サワガニの飼育方法|寿命・販売価格・混泳は?

綺麗な河川に生息するサワガニはアクアテラリウムに導入する生体として有名です。また食用としてスーパーなどで販売されていることも多く、簡単に入手することができます。

生息場所が河川の上流ということで飼育が難しいように思われがちですが、実は他の甲殻類同様簡単に飼育することができます。サワガニを飼育するために知っておくべきことをご紹介したいと思います。

 

サワガニとは?

出典:北摂の生き物

日本固有種の純淡水に生息するカニの一種で本州以南の各都府県で採集することができます。

同じ生息域にモズクガニと呼ばれる一回り大きな純淡水性のカニが存在しており、本種と間違われることがありますが、サワガニのほうが赤みが強く鑑賞性に優れているためペットとしての人気は高いようです。

 

多くの個体は綺麗な水質の上流域に生息しており温暖な季節になると活動を開始し、冬季は石の下や岩陰で冬眠します。

海外ではペット用として流通していることが多いようですが、日本国内だと食用として流通していることが大半なので、ペットショップで購入するよりも食用のものを購入した方が安価かつ大量に入手することができます。

食用として流通していますが、サワガニには寄生虫が高確率で寄生しているため高温で調理する揚げ物以外は推奨されておらず、お世話をした後は必ず石鹸で手を洗い飼育水を台所や洗面所などヒトが水を口に入れる場所に流すことは避けましょう。

 

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寿命

サワガニの寿命は長く10年近く生きる個体も多くいます。多くのサワガニは脱皮時に死ぬことが多く、失敗したり脱皮直後の柔らかい時期に捕食されます。

天敵としては両生類や鳥類が挙げられます。

 

 

販売価格

出典:Monsters Pro Shop

サワガニの入手方法は大きく3つあります。一つ目は生息地を訪問して採集する方法です。サワガニは水深が浅く水流が穏やかな水域で過ごしていることが多く岩陰や石の裏などを覗いてみると見つかるでしょう。

二つ目はペット用に販売されているサワガニを購入する方法です。

飼育水に慣れており欠損のない美しいサワガニを手に入れることが出来る一方で1匹あたり500円以上の高値で販売されていることも多く、飼育頭数を少なめにして水草やコケを楽しむアクアテラリウムをメインに考えている方にオススメです。

 

最後に食用として販売されているパッケージングされた大量のサワガニを購入する方法です。

10匹以上入って500円前後と非常に安価で販売されており、元気な個体が多い一方でまとめてパッケージングされているため足が欠損している個体が多く短命に終わる場合が多くあります。

屋外でビオトープなどに導入する場合など長期飼育を目的としない場合にオススメです。また赤系・茶色系・青色系などペットとして需要の高い個体を安価で手に入れることができる点も魅力的です。

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ペットとしてのサワガニの飼育方法

出典:赤星のお散歩写真

サワガニ飼育は一般的な熱帯魚飼育のような水深のある水槽で飼育することはできません。どちらかと言うと陸棲に近いサワガニは水場よりも陸部を広くしてあげるほうがうまくいくことが多いでしょう。

 

 

水質管理

水質悪化に弱いため基本的に毎日換水する必要があるためフィルターの設置は不要ですが、特に夏場は水流が少しでもある方が水が腐りにくいためカメ飼育に利用される水深の浅い環境でも使用可能なフィルターを一つ入れておくのもありです。

 

水質は弱アルカリ性の硬水を好みますので底床にはサンゴ砂を活用することをお勧めしますが、弱酸性でも管理することは可能なのでそれほど神経質にならなくても水質悪化と高水温に注意していれば問題なく飼育することができます。

サワガニは狭い場所でも上手く手脚を使って登る事ができるのでフィルターを設置する場合はコードを伝って脱走されないような工夫が必要です。

 

特にフィルターを使用しない場合は水槽に蓋をしなくても問題ありませんが、アクアテラリウムやテラリウムで使用されるような底の浅い水槽だと仲間と連携して脱走しかねないので注意してください。

大磯砂や観賞用の石をレイアウトしておくと器用に石を運び出して巣を作る様子を観察できます。

しかし巣を作ると餌を食べる以外に外に出ることがなく観察し辛くなってしまいますので、あえて隠れ家を少なくして観察し易い工夫をしても良いでしょう。

 

 

脱皮と水の温度

サワガニは定期的に脱皮をして大きく成長しますが、脱皮直後は表面が柔らかくなっておりむやみに触ってしまうと死んでしまう可能性があるのでなるべくそっとしてあげてください。

水温は基本的に25℃を上回らないようにする必要がありますが、30℃近くに上昇してしまっても直射日光に照らされていない限りすぐに死んでしまうことはありません。

お部屋のクーラーなどで温度を下げるか水槽用のクーラーで温度を下げるなどして対策をしてください。

 

 

混泳の相性

サワガニは同種間であれば複数飼育可能ですが、脱皮時に共食いする可能性があるので注意が必要です。

またアクアテラリウムのようなある程度水場が用意された環境だとメダカなど弱アルカリ性の硬水に適した魚類や甲殻類と混泳させることも可能です。

ただカエルなど甲殻類を捕食する可能性のある生体とは同居させないほうが賢明です。

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