

植物性プランクトンは魚やシュリンプの糞を摂食して増殖する傾向にあるためメダカやアカヒレなどの小型魚数匹程度を入れて数ヶ月様子を見ていると緑色に着色した水が出来上がるはずです。

微生物や植物性プランクトンをピンポイントに水からすくい上げることは小さすぎて出来ないので、飼育水槽の水質に影響を与えない程度の少量をスポイトで屋外管理されている水を採集して飼育水槽に入れておきます。

 

マツカサガイは水質悪化に弱い傾向にあるので定期的に水換えをする必要があり、そのような環境下だと微生物や植物性プランクトンが十分に発生しづらいため上記のような対策が必要となります。

ベアタンク状態では微生物やプランクトンの発生が十分に起こりづらいので底床には大磯砂や砂利を薄く敷き詰めてマツモやアナカリスなどの日本の環境に適応できる水草を入れておくことをお勧めします。

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